－ははは、僕もそうでした。

KENT：ですよね（笑）。僕のバックボーンがそうだから、自分が好きなもの、信じるものを多くの人に知ってもらい。その入り口になるような音楽を作りたいんですよ。

TOMOYA：かといって、つまらない音楽になってないと思うんですよ。アレンジ、メロディに関しても工夫してるから。Track.2「Meteor」はMVにもなってるけど、これはSALTY DOGの新境地でもあります。

KENT：僕らとしては新しい要素が多いよね。流行を取り入れつつも、挑戦してる曲なんですよ。ブレイクダウンもあえて避けましたし。

TOMOYA：8弦ギター使ってるもんね？

KENT：うん、それでかっこよくなりました。

TOMOYA：「Meteor」は最強にアニソンぽい仕上がりかな。今までは激しさメインだったけど、静かなパートがあったり、曲の展開に強弱があるし、それは狙って作りました。僕、アニソンのタイアップが夢なんですよ。それを意識して作った曲ですね。最初ヴォーカルから入り、激しいイントロがあり、期待してのサビみたいな。

－たしかに展開は凝ってますね。

KENT：今までは激しさで押す、小さいライヴハウスをイメージした曲作りでしたけど。今回はもっとでかいステージをイメージしました。

TOMOYA：フェスでの騒ぎ方やノリ方をかなり意識してます。

－フェスでの騒ぎ方とは？

TOMOYA：フェスの最前線はギチギチだから、モッシュやハーコーはできないじゃないですか。あと、誰しも簡単にノれるような曲にしたくて。僕、モッシュをあまりしたことがなくて、難しいし、怖いんですよ。それは誰でもできることじゃないし、楽しみ方は人それぞれなので、全員が楽しめるということを意識してます。

－モッシュできる曲じゃなくても、聴いただけでテンションが上がったり、気持ちを揺さぶられたり、音楽にはいろんな楽しみ方がありますからね。

KENT：それにTOMOYAさんからアニソンを聴かされて、いろいろインスピレーションを受けたので、バンド・サウンドにとらわれずにアレンジしてます。

TOMOYA：かなりこだわりましたからね。最後に転調するんですけど、レコーディング1日前のギリギリになるまで悩みに悩み抜いて。KENTとアレンジについてすごくもめたけど、最後の最後に "これだ！"っていうのがおりてきて。

INGER：「Meteor」は難しいけど、アルバムの中では1番歌いやすいかもしれない。メロディがすごくいいし、キャッチーだから。

－個人的にはTrack.3「Spiral of Death」が1番好きで。

TOMOYA：メタル好きなら、その曲ですね（笑）。

－へヴィさとシンファニック感の融合が素晴らしいですね。

KENT：僕も本来の感覚から言えば、1番好きな曲ですね。高校生のときに聴いたものは、20、30代になっても影響が残ると思うんですよ。当時はメロディがキレイなメタルが好きだったから。

－今回のコンセプト的にもっとも近い雰囲気がありますね。

TOMOYA：ほんとはこの曲がリードだったんですよ。でも「Meteor」ができた瞬間にこっちだなと（笑）。だけど、僕らも自信がある曲ですね。

－KENTさんが好んで聴いていたメタルとは？

KENT：北欧メタルですね。いわゆるクサメタル系のDARK MOORが好きで。"Spiral of Death＝死の螺旋"という曲名も"FFⅩ"のテーマだし、自分のバックボーンがこの曲には前面に出てます。そういう意味でも今作は自分のルーツをしっかり消化できた作品に仕上がったと思いますね。