INTERVIEW
Veiled in Scarlet
2016.04.11UPDATE
2016年04月号掲載
Member:Keija(Dr/Key) MiKu(Vo) Izo(Gt) Syo(Gt)
Interviewer:今谷 重治
-Veiled in Scarletではゴシック色があって、KALMAHやETERNAL TEARS OF
SORROWのような物悲しさを感じました。一方、SERPENTでは初期CHILDREN OF BODOMのようなクラシカルさを感じさせましたが、作曲されるときにはそのあたりの違いを意識されてますか?
Keija:1st(2012年リリースの『IDEALISM』)のころって、SERPENTを辞めてVeiledを違うものにしようと思っていたので、作曲する際は意図的に差別化してたんです。でもこの2ndの段階から、差別化することで100%の力を出せてないと感じたんですよ。だから今作は原点回帰というか、SERPENT的な要素とVeiled的な要素をミックスしたような音楽になってると思います。といっても同じ人間が作ってるので、変わってないと言われたら変わってないとは思うんですけど、自分の中の意識の問題ですね。
Izo:SERPENT時代から録音方法も変わってますしね。
Keija:音が悪いと言われ続けたんで。
一同:(笑)
Syo:そういう点で音質にはすごくこだわったんですよね。
Keija:Veiledの1stも音が悪かったので、クソっていう感じで(笑)。
-Keijaさんのルーツは主にどういったバンドからきているのでしょうか?
Keija:結構いろんな音楽を聴いているんですけど、メタルだと、最初はジャーマン・メタルから入って、IN FLAMES、CHILDREN OF BODOM、ARCH ENEMYといった王道バンドですかね。その他だとジャンルは違うんですけど、昔の映画音楽とか、タンゴとかの影響もすごく強いですね。
MiKu:今作は結構ダンサブルですね。
-今作で1stアルバムとの違いを意識したところはありますか?
Keija:音楽的な面で言うとメロディですね。自分が音楽を作るうえでは、メロディとメタル特有の厳つさを出していきたいんです。そのふたつが見事に融合した音楽を作りたいので今作はそういう作りになっていると思います。
-Track.2「Blaze of Resurrection」への導入としてTrack.1「The Last Note Dances」を配置した理由はなんでしょうか?
Keija:ライヴを意識したというのもあるんですよね。ライヴのオープニングで(「The Last Note Dances」が)かかって、"さあいくぞ"というような意味合いもあります。あとはアルバムの冒頭を飾る曲として口火を切るという意味もあるし。
MiKu:歌詞を書くにあたって、いただいた各曲のイメージを噛み砕いて練りに練って書いていったんです。だからこの曲に関しては"宴の始まり"と、"舞踏会へようこそ"という意味合いが最初にあったんです。
-そして「Blaze of Resurrection」ではいきなり脳天直撃のギター・ユニゾンでスタートして、ひたすら泣きのメロディが鳴り続ける今作屈指の出来映えだと思いますが、この曲はどのように完成したのでしょうか?
Keija:これは王道を作ってやろうと思って。メタルの触りの曲って、掴みじゃないですか。そこでパンチのあるものが欲しかったので、それを狙って作りました。
Izo:"100%Keija"みたいな感じの曲になったよね。リスナーに向けての宣戦布告、はい!みたいな(笑)。
一同:(笑)
MiKu:あの入りはヤバいですよ。
-ちなみにギターのIzoさんとSyoさんは、それぞれご自身に影響を与えたアーティストはどなたですか?
Izo:たまにKeijaさんとルーツの話をするんですけど、結構似たようなところからスタートしてまして。やっぱり10代のころはHELLOWEEN、GAMMA RAY、RAGEあたりのジャーマン・メタルを聴いていて。ただギタリストなので、年齢を重ねるごとにジャンルの幅が広がっていって、Greg HoweやGuthrie Govanというフュージョン系まで雑多に聴いてますね。そのへんからも影響受けてます。
Syo:僕はメタルから入ったわけではなくて、もともとSIAM SHADEとかの邦楽を中心に聴いてたんですよ。それでそこからMR.BIGのPaul Gilbert(Gt)やYngwie Malmsteenなどの洋楽を聴いてみたりしてたんですけど、そこまでハマらなくて。以前やってたバンドを辞めてKeijaさんと出会って、Veiledに入ることになってからメタルの世界に入っていった感じですね。なので1番影響を受けたアーティストはKeijaさんになります(笑)。もちろんIzoさんにも影響受けてますし。
Izo:お小遣いあげようか(笑)?
-(笑)では、あまり抵抗なくメタルの世界に?
Syo:正直最初は抵抗あったんですけどね。早弾きとか、テクニックや音使い的にもあまりメタルには馴染みがなくて。でもKeijaさんの曲にはメロディアスな部分がかなり多いので、そこは自分の中に入ってきましたね。いろいろ弾いているうちに、かっこよさとかその曲の良さがわかるようになってきました。
-Track.5「Reborn」ではシンセ・サウンドを活かしたクラシカルなメロディが印象的です。この曲はアルバムのタイトルにもなっていますが、特別な思い入れがありますか?
Keija:今回のアルバムは全体的にダンサブルなものをもとにした作りにしようと考えていたんです。それで、アルバムの中のTrack.3(「Unequal Monotone」)とTrack.5(「Reborn」)
とTrack.8(「The Ink Sinks」)はそのダンスのイメージで作っていて。ダンスといってもクラブのダンスとか舞踏会とか、それぞれ違ったイメージで作ってるんですよ。