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激ロック | ラウドロック ポータルサイト

LIVE REPORT

KNOTFEST JAPAN 2014 -DAY1-

2014.11.15 @幕張メッセ

Crossfaith
"What's up! Tokyo!"と威勢のいいKoieの一声で開幕したCrossfaithのショウ・タイム。2013年にUKでカップリング・ツアーを行った盟友BRING ME THE HORIZONからCrossfaithへとバトンが渡されるというこの日のタイムテーブルは、実に粋である。日本のラウドロック・シーンを代表するバンドが出揃っていたこの日のラインナップの中でも、とりわけ"日本代表"という言葉が相応しいステージングを観せてくれたのが、このCrossfaithだったように思う。この幕張メッセの大舞台でも、彼ららしいラウドで雄々しいライヴをお見舞いしてくれた。ギラギラとした5人の熱量はさらに増しているようで、「Monolith」も抜群のキレがあり、「Jägerbomb」ではハイテンションに客席を揺さぶってくる。
"日本で今日1番の地獄絵図は幕張メッセやんなぁ! 一緒にやばい光景を作ろうぜ!"そんなMCの煽りをうけ、客席のモッシュ・ピットはさらに拡大。そこに投下されたのが、Crossfaithの新境地といえる最新ナンバー「Madness」だ。リリース後、これが日本での初披露のタイミング。オーディエンスも熱狂的に迎え入れていた。マイク・スタンドを使って歌うKoieのタフでしなやかな表現力に、思わず見惚れてしまった。彼らの海外での華々しい活躍はみんなの知るところであろうが、この日のKoieは"ここ日本が俺たちの故郷だ"と語った。幕張は、再び大歓声に包まれる。こんな台詞が似合うバンドは他にいないだろう。
ラストは「Leviathan」。客席とステージが一丸となって放つ熱気と共に、その圧倒的な存在感を会場に刻み込んだ。(MAY-E)

【SET LIST】
We Are The Future
Monolith
Jägerbomb
Countdown To Hell
Madness
Leviathan


LAMB OF GOD
2012年、チェコでの逮捕拘留事件からようやく解放されてからの初ライヴがKNOTFESTのアメリカでの初開催だった、というKNOTFESTに深い縁のあるLAMB OF GODがここ日本での初開催となるKNOTFEST JAPAN 2014のステージに登場! 照明が落ちた瞬間から幕張メッセが割れるんじゃないかと思うほどの大歓声があがる。そして待ちに待った1曲目は「Desolation」から。個人的にはすでに感涙モードに。CDを超える演奏と言っても過言ではないサウンドの中、"もしあのまま解放されなかったらこんな素晴らしい演奏には出会うことができなかった"という考えが頭の中をグルグル回って、もう何が何だか分からないぐらいに感情が昂ぶってしまう。
2曲目「Ghost Walking」のイントロもまた超大歓声が上がる。このセットリストはずるい!盛り上がらない訳がないじゃないか。そして、MCでは"オッス! コンニチワー! トーキョー!"とかおどけたりしてるのに、鳥肌ものの圧倒的な演奏力でぐいぐい迫ってくる。4曲目の「Set To Fail」の入りなんてもうハンパない! あのブラスト・ビートだけでご飯3杯は食える気がするぐらいだ!? ライヴの最中、Randy(Vo)が何度も"みんな楽しんでるか!?"と声を掛けていたのが心に残った。他のバンドへの敬意もしっかりと表しながら丁寧なMCをする姿からは誠実な人柄が透けて見えるようだ。
それにしても、同期なんて一切使わずに生音だけでこれだけぶ厚いサウンドを出せるのは一体全体なぜなのか。この出音の迫力は誰にも真似できやしない。結局、最後まで鳥肌が消えることはなかった。(米沢 彰)

【SET LIST】
Desolation
Ghost Walking
Now You've Got Something To Die For
Set To Fail
Omerta
Laid To Rest
Redneck
Black Label


SiM
夕方になり、人濃密度もフロアの大歓声もハンパない状態の中、大きな期待を背負って日本代表バンドのひとつとして登場したのは、SiM。自身もSLIPKNOTやLIMP BIZKITといった今回の出演バンドからの影響を公言する彼らは、1曲目から「KiLLiNG ME」で攻めまくったスタート。全身をフルに使った激しいパフォーマンスで、テクニカルかつゴリゴリのサウンドを奏でる彼らの体力には、毎度感心してしまう。さらにこの日は、9月にリリースしたばかりの新作『i AGAINST i』からも「Fallen Idols」や「GUNSHOTS」といった新曲を披露。レゲエ、スカなど自分たちのルーツであり、強みでもあるエッセンスが大いに発揮された楽曲で、フロアを躍らせる。さすがライヴ・バンド! という新曲の浸透力を見せつけたところで、キラー・チューンの「Amy」を投入! これには、ダンス・フロアだった会場が、一気にモッシュの戦場へと変わる。フロアからの熱気に確信を得たように、日本の現在のラウドロック・シーンの盛り上がりを称賛したMAH(Vo)。そこから再び、キャッチーな「Blah Blah Blah」で躍らせ、最後はもちろんとびきり激しい「f.a.i.t.h」でシメ! 圧倒的な個性を保ちつつも、モダンなハードコアとの融合など、常に最新型のラウドロックを取り入れる彼らは、今後さらなるシーンの盛り上げに貢献していくに違いない。(山本 真由)

【SET LIST】
KiLLiNG ME
WHO'S NEXT
Fallen Idols
GUNSHOTS
Amy
Blah Blah Blah
f.a.i.t.h


PAPA ROACH
PAPA ROACHは2000年代のラウドロックを語るうえで欠かせない存在だ。「Last Resort」や「Getting Away With Murder」は、ニューメタル/ミクスチャーの普遍のアンセムだし、その後も音楽性は徐々に変わっていったが、ダイナミックでアンセミックなメロディを書く才能が突き抜けているだけに、長年のファンがとても多い。2009年のLOUD PARKで来日したが、そのときはお世辞にも最高のコンディションだとは思えなかったので、今回はどうなるのかと多少の懸念はあったのだが、ライヴ前のJacoby(Vo)にインタビューした際は元気抜群の様子だったし、実際に最高のショウを見せてくれた!
1曲目は、まさかの「Getting Away With Murder」! これはラウドロック・ファンには涙モノのオープニングだ。「Between Angels And Insects」ではJacobyがステージ上を動き周り、コールアンドレスポンスでブワっと熱気が広がる。MCでは主催のSLIPKNOTとファンへの感謝を示し、「Infest」では日本の旗を持ったJacobyがステージから降り花道を歩き、お客さんの上に乗って立ち泳ぐ。そのまま「Burn」へと流れ、ファンと握手しながら歌うというサービス精神旺盛なステージング。中盤では新曲「Face Everything And Rise」も披露された。エレクトロと生音のロックを調和させた文句なしのかっこいい曲で、この新曲の良さを伝えようと、メンバーの表情がガラっと真剣な面持ちに変わる。ファンの反応も上々だ。そしてRAMONESの「電撃バップ」の"Hey!Ho!Let's!Go!"の掛け合いから「To Be Loved」へと流れ、往年のアンセム「Dead Cell」、「Last Resort」が立て続けにプレイされ、大満足のセットリストで終了。演奏が終わってもPAPA ROACHコールが鳴りやまず、メンバーは肩を組んで、とても嬉しそうな笑顔だ。楽器隊の演奏力は熟練され尽くされ、スリリングなグルーヴ感を出しながら、迫力のあるサウンドで興奮させてくれたし、Jacobyの声もよく出ており、PAPA ROACHの実力の真髄を感じさせてくれた。PAPA ROACHが好きで良かった! と思わせてくれる素晴らしいライヴだった。(KAORU)

【SET LIST】
Getting Away With Murder
Angels And Insects
Where Did The Angels Go?
Infest
Blood Brothers
Burn
Broken Home
Face Everything And Rise
Still Swingin
To Be Loved
Dead Cell
Last Resort


ONE OK ROCK
1日目の日本勢ラスト・アクトとして登場したのは、もはや説明不要の人気バンド、ONE OK ROCK! まずは、ワンオク流のラウド・サウンドが炸裂した「Deeper Deeper」で勢いよく幕開け! 続く名曲「アンサイズニア」でも、日本語詞を洋楽志向のロック・サウンドに落とし込んだ絶妙なメロディと、ノリの良さとキャッチーさが際立つリズムで、大勢のオーディエンスの心を鷲掴みにする。「Clock Strikes」、「Mighty Long Fall」などに代表される、Taka (Vo)の美しい歌声とヴォーカル・センスが際立った楽曲もまた感動的で、大きな会場に相応しい。その他にも「NO SCARED」や「The Beginning」など、彼ららしい楽曲で、普遍的で壮大なスタジアム級のロック・サウンドを轟かせた。激しいモッシュを巻き起こすだけでなく、緩急を使い分けバラエティに富んだ楽曲で、会場に大合唱を巻き起こしつつ、オーディエンスの気持ちをひとつにまとめた彼らの熱演は、幅広いファン層から支持されるのも納得の、激しい曲も温かく人間的なパフォーマンスだった。今年彼らは、本国アメリカで開催されたKNOTFESTにも出演。ステージ数も出演バンドも多く、様々なアトラクションが用意されるなど、日本よりも巨大な規模で開催された同イベントから、彼らが吸収してきたことのすべてが反映されたような、ワンオクのネクスト・ステップを今回のライヴで大いに感じさせてくれた。(山本 真由)

【SET LIST】
Deeper Deeper
アンサイズニア
Clock Strikes
Mighty Long Fall
Decision
NO SCARED
The Beginning