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INTERVIEW

BLUE ENCOUNT

2014.09.09UPDATE

2014年09月号掲載

BLUE ENCOUNT

Member:田邊 駿一 (Vo/Gt) 江口 雄也 (Gt) 辻村 勇太 (Ba) 高村 佳秀 (Dr)

Interviewer:荒金 良介

-そんな時期を経て、満を持してメジャー・デビューです。今作はどんな内容にしようと思ってました?

田邊:メジャー1発目だし、キャッチーな方がいいのかなと。

辻村:まあ、ありきたりだよね(笑)。

田邊:万人受けさせなきゃいけないと思って、2、3週間病みました。で、曲を出すと、みんなの顔が赤くなるような恥ずかしいものを提示して。

江口:考えすぎたみたいで"オッ?!"とみたいな。

田邊:スタッフさんも"オッ?!"となってました(笑)。そのときに自分でもこんなにもメジャーを意識してたんだなと。それなら、単純に新しいアルバムを作るつもりでやろうと。今年1月から4月にかけて、100曲ぐらい出して、メンバー、レコード会社さんに聴かせて、どれがいいだろうと。フルイにかけまくって、今回はその中から出てきた4曲ですね。「NEVER ENDING STORY」は、去年の夏にできていたものですけど。

-4バンドによるスプリット作『BONEDS』に入ってた曲ですよね。

田邊:そうですね。その曲もシングルにしようか迷っていたぐらいで、今やライヴで欠かせない曲なので絶対入れようと。今回のコンセプトが何かと言われたら、10年分の僕らを詰め込みました。10年分を詰め込んだけど、今までのBLUE ENCOUNTの武器になかったものも入れたんですよ。その中で1曲目の「MEMENTO」は4人がやりたいことをやって、途中で曲が一気に変わるパートもあるし、そういう曲を満場一致で作れたことが嬉しくて。僕よりもみんなの方が気負ってなかったんだなと。

-今作の中で「MEMENTO」はもっともパンチがありますね。いろんな表情が積み重なったトーテム・ポールみたいな曲調ですね。

田邊:そうですね。これは100曲中の70曲目に出てきたものかな。

-細かいですね(笑)。

田邊:最初はドラムと僕のラップだけで始まる曲だったんですよ。1度プリプロしたけど、僕が面白くないと思って、1度やめたんですよ。ほかの候補曲をやろうと思ったけど、みんな心のどこかであの曲のサビが忘れられなかったんでしょうね。もう1回やるなら、サビだけ好きだから残して、あとは全部作り替えようと。最後の最後にできました。他の曲はスッとできたんですけどね。

-結構、試行錯誤したんですね。

辻村:最初は何回練り直しても、みんなフレーズに納得いかなくて。ビジョンが見えてるようで、見えてなかった。で、田邊がイチから作り直したときにフレーズがパッと出てきたんですよ。

田邊:メンバーに曲を投げてから、僕の頭の中のイメージと一緒じゃないと、すごく嫌なんですよ。でも僕の頭の中よりもみんないいものを生み出してくれたから。昔は最終的に僕がギター・フレーズを作って、それを弾いてもらうこともあったけど。前作からほぼそれはなくなりましたね。それはお互いに自信が付いてきたことも大きいと思います。

辻村:お互いにいえる関係性になってきたのかなと。自分が自信を持って出したフレーズを3人でぶった切ったり、それも信頼性がないとできないことだから。それもどんどん言えるようになりましたからね。

-「MEMENTO」は各々がやりたいことをやりつつ、きちんと1曲として奇跡的に着地したような楽曲ですね。ほんとに才気迸ってます。

田邊:飛びたい方向に飛んでますからね(笑)。今回はフレキシブルにやれたと思います。レコーディングも長かったですからね。僕らこれまでは3、4回ぐらいで終わるんですけど、「MEMENTO」に関しては凄かったもんね。

高村:レック前の音作りから時間かかりましたからね。

辻村:「MEMENTO」はすごく難しい曲なんですよ。マジメにやり過ぎると、つまんない音になるし。ちゃんと弾くと、音が丁寧になりすぎて、ドキドキ感があまりない。一度頭を冷やして、ハードにロックにやろうと切り替えたら、音が乗ってきたんですよ。いい意味で荒削りな部分はあるけど、それはそれで良かったなと。

-特にギターは攻めまくり、弾きまくりですね。

江口:弾きまくってますね。最後にギターを乗せたんですけど、これでダメと言われたら、どうしようと思って(笑)。OKが出た瞬間はホッとしました。それから録るのにまた時間がかかったし、これまでのレコーディングで1番大変でした。