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INTERVIEW

バックドロップシンデレラ

2014.10.07UPDATE

2014年10月号掲載

バックドロップシンデレラ

メンバー:豊島“ペリー来航”渉 (Gt/Vo) アサヒ キャナコ (Ba/Cho)

インタビュアー:沖 さやこ

-やっぱり出すことは大事なんですね。

豊島:そうですね。お陰で今はライヴのセットリストが大変ですけど(笑)。出し続けてないと終わっちゃうバンドだなと思います。ライヴもずーっと休みなく入ってるし。

-バックドロップシンデレラは曲によってとても共感性が高いと思うんですよね。前作の「池袋のマニア化を防がNIGHT」や「市長復活」もわかるわかる! と思えるし。今回その位置にあるのがスカ曲のTrack.5「バイトやめよ」かなと。"始め聞いてたのと違うし""シフト全然入れないし"などなど、これは過去最高の共感曲かもしれない(笑)。

豊島:これは30分くらいでできた曲で(笑)。しかも別の曲のプリプロや編集をひとりで考えてたときの休憩中、みたいなときにパッとできちゃって。俺パソコン使えないんでMTRにめっちゃしょぼい打ち込みでずーっと同じドンパン・ドドパンって鳴ってるような8ビートを入れて、ベースとギターを入れて、テキトーに作った歌詞を歌ってメンバーに送ったら、メンバーが"これ完成してますよ!"って嬉しい反応をもらって、やった!と(笑)。だからそのデモからアレンジもほとんど変わってないんです。

アサヒ:もう何もすることがない(笑)。本当はちょっといろいろアレンジしてみようとしたんですけど、どれもイマイチで。

豊島:レコーディングも1時間くらいで終わったし、レコーディング前にほとんど練習もしてないという(笑)。この曲は正味1時間半くらいしか掛かってないですねえ。それで4人で歌おうということになって、3番の部分を付け足して完成しました。

-糖尿病の兄と浮気性の父親をブラジル・ビートで歌うTrack.7「STOP!家族!」や、おじいさんとおばあさんの畑を歌うTrack.9「耕せ!」は、もう歌の世界がファンタジーです。

豊島:「STOP!家族!」ファンタジーですか(笑)!? これは実話ではないんですけど僕にちょっと糖尿の気が......喉がよく渇くようになって、半年くらい前から怯えてるんですけど。僕の父親は非常に真面目な人なので、そこは架空です(笑)。「耕せ!」はでんでけあゆみの歌詞なんですよね。なので僕にはよくわからない世界ですね......。でもあいつは昔からじいさんとばあさんの愛について強い執着を抱いてるんですよ。

アサヒ:そうだね! そうだ! たしかに(でんでけあゆみが)新しい曲を作ろうとすると、おじいさんおばあさんよく出てくるね。

-へえ、そうなんですか。あゆみさんは普段お年寄りに優しいんですか?

豊島&アサヒ:......いや。

-(笑)

アサヒ:接点持ってるところを見たことがないですね(笑)。

-今回あゆみさんもより詞をはっきり歌ってらっしゃいますよね。メロも立ってると思います。

豊島:あー、そうかもしれないですね。歌がうまくなったんじゃないですかね? 僕が作る曲が多いので、あゆみにマンツーマンで歌を教えたりするんです。そこでいろいろ音程やらかつぜつやらを鍛えたりしてて。人に教えてると自分もうまくなるもんだな~と思いながらやってますね。あゆみはうまくなってるけど、うまくならないのはキャナコさんなんですよ(笑)。

アサヒ:そうなんです(笑)。「亡霊~」とかシリアスめな曲は"キャナコさんの声はいらないです"なんて言われたりして......。

豊島:「メラメラ」とかは思う存分やっちゃってください! と(笑)。レコーディングでのアドバイスも"もっと高い声で! "ってことだけだよね。"さっきのテイクよりももっと高く!"......ってもう音程とかじゃないんです。うちの秘密兵器なんで(笑)。

-ははは(笑)。今回のアルバムで最も重要だと思うキーワードは「月あかりウンザウンザを踊る」のラストの一節"踊るヤツがエラいのだ/それがここのルールさ"だと思います。バックドロップシンデレラにとって"踊る"というキーワードは非常に大きいものだと思いますが、その動機はどこからくるのでしょうか。

豊島:んー......ウンザウンザのもとになった僕の好きな映画があって。Emir Kusturica監督の作品なんですけど、常に音楽のある映画なんです。そのパーティーの場面とか、みんな各々が曲に合わせて、決まりごともなくすごく踊ってるんですよ。思い思いに、変な踊りをして。でもそれを見て笑うやつもいなくて、音に合わせて各々が楽しんでる。それが素敵だなと思ったし、粋だしかっこいいなと思ってて。憧れの世界だなと思っていて。だから、かっこ悪くても、スカ・ダンスできなくてもツー・ステップ踏めなくても、全然人と違う、空気読めないような暴れかたしちゃってても、全部かっこいいよ!ってしたいんですよ。それが音楽として1番正しいと思っていて。それをバックドロップシンデレラでやりたいんで、ルールにしました。

-そうですね。私は普段ライヴは後ろ側で踊る手前くらいの体を動かす程度ですけど、やっぱり観ていて楽しいのは、お客さんが同じ動きをしているのではなく、思い思いに音楽をしっかり体に染みこませて楽しんでいる感じのライヴです。

豊島:それが絶対楽しいですよね。お客さんと一緒に成長していければと思うんで。ゆくゆくはでっかい会場でそういう画が僕らも見たくて。......そういうのやりたいよね?

アサヒ:うん。そうだね。

豊島:バンドもかっこいいけどお客さんもかっこいいって言われたいよね。バカなガキのころの話ですけど、どっかのライヴにお客さんで遊びに行ったときに"俺が1番かっこよく暴れたよな!""俺があのバンドを盛り上げてやったぜ!"みたいな気持ちがすごいあって(笑)。

アサヒ:うちにはそういうお客さんも多いしね。

豊島:最近は野次も増えてね(笑)。俺の滑舌の悪さを筆頭にメンバーがいじられていて。楽しいですよ。楽しいというか、その方がいいよね。

アサヒ:そうだね、そういう意味でも一緒にライヴしてる感は増してるかも(笑)。それがバンドとも合ってると思うし。

豊島:みんながみんな、思ったままに踊る。そういう空間は目指したいですね。