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INTERVIEW

THE SLUT BANKS

2019.04.09UPDATE

2019年04月号掲載

THE SLUT BANKS

Member:TUSK(Vo) ACE DRIVER(Gt) DUCK-LEE(Ba) TAKAURA TOMMY(Dr) HAYATO(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-ギター・リフやフレージングも際立って聴こえます。

DUCK-LEE:無駄なものが入ってないから、そういうふうに感じるんだと思う。3分ぐらいで、ソロらしいソロもあまりないよね?

ACE DRIVER:ないですね。

DUCK-LEE:上モノがギターしかないから耳に入るんだと思う(笑)。

-TUSKさんはいかがですか?

TUSK:DUCK-LEEは初期衝動とか言うけど、それはだいぶ前だろうって思うからさ(笑)。少なくとも俺は、初期衝動とかはとっくに失ってますからね。今回は新しいメンバーも入ったし、それに刺激を受けているけども......"頑張るぞ!"という感じよりは、常温で取り組んだ感じです。歌詞の内容もそうだし。

-歌詞はいい意味で肩の力が抜けてますよね。前作は"イスラエル"、"月と便所"とかインパクトのある曲名も多かったですが、今作は日常や生活に寄り添った言葉遣いが目立ちます。

TUSK:そうですね。あと、自分が置かれている状況もあったかな。俺個人で言えば40代後半なので、50歳の壁が間近に迫っているから......"行くぞ!"というより、等身大な感じが出てるかなと。生きる術というか、そういう内容が多いですね。

-歌詞はリアリティがありますね。「痛み止めとアルコール」はTUSKさんそのままみたいな内容です。

TUSK:はははは(笑)。曲の最後に何を言うのかと思ったら、また同じ言葉を畳み掛けますからね。

-今回のドラムに関しては、曲調によってふたりに振り分けたんですか?

DUCK-LEE:なんとなくね。

TUSK:半々ぐらいなのかな。

-ドラム的にトライだった曲というと?

HAYATO:録る直前にここを変えようと言われて......。叩く直前にアレンジが変わるようなバンドは経験したことがなかったので、その場のノリや感情でフレーズを決めたりして、ライヴとはまた違う感じでいろいろと試すことができました。そういう意味で今回のレコーディングは新鮮でしたね。今まではカチッと決めたあとに録る現場が多かったので、怖さもあったけど、楽しくやれました。

-TAKAURAさんは?

TAKAURA:そもそも曲が速いし、フィルもたくさん入れてくれと言われたので、手数も多くて。カッチリせずに、その場のノリを大事にする感じのレコーディングだったので、あれだけアドレナリンが出た経験は初めてですね。パワーと勢いで押し切る感じ。その雰囲気が音源にも詰まっているんじゃないかと思います。いい経験ができました。

-DUCK-LEEさんは何かアドバイスを?

DUCK-LEE:"とにかく叩き倒せ!"って(笑)。フィルも倍入れたりして、あとはどうぞ好きなようにって感じですね。"音源と同じようにライヴで叩いて"とお願いしても無理だろうし......それは俺のベースも同じだから。フレーズなんて適当だから!

ACE DRIVER:はははは(笑)。

DUCK-LEE:その場の雰囲気で弾いているから、それでいいのかなと。今回のレコーディングはそれを大事にしたかな。

-現場のフィーリングを最優先しようと。

DUCK-LEE:落ち着きのない感じを出したかったんですよ。練ったところで、いい作品ができるわけじゃないから。

-それは作品と経験を重ねたからこそ、できることだと思います。

DUCK-LEE:長いことやってるからね。昔は細かいところを直したりしていたけど、流れが良ければそれでいいのかなと。

-ちなみにドラマーふたりの音楽的なルーツというと?

HAYATO:ドラムの興味を持ったのはC-C-Bです。ヴィジュアル的にもインパクトがありましたからね。それから友達の影響でハード・ロックやヘヴィ・メタルばかり好んで聴いてました。ほかにレベッカとかも大好きですけど、兄の影響でほぼジャパメタを聴いてましたね。EZO、ANTHEM、LOUDNESS、聖飢魔Ⅱとか。洋楽はJUDAS PRIEST、HELLOWEEN、METALLICA、一番好きなのはSKID ROWでした。

-今作で自分の持ち味が出せた曲というと?

HAYATO:「HELLO MURDER」ですかね。プレイ的にも気に入ってます。

DUCK-LEE:"好きなドラマーは?"と尋ねたら、"樋口(宗孝/LOUDNESS)さん"と答えていたから、世代だなって(笑)。

HAYATO:それも兄の影響ですね。

-TAKAURAさんは?

TAKAURA:自分はずっとピアノをやっていて、親にクラシック・コンサートに連れて行かれることも多くて。そこにたまたま出てた則竹(裕之)さんというフュージョン系のドラマーを観たときから、ドラムを認識するようになりました。高校でバンドを好きになって、ファンク、ソウル、アシッド・ジャズにのめり込み、それからロック・バンドも好きになったので、THE SLUT BANKSのようなライヴ感を大事にしているバンドにもついていけたのかなと。高校3年のころもライヴを年間100本ぐらいやってましたからね。

DUCK-LEE:彼(TAKAURA)のドラムはパワフルだし、嬉しかったのはツーバスとか叩いたことないくせに、"欲しいんだよな"と伝えたら、実家に取りに帰ってくれて。

TAKAURA:そうですね。今回のドラムはどれも難しかったけど、「BRUSH MAN」はバンド感を楽しむことができました。「病んでんのさ」は自分がこれまでやったきたスタイルと近かったし、「かったりぃ日々抜け出して」はテンポ的に気持ち良かったですね。

TUSK:あと、今回は首振りDollsのnao(Dr/Vo)ちゃんもコーラスでたくさん歌っているので、そこも聴いてほしいですね。

-わかりました。そして、今作のレコ発ツアー"THE SLUT BANKS【切り裂きノイズ】ツアー"が5月から始まりますよね?

TUSK:うん、首振りDollsと一緒の場所もあるしね。今回はHAYATO君メインのツアーになります。

HAYATO:もちろんTAKAURA君がRECでプレイした曲も叩くし、すごくいいドラムを叩いているので、自分なりに解釈していい感じでミックスできたらいいなと。ただ、曲が速いので、体力的な心配がありますね(笑)。

DUCK-LEE:過去曲もあるから、それをうまく散りばめてね。

-今作は全曲ライヴ仕様と言える作風ですもんね。

DUCK-LEE:わざとそうしたからね(笑)。

ACE DRIVER:いつもどおりに全開でやりたいですね。何よりアルバムを出せて良かったです。去年はそこまでライヴをやらなかったし、DUCK-LEEさんも弱気になっていたので。

DUCK-LEE:それをやってくれてる奴が亡くなったからさ。自分たちでブッキング? って感じで。

ACE DRIVER:またアルバムを出して、ツアーをやれることが単純に嬉しいですね。