－これまでよりも等身大の歌詞を歌うにあたって、レコーディングで特に意識していたことはありましたか？ 感情表現のレベルが引き上がった感じがしましたが。

YUZU：上手く歌わなきゃっていうよりは、この歌詞をみんなに届けようと思って歌いました。これまでは、"上手く歌わないと"、"ちゃんとやらないと"っていう精神が強かったんですけど、今回はそれをいったん置いて、"みんなに届けたい"っていう気持ちで歌いましたね。

KARIN：自分らしく届けたいって思ったから、それが届いていたらいいなという感じです。上手く歌おうとすると気を張っちゃうので、自然体で歌おうと思って。いつも楽しく歌っています。

－メイン・ヴォーカルであるEMIさんのレコーディングはどうでした？

EMI："相手に届けたい"っていうときは、距離を意識して歌うようにしています。例えば10メートル先とか、自分の中で"これぐらいの距離の人に向かって歌い掛けている"っていうのを決めていて。サビだったら遠くに歌うと声量も上がるし、それで歌の印象が変わるから距離感を大切にしています。ライヴでは、ひとりひとりのお客さんに向かって歌っているように受け止めてもらったら嬉しいですね。

－カップリングの「RAY WORD」はライヴでは以前から披露されているお馴染みの曲です。作編曲が小林哲也さんなので、ファンには馴染みやすく、今までのデスラビらしさも色濃く残っていますね。こういう曲が入るのが嬉しいファンは多いかなと思うんです。

YUZU：本当にそういう狙いですよね。"成蝶"した部分もあるけど、変わらないデスラビらしさ、わちゃわちゃできる楽しさとか、掛け合いとか、セリフがあったりもするし。

EMI：「RAY WORD」に関しては、"カッコ良くやろう"というよりは"楽しくふざけて踊ろう"と思ってやっています。途中で、ピラピラしてシャキーン！ みたいな、すごくダサい振付があるんですけど、それを真顔でカッコつけてやるのが楽しくて（笑）。

YUZU：だよね。どれだけダサカッコ良くできるかっていうのを一生懸命やっています。めっちゃ好きで、ライヴで毎回やっていいならそうしたいくらい。

－聴けばわかる通り"令和"を歌った歌詞なので、早くリリースしたかった曲ではありますよね。

YUZU：まぁそうですね（笑）。時代が変わるなかでいろいろなものが進化していくじゃないですか？ そのなかで"自分たちがいいと思うものを、自分たちで選んで、楽しく進んでいこうぜ"っていう気持ちを歌っているのが「RAY WORD」なんです。"一瞬の大切さ"がわかる「一瞬で」と同時に出すことによって、曲の良さが引き立つかなと思います。"一見意味がわからない歌詞にもちゃんと意味があるんだよ"っていうことが、みんなに届いたらいいなって。

－ここまで乾いたギター・サウンドが鳴っているハード・ロック調の曲って、意外となかったですよね。

YUZU：言われてみればそうかも。でも作編曲がコバテツ（小林哲也）さんだから、コバテツ節が染みついているので、"変わってないけど新しい"みたいな。

－アルバムも絶賛制作中とのことで。このタイミングだと詳しく書けないんですけど、聞いている情報の限りはすごいことになりそうですね。

YUZU："兎革命"以降の曲がドドドドドンって入ってくると思うから、YUZUたちの成長も感じてもらえるし、今までにありそうでなかった"新しいDESURABBITS"を感じられるかなって。

EMI：新曲がたくさんあったり、音源化されていなかった曲も収録されたり、みんな喜んでくれるんじゃないかなと思っています。

KARIN："今のDESURABBITS"がわかるようなアルバムになっていますね。

－きっと今年のテーマである"進化"を感じられる作品になるんでしょうね。

YUZU：ええ、もちろんですよ、はい（※ドヤ顔で）。歌い方とかも変わっていると思います。

EMI：YUZUちゃんと、かりこの歌い方がいつもと違くて。YUZUちゃんがエロかったよね？

YUZU：エロいらしいです。

－今までのデスラビにはない"エロ"の要素が。

YUZU：っていうのが伝わる内容になっています（笑）。

BUCHO：アルバムって相当好きな人じゃないと45分とか1時間とか聴きづらいと思うんですよ。でも、様々なカラーの曲が収められているので、デスラビのアルバムを初めて聴いた人でも、1枚通して飽きることなくリピートできる作品だと思います。

YUZU：新しい自己紹介って感じです。

KARIN：うん、それ！

－1stアルバム『第一次うさぎ大戦』（2014年リリース）、2ndアルバム『第二次うさぎ大戦』も名作でしたからね。

YUZU：そうなんですよ。過去のいいところも取り入れた作品なので、今までのデスラビを聴いてくれていた人も"いいじゃん！"ってなるし、初めて聴いてくれる人も"こんな音楽があるんだ！"って興味を持ってもらえる内容になると思います。

－さて、新型コロナウイルスの件もあり、ライヴ・アイドルには厳しい日々が続いているなか、レコ発対バン・ツアー[あなたの"一瞬"をいただきます]が行われますが、ワンマン・ライヴはないのですか？

YUZU：はい、あるんです。7月26日にO-WEST（渋谷TSUTAYA O-WEST）でワンマン・ライヴをやります。 今までは目標ってあんまり言ってこなかったんですけど、次のDESURABBITSの目標は7月26日のO-WESTを満員でやることなんです。自分たちの進化が見て取れるようなライヴをやりたいと思っています。

EMI：「一瞬で」は、"一瞬の積み重ねが永遠に"っていうのをテーマでやっているので、ツアーのタイトルも"あなたの一瞬をいただきます"というものになっているんですけど、会場の人たちにDESURABBITSの良さを知ってもらいたいですね。

KARIN：進化の年なので、O-WESTを埋めて、さらに大きいステージでライヴをできるように、O-WESTを満員御礼にしたいです。