MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

PANTERA

2023.02.17UPDATE

PANTERA

Member:Phil Anselmo(Vo)

Interviewer:菅谷 透 Translator:安江 幸子

"LOUD PARK"のヘッドライナーとして、PANTERAの来日が決定した! その強靭なサウンドとパフォーマンスで、名実ともに90年代のトップ・バンドとして君臨したPANTERAだが、メンバー間の不和により2003年に解散。ギタリストのDimebag Darrellが翌2004年に後継バンド DAMAGEPLANでのライヴ中に銃撃され死去、兄のドラマー Vinnie Paulも2018年に心臓の疾患により急逝し、もはや活動再開は絶望的だと思われていた。しかし、残されたメンバーであるPhil AnselmoとRex Brownに加え、Ozzy Osbourneバンド/BLACK LABEL SOCIETYのZakk WyldeとANTHRAXのCharlie Benanteが参加した布陣での再始動が実現! リアルタイム世代はもちろん、当時を知らない若いリスナーにとっても忘れられない体験になることだろう。激ロックでは、フロントマンのPhilにメール・インタビューを実施。簡潔な言葉ではあるが、その中から兄弟のため、ファンのため、バンドのレガシーのために再び立ち上がった男たちの想いが伝わってくるはずだ。

-パンデミック前の2020年1月に、あなたはPHILIP H. ANSELMO & THE ILLEGALSとして来日公演を行っていますね。THE ILLEGALS(PHILIP H. ANSELMO & THE ILLEGALS)としての楽曲に加え、PANTERAのクラシック・ナンバーも披露され大いに盛り上がりましたが、ライヴのことは覚えていらっしゃいますか?

そう、美しい国 日本でほんの少しショーをやったんだ。どれも最高に楽しくて、素晴らしい時間だったよ!

-THE ILLEGALSのライヴでもPANTERAの楽曲は演奏されていましたが、このたびPANTERAという名義を復活させようと思った経緯をうかがえますか? また、なぜ今のタイミングになったのでしょうか?

ビッグな目標が浮かび上がってきて、言わば"星が1列に並んだ"(ような奇跡が起きた)ことによって今のバンドが実現したんだ。

-具体的にライヴ実現に向けて動いたのはいつごろなのでしょうか?

いつからかははっきり覚えていないけど、1年以上すべてに努力を注いできたんだ。

-Rex Brown(Ba)からは、再始動についてどのような反応が返ってきましたか?

Rexは再始動の話をしたときからずっといつでも準備万端な状態だ。初めから乗り気だったよ。

-今回のライヴでは、クラシック・メンバーのあなたとRexに加え、バンドの古くからの友人でもあるZakk Wylde(Gt/Ozzy Osbourneバンド/BLACK LABEL SOCIETY)とCharlie Benante(Dr/ANTHRAX)が参加しています。彼らがプレイヤーに選ばれた経緯を教えていただけますか?

たくさんの素晴らしいミュージシャンが頭の中にあった。CharlieとZakkはその筆頭候補だったんだ。

-Zakk、Charlieのふたりに参加を打診したとき、彼らからどんな反応が返ってきましたか?

ものすごく、ものすごく、ものすごく乗り気だったね!

-再始動を行うにあたり、Dimebag Darrell(Gt)とVinnie Paul(Dr)のご遺族には話をされましたか? もしそうであれば、どのような話をされましたか?

大規模な話だし、みんなで一緒に取り組んでいるよ。コミュニケーションもすべて前向きでクリエイティヴだ。何よりもまずは愛がこもっている。

-再始動発表後に公開されたティーザー動画では、"兄弟のために、ファンのために、レガシーのために"というメッセージが記されていました。改めて、今回PANTERAとしてのライヴを行う意義をうかがえますか?

"兄弟のために"というのはもう明らかだよね。俺たちは亡くなってしまったブラザーたちに大きなトリビュートを捧げたいんだ。そうすればこの時代の人やファンがふたりの名前を思い出して、顔を知って、今後ずっと曲を忘れないでいてくれる......そしてこれは新旧のファン、すべての世代のPANTERAファンがひとつになるためなんだ。そしてそう、これはPANTERAのレガシーのためでもある。俺たちは広い範囲にわたってプレイして、Abbott兄弟(Dimebag DarrellとVinnie Paul)に素晴らしいトリビュートを捧げて、ショーに来てくれるひとりひとりにポジティヴな思い出を残すために努力するんだ。

-再始動が発表されるとファンの多くはポジティヴな意見を寄せていましたが、中には残念ながら、Dimebag DarrellとVinnie PaulがいないPANTERAについて否定的なコメントも見られました。こうした意見についてはどう考えていますか?

俺はポジティヴな反応にフォーカスしている。それだけだ。

-昨年の12月2日に、メキシコの"Hell and Heaven Metal Fest"にて再始動後初の公演が行われました。実際にステージに立って、どんなことを感じましたか? また、観客の反応を見てどう思いましたか?

最高の気分だった。俺たちはたくさんの努力を費やしてきたから、バンドがうまくやれることはわかっていたし、俺もショーがサウンド的にもヴィジュアル的にも素晴らしいものになる自信があった。だから、ものすごくポジティヴな体験だったんだ。オーディエンスの素晴らしかったことと言ったら!

-現在のライヴでは、まさに代表曲を網羅したようなセットリストが披露されています。名曲が数多く存在するだけあって、セットリストを選ぶ際に頭を悩ませたのではないかと思いますが、スムーズに決まりましたか?

メンバーそれぞれ気に入っている曲があるからね(笑)。だからできるだけベストな内容になるように、俺たちは本当にものすごく、ものすごく力を入れているんだ。

Photo by The Tinfoil Biter