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INTERVIEW

Risky Melody

2024.02.14UPDATE

Risky Melody

Member:ALICE(Vo) Asumi(Gt) HaRU(Ba) ayae(Dr) AYA(Key)

Interviewer:杉江 由紀

-ギターの音がこれだけ変わったということは、キーボーディストであるAYAさんのアプローチにも影響はあったのでしょうか。

AYA:「いたいいたいあい」は普段のRisky Melodyと比べたら、そこまでキーボードの音がガンガン入っているものではないんですけど、意外とポジション的には重要なところを担っていたりするんですよね。特に、いい意味でのレトロ感というかちょっと懐かしい香りを出しているのはシンセの音だったりするので、そこはAsumiのギターの音と共通して"その時代"っぽさを醸し出しているところになっていると思います。ただそのぶん、この曲の音作りはめっっっちゃ難しかったです。

ALICE:ほんと、この曲はシンセの音もすごく重要だよね。音色ひとつで曲の雰囲気がガラッと変わる可能性があるから、今回AYAはそこを上手く作ってくれました。

-そうしたなか、ヴォーカリストとしてのALICEさんご自身はこの「いたいいたいあい」をどのように歌われていくことになったのでしょうか。

ALICE:実は今回、デモの歌まで相川さんが歌ってくださっていたんですよ。だから、私もプレッシャーはちょっとありましたねぇ(苦笑)。でもそれがあったぶん、とても歌のイメージはしやすかったです。流れとしてはAsumiに私の仮歌を録ってもらって、それを相川さんに送って、レコーディング現場では相川さんがディレクションをしてくださるという感じだったんですが、それ以前にまずは歌詞を書いていただくと決まった時点で、相川さんとはお食事会でお話をさせていただける機会もあったので、それも私にとっては貴重な時間になりました。

-その場では、どのような言葉を交わされたのです?

ALICE:デビュー曲の中で、どんな女性像や主人公を描きたいのか? っていう話からまずはスタートしましたね。今の自分はこんなことを思っているんです、っていうことも相川さんにはいろいろとお話しさせていただきました。例えば、最近の私は昭和の時代の"スクール・ウォーズ"っていうドラマをよく観てるんですけど、あのストーリーの中で描かれている"愛は奇跡を信じる力よ"みたいな熱い感覚って、今の時代だとあんまりないじゃないですか。人と人が正面からぶつかりあったり、誰かが本気で叱ってくれるとか、みたいなこともないですよね?

-叱ったり、叱られたりすると、昨今はすぐパワハラ扱いになってしまいますしねぇ。人と人が正面からぶつかりあうことを避けるために、何かと"空気を読む"ことが常識となっているようにも思います。

ALICE:自分の友達でもいたりするんですよ。結婚してるんだけど、旦那さんと本音でちゃんと話し合えてるの? みたいな子とか。友人関係とかにしても、SNSとかスマホがなかった時代って、きっともっと今より人間関係が濃かったんだろうなぁって思ったりしますからね。で、そういう話をしたあとに「いたいいたいあい」を相川さんが書いてくださったので、まさに今の私が歌いたいのはこういう歌詞だなって感じました。自分の意志を持った強い女性像が、この中にはしっかりと描かれているんです。

-"私は私の道をいく"の一節にすべてが集約されているように感じます。

ALICE:歌も、普段の私はちょっとしたところでしゃくったりしてしまいがちなんですけど、相川さんから"強い意志を持った女性像を歌で表わすには、シンプルにストレートに歌ってほしい"というディレクションがあったので、そこは気をつけながら歌っていくようにしました。

-なおかつ、この"私は私の道をいく"という一節は、今メジャー・デビューをしたRisky Melodyにとっての意思表明にもなっているのでしょうね。

ALICE:そうですね。サビの"いたいいたいあいは"っていうところもキャッチーで素晴らしいんですが、そのあとに来るこの"私は私の道をいく"っていうフレーズは、相川さんから贈られた私たちへのエールでもあると思ってます。

-なお、今回のシングル『いたいいたいあい』にはAsumiさん作曲の「記憶の岸辺」(※TYPE-Aのみ)もカップリングとして収録されておりますので、こちらについても少しコンポーザーご本人からの解説をいただけますと幸いです。

Asumi:これは去年のツアー("Risky Melody New Album Release Tour「Reflection」")中に作っていた曲です。私自身が"愛"というテーマで考えて出てきたのは、私の地元の宮城で起こった、東日本大震災の惨劇でした。いろんな人の思いが岸辺に打ち寄せる波のように感じられて、そのときの、何もできないで感情ばかりが揺らされ続けていたときを思い出しながら作りました。今回はアレンジをSATOJIさんに手掛けていただいたことによって、よりドラマチックで深い世界観を持ったものに仕上げていただけたなと感じてます。

ALICE:この曲も含めてカップリングの4曲は私が詞を書いていて、この「記憶の岸辺」は人間の記憶というものをテーマに書きました。

-疾走感溢れる「Love is...」(※TYPE-Aのみ)に、激ロック読者が好きそうなバンド・サウンドが炸裂している「アイのカタチ」(※TYPE-Bのみ)、そしてルーベラ・木村・カエレ(Jin-Machine/ドラミ)さんが曲提供されている 「Place of Destiny」(※TYPE-Bのみ)も、内容的に今回の詞のテーマはすべて"愛"で統一されているようですね。

ALICE:その通りです、今回は全部が"愛"の曲なんですよ。今年はRisky Melodyにとってデビューの年なだけじゃなく、始動から10周年の節目でもあるので、特に「Place of Destiny」ではファンのみなさんや私たちのことを周りで支えてくださっている方々への気持ちを込めた詞を書きました。Risky Melodyとしては、ここからの活動を通してみなさんに今までいただいてきた愛をお返ししていきたいんです。

-かくして、2月22日には赤羽ReNY alphaにてデビュー・ライヴ"メジャーデビューシングル「いたいいたいあい」Release Tour Risky Melody 10th Anniversary Tour ONE-MAN LIVE「Love is ...」FIRST DAY"が行われ、3月にも台湾公演も控えているそうですが、なんと2025年1月17日にはZepp Shinjuku (TOKYO)での"君と僕となら越えていける 10th Anniversary ONE-MAN LIVE「Love is ...」FINAL"が早くも決定したそうですね。

AYA:10周年を記念して、ここからは1年かけてトータルで100本以上のライヴをやっていくことになると思います。リスメロにとっては過去最大規模のツアーです。

ALICE:まだ全部は決まっていないだけに、いくらでもここから描き足していくこともできますからね。そこも含めてとても楽しみなんですよ。

HaRU:いやー、こんなに楽しみな1年ってないですね。大きな目標に向かっていろんなことをやっていきながら、この1年間を思いっきり楽しんでいきたいです!

Asumi:メジャー・デビューが決まった直後はちょっと不安な気持ちもあったし、もっと自分も成長しなきゃっていう気持ちも強かったんです。でも、今はそれより期待感というか"何が待ってるんだろう!?"っていうのがすごく楽しみだし、ファンのみなさんと楽しいことをここからたくさんやっていきたいなと思ってます。

ayae:台湾公演は私たちにとって初の海外遠征でもあるので、まずはパスポートを取るところから頑張らなきゃと思ってますけど(笑)、今年はほかにも慣れないことにいろいろ直面したとしても、たくさんのいい経験を積みながら、リスメラー(※ファンの呼称)のみなさんと一緒に約1年後のZepp Shinjukuに向かっていきたいです。

AYA:この1年をみんなで充実させていきたいよね。

ALICE:うん。正直なことを言うと、去年のツアー中あたりはみんな心身ともにボロボロで大変な時期もあったんですよ。だけど、その試練を乗り越えての今はこの10年でもバンドとして一番いい状態になっていると感じているので、ここまでの経験を無駄にしないように、私たちはここからもしっかりと進んでいきたいと思います。みなさん、これからのRisky Melodyを楽しみにしていてください!