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INTERVIEW

SLIPKNOT (Clown)

2014.10.10UPDATE

2014年10月号掲載

SLIPKNOT (Clown)

Member:Clown (Percussion)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

2013年に開催されたOZZFEST JAPANの初日のトリを務めたSLIPKNOT。2010年のPaul Gray (Ba)の突然の死を乗り越え、8度目の来日となったOZZFEST JAPANでも圧巻のパフォーマンスと圧倒的な演奏で会場を熱狂の渦に巻き込んだ彼らが、アメリカ国外では初開催となるKNOTFEST JAPANとともに2014年10月、再び日本に上陸する。自身が主催するKNOTFESTへの思いやスタートした経緯、将来像についてバンドのリーダーClown (Percussion) #6が語ってくれた。(※2014年8月インタビュー)

-まずは去年のOZZFEST JAPANでは初日のトリを見事に飾り、"SLIPKNOT健在!"を証明してくれた熱狂のライヴでしたね。OZZFEST初の日本開催で初日のヘッドライナーを飾ってみていかがでしたか?

日本は俺にとってプレイするのも大好きな国なんだ。だからすごく良かったね。BLACK SABBATHを始めとする豪華なメンツの中で、OZZFEST JAPANの初日のトリを飾れたことは本当に光栄だったよ。あと、日本に来る度にロックンロールという西洋のカルチャーが日本に浸透してきているのを肌で感じるんだ。だから、日本のお客さんが、より自由に、よりクレイジーになってくれている様子がわかるから素晴らしいね。日本の人たちにとって音楽というものが本当に良いはけ口になってくれていると思うと嬉しいよ。

-なるほど。そして、11月にはSLIPKNOT主催のロック・フェス"KNOTFEST"を日本で開催しますね。まずはKNOTFESTの歴史について教えていただきたいのですが、2012年に自国アメリカで初開催していますが、開催することになった経緯を教えていただけますか?

そもそもこういった自分たちの名前がついたフェスティバルをやるということはSLIPKNOTが結成したときからの夢だったんだ。以前は"SLIPKNOTのオープニングをやりたくない"、"一緒にやりたくない"っていうバンドも少なくなかったんだ。それだったら、自分たちのフェスティバルを立ち上げたいってずっと思っていた。本当はもっと早くから実現したかったんだけど、結局15年かかってしまった。でも、今考えてみると早い時期にやっているよりも、実際に実現した2012年はタイミング的には非常に良かったんじゃないかなと思う。今っていろんなヨーロッパのフェスティバルがあるけど、ああいうものをアメリカや日本に持って行きたいっていうのを思っていた。いつもはコンピューターやスマホに夢中なキッズたちが、1日そういうものから開放されてずっとロックを楽しめる日を作るっていうのが目標だったよ。

-SLIPKNOTのオープニング・アクトはやりたくないけど、KNOTFESTだったらそういったバンドも出演してくれるという意味ですか?

SLIPKNOTの初期のころはあまりにも壮絶なパフォーマンスをするんで他のバンドが避けていた部分があると思う。でも、そういったバンドも時が経つにつれて、SLIPKNOTというバンドを認めてくれて、俺たちのオープニングを喜んで引き受けてくれるようになった。今は来るもの拒まずでいろんなバンドとやりたいと思っているんだ。特に、今の音楽ビジネスの状況を考えると決していい状況ではない。そんな中でも、いかに自分たちがその状況を良い方向にコントロールしていけるかを考えたとき、1つのツールとしての"KNOTFEST"なんだ。それにはまず、キッズが観たいバンドをちゃんと呼んで、バンドにもしっかりギャラを払って、という環境を整えることが必要なんだ。俺としてはこれからやるツアーはできれば普通のツアーではなくて、全部KNOTFESTにしたい(笑)。例えば、イギリスのREADING AND LEEDS FESTIVALSに出るとしても、KNOTFESTでステージを作りたいぐらいなんだ。要するに自分たちがやることはすべて自分たちでコントロールしたいんだ。"KNOTFEST"にすることで環境をコントロールして、バンドがプレッシャーなく気持ちよくパフォーマンスをすることで観客みんなも楽しめるんだと思う。

-"KNOTFEST"っていう名前はずっと前から決めていたんですか?

まず、ヨーロッパのフェスティバルってREADINGとか、ROCK AM RINGとかで、"FES"っていう言葉がついているものがあんまりないなって思って。名前を付けたのは、開催することが決まってから1、2ヶ月かなり考えたんだ。もしかしたらSLIPKNOTの"KNOT"っていう言葉がフェスの名前に付いていることで出たくないというバンドもいるかもしれない、そんなことまで考えたんだ。中には、一緒に出るバンドの関係者に間違った感覚を持っている人もいて"こんなフェスに出てもSLIPKNOTが全部おいしいところをもっていくんだろ"なんて言う人もいた。ただ俺たちSLIPKNOTが主催のフェスなんだから、やっぱり"KNOTFEST"っていう自分たちの名前が入ったフェスにして、それでも出てくれないバンドはしょうがないなと思うことにしたんだ。このフェスを一緒に分かち合いたいっていうバンドと一緒にやれればいいって思ったんだ。だから、いろいろ悩んだけど結局"KNOTFEST"っていう名前に落ち着いた。あとこの名前にしたもう1つの理由は、SLIPKNOTの初めてのツアーが"OZZFEST"だった。そのころから、Sharonと良い関係を築いていくことができたんだ。SLIPKNOTが今日あるのは最初にSharon Osbourne(※Ozzy Osbourneの妻でありOZZFESTのプロデューサー)が俺たちを認めてくれて、味方についてくれたからこそだと思ってる。だから、Ozzyの名前がついた"OZZFEST"に習って、"KNOTFEST"にしたんだ。それと、もう今後の展開を考えているんだ(笑)。ゆくゆくは、SLIPKNOTが出なくても"KNOTFEST"が続いていって欲しい。例えば、SLIPKNOTが出てなくても俺がステージに上がってバンドを紹介したりとか、キッズを案内したりだとかそういうことがやりたい。1つのセンセーショナルなイベントして、お客さんが日ごろのプレッシャーから解放される場所を作りあげていきたいんだ。