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INTERVIEW

SiCX

2017.11.22UPDATE

2017年11月号掲載

SiCX

Member:メンバー:SHO(Vo) YU-$UKE(Gt)

Interviewer:インタビュアー:松本 圭輔(GEKIROCK CLOTHING店長)

-同じブランドが好きだと、そうなりますよね(笑)。

SHO:でも、私生活でそういうことがあったり、普段から"こういうのが好きなんだ"とか"こういうの着てるんだ"っていうのがステージと差がないので、日常生活からオシャレでいたいっていうのはみんな一緒だと思うんですよ。だから、アー写とかもいざ撮るってなったときに、"何着よう!?"ってそこまで悩まないんですよね。だいだいみんな、どんなものを着るかわかってるから。なので、世界観は統一しやすいです。

-なるほど。7月リリースのアルバム『INITIUM』のアートワークについて、前回のインタビューでは表現した意味合いなどもうかがっていますが、デザインのアイディアはYU-$UKEさんがメインに考えたものですか?

YU-$UKE:そうですね。ベースは俺が考えて、あとはCHIKARA(Ba)とふたりで話し合いながらって感じですね。ブックレットの中とかもこだわりたいんですよ。今ってSNSでいろいろ見れるじゃないですか。でも、俺が子供のころとかは、本当に田舎で、情報がそれしかなかったんで。CD買ってブックレット見て"こういうバンドなんだ"っていうのを見るのが好きだったので、自分がやるならそういうところ、細かいところまでこだわって作りたいなっていう気持ちがすごくあって。

-今作のアートワークは配色が面白いなと思ったんですよ。赤と青を使ってるじゃないですか。あれって、服だと普通は絶対やらない配色なんですよ。アートだったらいいんですけど、着るとしたらああいう色の組み合わせはしないんです。特にぶつかり合う色なので。

YU-$UKE:そうなんですか!?

-去年~一昨年くらいのファッションのトレンドで"タッキー(Tacky)"って言って、わざと合わないような色とか柄を組み合わせるのが流行ったんですけど、それを思わせる配色というか。

YU-$UKE:もともと、感情を表したイメージなんですよ。対照的な感じにしたくて。赤は"痛み"とか"悲しみ"とかっていう色で、青はその真逆の意味を持ってる、みたいな。

-最初にイメージをスケッチしたりするんですか?

YU-$UKE:そうですね。最初、頭の中に浮かんだイメージを絵に起こしてまとめてる感じです。ちなみに、今回の『INITIUM』のアートワークは、モデルさんを用意して、あれは自分の家で写真を撮ってるんですよ。家にモデルさんとヘアメイクさんとカメラマンさんを呼んで。

-ちゃんと白バックも使って。すごいですね。こういったデザインを具体化していく力はどのように培われたのでしょうか?バックボーンがあれば教えてください。

YU-$UKE:なんだろう? 誰にでもできる気はするんですけど......。

-やっぱりできる人とできない人がいますよ。

SHO:アンテナの張り方は違うなって思うけど。

YU-$UKE:そもそもデザインのイメージは、曲とかSiCXの音楽性から出てくるものなので。例えば、その前に出したアルバムが『GRADALE』(2016年リリース)っていう"聖杯"って意味のタイトルで、"SiCXの血が入った曲だよ"っていうテーマのアルバムだったんですよ。で、その中に入ってるポスターがSiCXの死亡カルテになっていたりとか。そういうアイディアって結局は曲ありきというか、曲がもとになって出てくるので。

-楽曲を作る段階で世界観ができあがっているから、アートワークのイメージも自然と出てくるんですね。

YU-$UKE:そういうことですね。

-やっぱり普通の人にはできないことですよ(笑)。グッズとかのデザインもカッコいいなって思うし。プリントの位置など、かなりのこだわりが窺えます。デザインの際に意識していることなどあれば教えてください。

YU-$UKE:Tシャツとかは、まずバンドTって思われたくないんですよ(笑)。普段着てて、"それってどこのやつ?"って聞かれて、"え!? それSiCXのなんだ!"って驚かれるのが狙いというか。

-だから、普段から着れるというか、ブランドっぽいというか。本当に服としてカッコいいんですよね。他にはこだわっている部分とかありますか?

YU-$UKE:Tシャツとかを出すタイミングって、だいたい"アルバム出します"、"シングルを出します"とかっていうタイミング多いので、それにどうリンクさせるかっていうのは、すごく気にしてますね。「OUTSIDE CREATURE」(『INITIUM』収録曲)っていう曲がMVであるんですけど、それのTシャツだったりとか。アルバムのアートワークそのものを使わずに、曲にリンクしたデザインにすることが多いですね。