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INTERVIEW

バックドロップシンデレラ

2016.05.10UPDATE

2016年05月号掲載

バックドロップシンデレラ

メンバー:豊島“ペリー来航”渉(Gt/Vo) アサヒキャナコ(Ba/Cho)

インタビュアー:沖 さやこ

-イスラエル民謡のTrack.5「マイム マイム」はインスト的な位置づけでしょうか。

豊島:本当は最初、歌詞をつけて歌にしようかなと思ってたんですけど、やっていくうちに"これはインストゥルメンタルの方がカッコいいんじゃないか?"という話になったんです。

アサヒ:それでかけ声をたくさん入れて。

豊島:さっき"ライヴでやらない"と言ったけど、「マイム マイム」はヴァイオリンがいればライヴでもやってみたいですね(笑)。

アサヒ:ロシア民謡の「一週間」(Track.8)はずっとライヴでもやっています。民謡は"ウンザ"っぽいから、(バックドロップシンデレラに)ハマる感じがします。

-ドラムの鬼ヶ島一徳さんがヴォーカルを担当しているBUCK-TICKの「ICONOCLASM」(Track.7)は意外な選曲でした。

豊島:小学生のときにBUCK-TICKが"BOØWYに続く次世代ビート・ロック"という感じですごく売れていて、僕自身もリアルタイムで聴いてたんですけど、その時期に出たアルバムの1曲目が「ICONOCLASM」(1989年リリースの3rdアルバム『TABOO』収録)だったんですよね。当時の僕には理解不能なくらい尖ってる曲で――それが僕がオルタナティヴなロックを聴いた初体験だという気がしていて。だからこの曲は"自分たちがカバーしたらどうなるんだろう?"という興味本位が先走った感じがあります。それでスカ・アレンジにしました。

-原曲のムードを活かしたアレンジにもバックドロップシンデレラらしさがあるのはスカのテイストが土台にあるからですね。

豊島:ヴォーカルを入れるとき"スカの煽り声のようなヴォーカルを入れてみたらどうなるんだろう?"と、MADNESSのような2トーン・スカのちょっと低くて野太い声で煽る感じのヴォーカルを入れてみて......そういうふうに歌えるのが一徳しかいなかったから"やってみろ"と言ったら、めっちゃ張り切ってMADNESSを研究してました(笑)。

-頭にヴィブラスラップの音を入れているのは?

豊島:ヴィブラスラップもスカの人たちがよく取り入れてるからですね。だからこのカバーは結構やってやったぞ感があります(笑)。BUCK-TICKさんをカバーしてるアーティストがほとんどいなくて"これはカバーされるのを毛嫌いしてるんじゃないか?"と心配になったんですけど、MERRYを辿ってお願いをしてみたら、快くOKしてくださいました。

-同じくバンドものだと、豊島さんがヴォーカルを担当しているサザンオールスターズのカバー「シュラバ★ラ★バンバ」(Track.4)。

豊島:この曲は「涙のキッス」(1992年リリースの31thシングル表題曲)と同時リリースされたシングルで、当時聴いたときは違和感の塊というか(笑)、"なんだこれは!?"という印象でした。

アサヒ:うん。聴いたことない感じだったから。

豊島:小学生には歌詞の意味もわからないからね(笑)。でも原曲の最初のベース・リフがすごくカッコいいなぁ......と昔から思っていて、それを前面に押し出せばかなり現代的なロックになるんじゃないかな?と思いました。原曲はガチガチの打ち込みだから、バンド・サウンドにしてもカッコいいんじゃないかなと構想して。今こうやってちゃんと聴くと、「シュラバ★ラ★バンバ」はファンクなので桑田佳祐さんは本当にファンク・ミュージックが好きなんだなと思いました。

アサヒ:そうだよね(笑)。演奏したらすごく楽しかったから、なおさら。

豊島:ものすごく前衛的な曲なのに、当時売れてたというのがまたすごいです。

-ロマ民謡の「bubamara」に豊島さんが書いた歌詞を乗せたTrack.9は、メロディとユニゾンするヴァイオリンが優雅で聴いていて心地いい曲でした。

アサヒ:気持ちいいけど、転調の仕方が面白い曲なんですよね。展開も不思議だし。

豊島:頭おかしい転調の仕方だよね(笑)。ロマ民謡には独特のクセのようなものがめちゃくちゃあるんですよ。聴いてる部分が日本人とは確実に違う。俺らなら、ズレてると思うようなことも全然気にせずそのまま入れてたり。でも、ロマ民謡はそういうものなのに聴いてて気持ちがいいので、いろいろ考えさせられますね。あっちの人たちは"せーの"で曲を演奏するのが大前提な感じだし、クリックなんてものはないし。そういう環境のもとで生まれる音楽だから"気持ち良ければオッケー"という演奏になってるなと思います。そういう音楽は好きなので、どうやったらその雰囲気を出せるか......というのを考えて頑張りました(笑)。一発録りにもこだわったし、収録曲の中では半分くらいしかクリックを使ってないんです。ロマ民謡の雰囲気を大事にしたら、そういう感じが表現できるはずだと思って。