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INTERVIEW

DESURABBITS

2020.04.01UPDATE

2020年04月号掲載

DESURABBITS

Member:EMI YUZU KARIN BUCHO

Interviewer:宮﨑 大樹

ラウドロックを主軸に、メタル、デジタル・ハードコア、エレクトロニコアといった様々な音楽的エッセンスを取り入れたサウンド、そしてキャッチーなポップス的メロディ・ラインと極悪なスクリーム。唯一無二の音楽で活動を続けるラウドロック・アイドル DESURABBITSが、11thシングル『一瞬で』を引っ提げ、約4年ぶりに激ロックに帰ってきた。グループ名は当時の"デスラビッツ"から"です。ラビッツ"→"DESURABBITS"と二度の表記変更を経たが、オリジナル・メンバーのまま今年で7年目に突入。2019年から"兎革命"を掲げて新たな道を歩みだした4人へ、現在に至るまでの道程と葛藤、グループと音楽への想いや、新作について訊いた。


みんなと繋がっている感じがするから、やめられない。やめる選択肢なんてないんですよ


-前回、激ロックでインタビューさせていただいたのは2016年の5月号、2ndアルバム『第二次うさぎ大戦』リリースのタイミングということで、約4年ぶりの登場です。3人は中高生だったころからすっかり大人っぽくなり、一方でBUCHOは境界域糖尿病になりました。

YUZU:糖尿病になったの!?

BUCHO:一時なりましたよ。

KARIN:えぇ~。

EMI:でも、常に糖尿病っぽい。

BUCHO:そんなことない(笑)。ちゃんと血糖値を抑える療法を経て、今は平常値に戻ってます。

-個人としても変化はありましたし、グループとしても当時のグループ名は"デスラビッツ"でしたが、"です。ラビッツ"、そして現在の"DESURABBITS"と、二度の表記の変更がありました。今のDESURABBITS表記になるまでについては、ジレンマというか、もがいていた部分もあったように思えて。

YUZU:正直、今だから言えるけど迷走期で(笑)。ただ、そのときのおかげで今のラウドロックっていう主軸を持って音楽を作れているから、いい過去だなと思えるけど......大変だったよね?

KARIN:うん、大変だった。

YUZU:リキッド(LIQUIDROOM ebisu)とか、主催ライヴの会場が大きくなっていくけど実際の動員数はそんなに変わらないし、それに伴って病んでいくし......。

-病んでいたんですね。

KARIN:はい、ワンマン前は毎回病みます。前回のワンマン("兎革命 vol.2 -成蝶 seicho-")のときが一番ヤバかったです。将来を考えて......みたいな感じで、泣いたんですよ、私。やめたくなさすぎて。

YUZU:デスラビ(DESURABBITS)だとEMIちゃんがやめたがりじゃないですか?

-そうですね。もう他のグループのオーディションとか探しちゃダメですよ。

EMI:はい、すみません(笑)。

YUZU:EMIちゃんがヤバかったから、EMIちゃん以外の3人(YUZU、KARIN、BUCHO)でよく話し合いをしていたんですけど、そのたびにKARINは"え、かりこ(KARIN)絶対やめたくない"と言っていて。

-いろいろ悩む時期だったんですね。

EMI:大人になってきて、現実とか将来のこととか不安じゃないですか? いつかは決断しないといけないタイミングがくるから、それが今なのかなって思っちゃってました。

-とはいえ、大学進学をせずにこっちの道でやっていく決断をしたということで、そこは安心しました。で、今のDESURABBITS表記になってまた新たなステップを歩み始めましたけど、メンバー構成としては、オリジナル・メンバーのまま驚異の7年目に突入です。

YUZU:なかなか他にはいないんじゃないかなって思います。でもYUZUとしては当たり前だなと感じるんです。幸せなことではあるんですけど、4人全員にそれぞれの役割があるから、誰かひとりが欠けると活動はできない。他のアイドルさんはひとりいなくてもライヴをやったりするじゃないですか? でもデスラビはそういうのができないから、だからこそ続くのかなって思います。

KARIN:このメンバー以外での想像ができなくて。やっぱりデスラビはこの4人じゃないとデスラビじゃないなって思うから、なんか、すごいね。一緒にいてラクっていうか、気を張らずにいられるっていうか、居心地が良くて安心する感じです。

EMI:あとは、始めたのが幼いころだったからっていうのあるかもしれない。小6とか中1から始めているから、メンバーの増減とかあまり意識してこなかったんです。6~7年目になって、周りの人から"すごいよね"って言われるようになって、"あ、そういえば"みたいな。

-長く続く秘訣があるというよりは、デスラビとしていることが当たり前というか、自然とやってこれたんですね。

YUZU:"長く続けるためにはこれをしろ"みたいなものはないですね。

EMI:もし秘訣があるとしたら、YUZUちゃんがさっき言った、"DESURABBITSの誰々"っていうそれぞれの存在の意味がちゃんとあるからかも。だから誰もやめないし、増えもしないんじゃないかなと思います。

YUZU:そもそもデスラビが好きだしね、みんな。

-みなさん自身がデスラビを好きっていうのはすごく伝わってきていて、たぶんそんなデスラビが好きだっていうファンの人もたくさんいると思うんですよ。ライヴを観ていて、ファンの温かさや人の良さを感じていました。ラウドロックやメタル、デジタル・ハードコアをベースにしているのに、老若男女が笑顔で楽しんでいるピースフルな空間が作れているライヴ・アイドルって、正直あまり思いつかないんですよね。

EMI:初期のころにデスラビを好きになってくれる人が本当にいい人たちで。初めて観た人に、前のほうの場所を譲ってくれたりしていて、そのおかげで今のファンの人たちもそういうふうにしてくれているんです。

KARIN:"ファンはアーティストを映す鏡"みたいに言うじゃないですか? だから、私たちが良ければみんなもいい。

-それ、言い方を変えたら"私たちがいい人だからファンもいい人"っていうことになりますね。

一同:(笑)

EMI:"つまり、私はいい人"って(笑)。

YUZU:自分たちのことを褒めてるわけではないんですけど、自分たちが良くなっていけばファンの人も良くなると思うので、これからもファンの人の質は良くなる一方だよね?

EMI:うん、高め合い。相乗効果。

-7年目までやってきて、音楽をやっていく姿勢や意識に変化はありましたか?

YUZU:人生で一番楽しいことがライヴなんですよ。デスラビを始めてからライヴが好きだし、自分が一番自分らしくいられるのがライヴです。お客さんとのコール&レスポンスとかも好きだし、みんなと繋がっているなって感じがするから、やめられない。やめる選択肢なんてないんですよ。ライヴをやめたら人生がつまらなくなっちゃう。

-"DESURABBITS"としてライヴをやる理由や魅力はどういうところにありますか?

YUZU:私って性格的にアイドルアイドルしてないじゃないですか? だから今回のふわふわの衣装を着るのも最初はめっちゃ勇気がいる感じで(笑)。DESURABBITSでは昔からメタルとかラウドロック系のサウンドでやってきて、こういうのが自分の性に合っているなとは思っています。他のアイドルさんを観ていて、もちろんカッコいいなと思う人はいるんですけど、"こうなりたいな"っていう人はいないんですよ。だからDESURABBITSがいいんです。見下しているとかではなく、比較対象じゃないというか、DESURABBITSっていう唯一無二の存在でいたい。だからDESURABBITS以外の選択肢がもともとないんです。

-EMIさんの中での音楽をやっていく姿勢や意識についてはどうでしょう?

EMI:最近は進路のタイミングだったっていうのもあって、だんだん物事を考えるようになってきて。"自分はなんのために生きているんだろう?"とかずっと考えていたんですよ。声変わりの時期に高い声が出なくて、歌が嫌いになったこともあったけど、そうして考えていくうちに"やっぱり歌が好きだな"、"自分は歌うために生きたいな"って思って。"歌をやめたらなんのために生きよう"とか考えても――

BUCHO:......ぐすん(※鼻をすする)。

EMI:"歌をやめたらなんのために生きよう?"って考えても何も出てこなくて。"アイドルをやめたら家でずっと寝てようか"って思ったくらい、他にやりたいことがなかったんです。他の職業とかもいっぱい調べたんですけど、高校卒業の節目に人生で一番考えて、今は"歌を歌うために生きたい"って言えるようになりました。