INTERVIEW
鈴木このみ n' キバオブアキバ
2013.08.22UPDATE
2013年08月号掲載
Member:ふとし(Vo) もら(Gt) みつる(Ba) 浅井(Samp/Vo) VAVA(Dr) 青木昆陽(Key)
Interviewer:荒金 良介
-本誌でふとしさんはコラム(『これからの「メタル」の話をしよう』)を書いてますけど、すごく面白いですね!
ふとし:と、とんでもないですっ!いつもミスがないかどうか、めっちゃビビッてます。脳内の知識で書こうとしたら、勘違いしてることも多くて......。それは責任を持たないといけないから大変だなと(笑)。ただ、基本的にメタルが好きなので、面白おかしくというか、メタルを知ってる人よりも、全く知らない人が興味を持ってくれたらいいなと。
-タイトルが『これからの「メタル」の話をしよう』なのに、過去の自分のメタル遍歴ばかり語ってるところが最高ですね(笑)。
ふとし:当時、(ハーバード大学教授のマイケル・)サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』が本屋にあって。本は読んでないけど、このタイトルかっけえー!と思って。でも逆説的にコラムではこれからの話はせず、パラドックスでいこうと(笑)。
-そこは確信的なんですね。
ふとし:そうですね、ツッコミ待ちで(笑)。
-コラムからもメタルへの熱量が半端なく伝わってきます。どっぷり漬かってきたんだなと。
ふとし:ああ~!それが伝わると有り難いです。
-SPINESHANK、PITCH SHIFTER、FEAR FACTORYとか、インダストリアル・メタルとかも大好きなんですね?
ふとし:音楽的にも大好きですしあの辺のバンドには夢があったというか。小学生からMTVっ子で"アメリカではこんな激しい音楽がチャートに入るんだ!"ってよく衝撃を受けてたんですよ。ヘヴィでかっこ良くて、でも売れてるバンドがたくさんいた時代だと思います。
-ほかの皆さんはどうなんですか?
もら:もともとスラッシュ・メタルが好きで、そこからもっと激しく重い音楽を求めていくうちに、オールド・スクール・デス・メタルからブルータル・デス・メタルまで聴いて。そして、グラインドコアの世界へ。普段はブルデスやグラインドコアばかりですね。
みつる:スクリーモも聴くし、IRON MAIDEN、MEGADETH、CARCASSもずっと好きですね。
VAVA:中学から兄の影響でメタルが好きで、入りはMETALLICAでした。ドラムは高校から始めたんですが実際ちゃんとメタル系の音楽をコピーしだしたのは大学のサークルからです。最近はPERIPHERY、THE HAARP MACHINE、BORN OF OSIRIS、VEIL OF MAYAなどメタルコア、デスコアをよく聴きます。
浅井:僕はいちばん節操がなくて。強いて言えば、AS I LAY DYINGですかね。もともと中高でずっとミュージカルのCDばかり聴いてて......メタルを聴き始めたのはアニソンきっかけで、シンフォニック・メタル、メロスピを聴くようになりました。で、メタルの入口はメロパワで、HELLOWEEN、HAMMERFALL、BLIND GUARDIANですね。
青木:LINKIN PARKから入って、STORY OF THE YEAR、YELLOWCARD、THE USED、KILLSWITCH ENGAGE、CHILDREN OF THE BODOM、ANGRAも好きになり、大学いもに入った後はデス・メタルに溺れてしもうた(笑)。
-大学のサークルで出会ったメンバーということで、自然と濃いメンツが揃ってますよね。現在の音楽にはどうやって辿り着いたんですか?
ふとし:なんだかんだ、サークルで一緒にやってきたことがでかくて。メンバーもそうなんですけどメタルに詳しい人は、ほかにも詳しいものを持ってる人が多いですよね!......それをうまく合わせたバンドがやりたいと。、ネタバンドとして扱われることも多いと思うんですよ。でも海外ではネタのあるバンドって普通ですよね?例えば僕らがキーボードを入れたのはゲーム大好きを全面に出してるHORSE THE BANDの影響が大きいです。
-はいはい(笑)。
ふとし:ほかのものへの愛情を、うまくメタルに入れられたらいいなと。結果それがうまくいったと思います。"ガンガンふざけて行こうぜ!"って。そこはサークルのノリをそのまま外に持ち出しちゃった感じですね。
みつる:最近やっとライヴハウスでもほかのバンドと溶け込めてきた。僕らの音楽を受け入れてもらえる環境が、シーン自体にもなってきてるのかなと。
ふとし:マジメなバンド、というか人が多いので、怒られるかなと思ってたんですけど......真剣にフザけてるのが伝わったのかなと(笑)。
-そして、音源の話に移りたいんですが、以前にBABYMETALとスプリット作を出してますが、今回はTVアニメのオープニング曲「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」で、アニソンシンガーの鈴木このみさんと1曲コラボしてますよね。
鈴木このみ担当者:今回は、アニメありきの「アニソン」です。アニメの内容はどうしようもなくコミュニケーションの下手な女の子の話なんですけど、オープニング曲に彼女が言いたいメッセージを全て集約させましょうと。"私が悪いんじゃない!"という強いメッセージをマジメに言うなら、メタル・バンドがいいなと思って。それを面白がって、本気でやってくれるバンドということで、依頼させていただきました。ツイン・ヴォーカルになったのは、アニメの監督のアイデアです。
-依頼が来たときは、どうでしたか?
ふとし:あわわ、ですよ(笑)。アニメアニメ言うてたら、ほんとにアニメの話が来た!と思って。コラボということで、逆に気が楽でしたね。新しいこともできるし、気も楽だし、いいことづくめじゃないかと。