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INTERVIEW

SPARK SPEAKER

2019.06.19UPDATE

2019年07月号掲載

SPARK SPEAKER

Member:三瀬 ふう子 杉原 由規奈 朝日向 星羅 木山 しずか

Interviewer:荒金 良介

どエモなアイドル、スパスピことSPARK SPEAKERが、両A面シングル『SAYONARA / Life is Beautiful』をここに完成。超ポップなメロディと激ラウドな演奏が見事に融合した「SAYONARA」、そして、スパスピにとってお姉さん的存在であり、惜しまれながらも解散してしまったつばさFlyの代表曲「Life is Beautiful」のカバーを収録している。そんな濃厚すぎる今作に加え、初のバンド・セットで挑んだ4thワンマン・ライヴ(渋谷TSUTAYA O-WEST公演)の模様を収めたDVDも同時発売。両A面シングルに込めた想いと感情が大爆発したTSUTAYA O-WEST公演の話を中心に、メンバー4人に話を訊いた。

-今回は両A面シングル『SAYONARA / Life is Beautiful』とDVD『SPARK SPEAKER 4th ONEMAN LIVE ~"THE WORLD IS MINE" Release TOUR FINAL~ at 渋谷TSUTAYA O-WEST』の同時発売になります。まずはスパスピとしては初のシングルになりますが、「SAYONARA」という楽曲を貰ったときの印象は?

三瀬:メロディの展開とかが、アニソンだなと思いました。歌うのは難しいんじゃないかなって。

杉原:でもそこまで難しくはなかったです。どうだった、星羅?

朝日向:今回も由規奈が主旋律で、私が副旋律を担当したんですけど、特別難しいとは思わなかったですね。

木山:バックはアニソンだけど、歌メロはJ-POPに近いニュアンスがあるから、そこはスパスピらしいなと。

三瀬:最初キーがめちゃくちゃ高くて、レコーディングのときに"高い!"って言ってたから。

杉原:うん、一度歌ってみたけど、めちゃくちゃ高くて、ふたつ下げて......。

三瀬:結果、由規奈の声が気持ち良く聴こえるんですよね。プリプリした甘エビみたいな歌声だなって。

-はははは(笑)。なんですか、その例えは。

杉原:それがよくわからなくて。"今回の歌声は甘エビみたいだよね"って言われたんです(笑)。

三瀬:由規奈の歌声はエッチなんですよ!

杉原:嘘!? それを言ったら星羅の方がエッチだと思うよ。

三瀬:いや、星羅はパーソナリティがエッチだから。

朝日向:パーソナリティって何よ? 声の話だからそんなのはどうでもいいんだよ(笑)。由規奈は普通に喋ってる声がエッチだよね。

杉原:えぇー! 初めて言われたんですけど。

三瀬:苦しそうに歌うときもすごく色気があるし。今回は由規奈も気持ちを込めたんだろうなと思うところが随所にあって。

杉原:たしかに「SAYONARA」の1番、2番、そして最後の大サビは、自分の中でも歌い方を結構変えているんですよ。1番は苦しそうに、2番は明るめに、3番は前だけしか見ていない歌い方で、曲の強弱やストーリー性を踏まえてクレッシェンドに広がるように歌いました。

-「SAYONARA」の歌詞も時間の流れを感じさせるストーリー性がありますよね。

杉原:はい。0時、3時、5時と時間の流れもわかりやすいし、夜明けと共に気持ちが前向きに明るくなる部分を歌声で表現しました。

朝日向:私は下ハモでキー的には余裕があるけど、由規奈のクレッシェンドに自分のテンションも合わせました。

-「SAYONARA」の曲調自体はめちゃくちゃヘヴィですよね。

三瀬:メタルが大好きな人が作ったのかなと。

-この曲は作曲にJiro(INCEPTION OF GENOCIDE/Gt)さんも関わってますからね。

木山:ギター・ソロが相変わらずかっこ良くて、重なるツイン・ギターがいいですね。

-"SAYONARA"という言葉を聞いて、みなさんの中ではどんなイメージを浮かべました?

杉原:私は、夜中って寂しくなるじゃないですか。マイナスなことを考えたりして......そういう自分もいるけど、前を向くためにそういう自分にさよならしようという気持ちで歌いました。

-曲調はヘヴィですが、メロディは力強さと切なさの両方を感じます。

杉原:はい、そこもスパスピっぽいなと思いました。

木山:ライヴで歌っていくうちに意味が出てくる曲が多くて。"孤独"という言葉も出てくるし、後ろ向きにも前向きにも受け取れる歌詞ですね。人間は結局ひとりだけど、その言葉をマイナスと受け止めるのか、プラスに受け止めるかはその人次第だと思うんですよ。スパスピもこの曲を歌いながら、自分たちの成長に繋げられたらいいなと。

-"名もなき道を彷徨って Seize the day"、"孤独な自由と Fate to go around"の歌詞もどこかスパスピらしいなと思いました。そして、もう1曲はつばさFly(以下:つばフラ)の代表曲「Life is Beautiful」のカバーですね。

杉原:ついに! って気持ちですね。しずかがブログでも書いていたように、何度かつばフラさんの曲をこれまでもカバーさせてもらうタイミングはあったんですけど、当時の自分たちはなかなか首を縦に振れず、やろうという気持ちにはなれなかったんです。うまく言えないけど......いろんな思いがあって。

木山:つばフラは私と由規奈の前身グループのときのお姉さん分だったんですよ。で、つばフラが解散してすぐに"カバーしない?"という提案があり......当時の私たちは、自分たちがつばフラの曲を中途半端な気持ちで歌うのは嫌だったんです。お姉さんたちの気持ちをしっかり受け継げないまま歌うのは嫌で。でも今、改めてこのタイミングで話を貰ったときに、つばフラさんは3年間活動したんですけど、気づいたら私たちも3年間活動してきたし、今ならつばフラの思いもわかるかなと感じたんです。つばフラも立った渋谷TSUTAYA O-WESTという舞台で私たちもワンマン([SPARK SPEAKER "THE WORLD IS MINE" Release TOUR FINAL])をやり......ステージに対する想いも理解できるようになったし、今なら全力で気持ちを込めて歌えるんじゃないかと思って。

-スパスピで3年間活動をし続けてきたからこそカバーできたと。

木山:最初はめっちゃ断ってましたからね(笑)。でも逆にやりたいという気持ちに変わりました。

-今の自分たちなら、つばフラの思いを背負えるという気持ちですか?

木山:うん、受け継ぐことができるかなと感じました。ふう子と星羅が加入して、この4人らしさがようやく固まってきたから、そのらしさで歌えると思ったんですよ。それ以前にやっていたら、自分たちらしさがないまま歌っていたんじゃないかなって。でも、今なら"スパスピの「Life is Beautiful」"が歌えるだろうと思ったんです。

-実際にカバーした感触はいかがでした?

朝日向:もともと好きな曲だったので、カバーの話が来たときは"やったー!"という気持ちが強くて。Jiroさんもスパスピらしくアレンジしてくれているし、私も自分らしく歌えました。スパスピらしいエモいカバーになったと思います。

三瀬:要所要所にお姉さんの声も入れているんですよ。

杉原:ユニゾン部分に薄く声を入れてて、それを聴いたときは泣きそうになりました。

三瀬:「Life is Beautiful」はすごくいい曲だし、いい曲は歌い続けるべきだと思うから、こうやってお姉さんの意志を汲みながら、この曲を誰かに届けられることも嬉しいですね。

-グループやバンドが解散したときに何が一番悲しいって、その曲を生で聴く機会が二度と訪れないわけで。

三瀬:すごくわかります! そうなんですよね。

-スパスピとして、つばフラのどんな意志を受け継いでいきたいと思ってます?

木山:つばフラさんは雑草精神だったんですよ。それはこの事務所に一貫してますけど(苦笑)、泥臭いというか、パーン! と行く感じではないんですよね。必死で汗臭くて......つばフラさんはライヴでそれを感じるグループだったので、スパスピはそれを受け継いでいけるかなと。ライヴが大好きで、ひとつひとつに全力で挑む......そこは共通していると思います。今回つばフラのメンバーさんもスパスピが歌ってくれるならいいよって了承してくれましたからね。そこに優しさや愛も感じたので、そういう気持ちも歌に込めていきたいなって。

杉原:いつも背中を押してくれる存在ですからね。