INTERVIEW
LOKA
2012.08.07UPDATE
2012年08月号掲載
Member:kihiro (Vo) KEN'ICHI (Dr)
Interviewer:TETU★KID
-kihiroさん3年ぶりの音源リリースということですが、Supeを脱退されてからはどのような活動を行っていたのでしょうか?
kihiro:脱退なのかな? いつの間にか"ex"って書かれる様になったから。去年ちょろっと違うバンドを始めた頃ぐらいに突然書かれ始めたから、どうしたもんかなって。まあ、どっちでもいいやって正直思うし、そこはどう思われてもいいんだけど。
-Supe自体はどういう状況なんですか?
kihiro:活動休止だね。Ariが脱退しているしどうなんだろうね。本当のところは俺もよく分からないんだよね(笑)。
-活動休止してから今までのKihiroさんの活動を簡単に教えて頂けますか?
kihiro:正直、音楽は1回辞めようかなと思った。300本ぐらいアメリカでライヴをして、充分やってきたし、もういいかなって。それで悩んでる頃にたまたまバンドの先輩のバースデー・パーティーがあって、そこで初めてKEN'ICHIに会ったんだよね。なんかその先輩に"お前らなんで女連れて来ないんだよ、俺のバースデーに"ってことになって、KEN'ICHIが怒られてたわけですよ。それを助けに行ったら俺も巻き込まれて、"お前ら行って来い"ってことなって、なんでだよみたいな感じで2人で寒い1月の夜にメンバー募集をしに行って......というところからすごく仲良くなって。初めから痛み分けをしたという(笑)。
KEN'ICHI:パーティー・メンバーを探しに行ったんですよね(笑)。
kihiro:そこからKEN'ICHIがSupeの動画観たりとか、俺が彼のSEX MACHINEGUNSの動画を観たりして、KEN'ICHIの方から何か一緒にやりませんかって誘ってくれて。そういう風に言ってくれたの、KEN'ICHIが初めてだったんですよ。活動を休止してから何もしてなかったんだけどそれで気持ちが一気に変わって、やっぱりもう1回やろうかなって思ったんですよ。またバンドをやるんだったら解散とか脱退っていうのはもう嫌だぞっていう気持ちがすごくあって、あの痛みは1回だけでいいと思っているから。どうやろうかなって思っている時に最初はソロにして、メンバーはその都度その都度変えていこうかなという風に考えていたんだよね。そうすれば俺がやり続けるだけの話であって、終わることはないからさ。そう思っていたんだけど、まあ1人は大変だね(笑)。きついし自分の心のバランスを取るのも大変だったから、そこでやっぱりまだKEN'ICHIと繋がってて、一緒にやりたいって言ってくれるのは有難いね。彼も彼でそれなりの経緯があって水面下の状態で動いていくことになって。で、今年の6月9日、ロックの日に正式加入という発表をしました。
-KEN'ICHIさんは今年SEX MACHINEGUNSを脱退しましたね。約4年半SMGという歴史あるバンドで活躍する中で、たくさん得るものがあったと思うのですが、SMGでの4年半はいま振り返るとどうですか?
KEN'ICHI:僕はオーディションで4年半から5年前ぐらいに加入したんですけど、最初からオーディションで受かってバンドをやるっていうスタンスじゃないですか。それで始まったバンドだという意識が僕の中ではあって、それはそれで名前も大きいしそこから得るものもすごく大きいんですけど、なんかそうじゃないやり方ってどうなんだろうって思ったんです。例えば普通のアマチュアのバンドって、何もないところからスタートするじゃないですか。で、自分たちでやり方を考えて1つ1つ色んなものを積み重ねていって、売れるバンドは売れるし、そうじゃないバンドもいますけど。そういうものを広げていく力っていうのがこのままだと甘えちゃってる部分が絶対大きいし、それも自分にとって良くないなと思っていて、そういうことも薄々は考えていたんですけどね。その分名前の大きさも痛感しますし、自分がいたバンドですけどライヴとか観るとすごいバンドだなって思うし、ここまでライヴを本気でやってるバンドって滅多にいないなってやっぱり思いましたね。
-2人がタッグを組むと知ったときは正直驚きました。お互いに活動していたバンドも違うジャンルだったので接点があまり見えませんでした。どういう経緯で結成が決まったのでしょうか?
KEN'ICHI:最初は僕が連絡先を交換したときに"なんかやりたいっすよね"ぐらいの、すごく軽い感じだったんです。スタジオ入って何かのカヴァーをやるとか、ちょっと音を出してみるとか、その時の僕はとにかく色々なことをやりたかったんです。例えば全然ロックじゃないアコースティックとかポップスとか何でもいいから経験値をすごく増やしたいと思っていて。なんか一緒に、気軽にでもいいし音を出せる人がいるならなんでもいいからやってみたいと思っていた時期だったんです。それで丁度その時期にkihiroに出会って"なんかやれたら面白いですよね"みたいな感じになって。それから帰ってSupeの動画を観たら超カッコよくて"近々何かやりませんか"って話になって、その次の展開が"ギタリストいるしスタジオ取っておいたからいついつどう?"って言われて、完全に遊びに行くつもりだったんですけど、行ってみたら"よし、これやってみようぜ!"という感じで本気だったんです(笑)。
kihiro:巻き込むの得意だから!
一同:(爆笑)。
KEN'ICHI:展開の速さがすごいなと思いますね(笑)。
-"Sexy, Bad & Heavy"をテーマにした新しいスタイルのROCKバンド。ライヴハウスの枠を超え、クラブ・シーンの客層をも巻き込むインダストリアル/メタル・サウンド。このコンセプトにした理由はなんだったのでしょうか?
kihiro:俺がエロいから(笑)。絶対女子もそれは許してくれるでしょ。エロイ男子を許さない女子は罪ですからね。っていうよりなんだろうな、今色んなバンドがいると思うんだけど、俺からしてみれば自分がバンドを始めた頃なんて英語で歌っているバンドなんて2つか3つしか知らないって感じだったんですよ。アメリカから戻って来た頃に英語のバンドやたらいるなって思って、それはそれで嬉しいし、今はそれが定着してきたかなって中で、やっぱりやってないものをやりたくて誰もこういうところは手を出してないだろうなっていうことを考えたときに"エロス"っていうテーマを前押しするバンドって結構少ないんじゃないかなって。特にラウドロック・シーンの中ではあんまりいないし、どっちかというと硬派な男らしい感じの方になるし。言葉でいうと"チャラい"なんだけど。で、クラブ嫌いな俺がクラブにちょいちょい行くようになったんですよ。クラブのシーンって面白いんだなって。ライヴハウスと全く違うし、DJが流す音だけじゃなくてライヴ・バンドが出たらどうなるんだろうって思ったんだよね。あそこでライヴが出来れば、アメリカと似てるんだよね。ただただお客さんは飲みに、音楽を聴きに、暴れに来てて誰がDJなのかなんて知らない。そこにポッと出て通用する音楽が出来たら面白いんじゃないかなって俺は思ってるんですよ。クラブってみんなナンパするし、お酒は飲むし、セクシーな女の子がいっぱいいて、悪いヤツもいっぱいいてというイメージが出てきて、こういうところにラウドロック・バンドを持っていけたら面白いんじゃないかって思ったんだよね。常に新しい場所を巻き込むという気持ちでこのテーマにしたんだよね。