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INTERVIEW

WHITECHAPEL

2012.07.13UPDATE

WHITECHAPEL

Member:Alex Wade(Gt)

Interviewer:ムラオカ

-WHITECHAPELはデスコア・ブームに乗ってシーンに出てきたというイメージがあります。ただし現在、デスコア・ブームは勢いを落としていっているように感じますが、あなたがたのような本物のバンドは、勢いを落とすどころかさらに勢いを増していっている印象がありますね。

俺たちは自分たちのことを“デスコア”バンドだと思ったことはないんだ。俺たちの感覚としては、凄くヘヴィでダークなサウンドの曲をやるのが好きな、ただのメタル・バンドなんだよね。曲を書くときも“デスコアっぽいリフを入れよう”みたいな感覚はないし、どちらにしてもデスコアのジャンルに入ろうと努力したこともないよ。俺たちのキャリアの初期の時代に誰かが自分たちをそのジャンルに放り込んだだけじゃないかな。主にメディアのせいだと思うけど。そのタグを付けられると自分たちで拭い去ることはなかなかできないんだ。俺たちがどんな音楽を作っているか関係なくね。特に俺たちの新作『Whitechapel』は全くデスコアじゃないと思うよ。

-ニュー・アルバム『Whitechapel』完成おめでとうございます。まず興味が沸く点は、セルフ・タイトル・アルバムだということです。セルフ・タイトル・アルバムをリリースするタイミングの多くはバンドが大きな転換期を迎えている作品であったり、相当な自信を作品に感じているときに付けるものだと感じます。あなたがたは今作をセルフ・タイトルにしたのはどういった理由からでしょうか?

そうだね。この作品にはかなり自信を持っているよ。キミが言うとおり、セルフ・タイトル・アルバムは作品そのものも、バンドのキャリアの中での位置づけも特別なものであるべきだと思っている。このアルバムは、そういう意味で正にセルフ・タイトルに相応しいアルバムに仕上がったんだ。俺たちが何なのかを示すアルバム、これがWHITECHAPELだと言えるアルバムになってるよ。

-デスコア・テイストは残っていますが、今作でのあなたがたの音楽性は“極悪なエクストリーム・メタル”と言うほかないくらいにジャンルで一括りに出来ないサウンドに進化していますね。あなたがたが最終到達点として目指している音楽性は一体どこなのでしょうか?

さっきも言ったように、俺たちは自分たちが“デスコア”のジャンルで片付けられるようなバンドじゃないことを証明したくて頑張ってきているんだ。このアルバムでは俺たちが書きたかった曲、作りたかったサウンドが具現化できている。でも結果できたものは頑張って作った感じでもなく、凄く自然で荒々しいサウンドになっていると思う。

-今までの作品ではメンバーそれぞれがばらばらで作曲していたそうですね。メンバーの住んでいるエリアが離れているなどといった理由があってのことでしょうか?

いや、メンバーみんなが曲を書けるからという理由でそうなっていたんだ。作業的にもそれぞれが作る方が時間も手間もラクだしね。

-また今作では初めてメンバーみんなで集まってアルバムを制作したとのことですが、どういった点が制作する上でプラス要素として働いたのでしょうか?

みんなで一緒に作るっていうのは手間も時間も掛かるし、今回のアルバムの曲に関しては最初、本当に良いものができているのかも分からないくらい心配だったんだ。でも結局みんなで協力して作った作品は、バンドのエネルギーも多く注ぎ込まれるし、みんなのアイディアで曲がどんどん良くなっていくから、最終的にレコーディングしていくときには、メンバー全員が今回のアルバムが素晴らしいものになったって大喜びしていたんだ。

-全体を通してコンセプトはなく、様々なトピックを詞にしていった作品とのことですが、どういった歌詞が多いのでしょうか?

そうだね。主に憎しみ、怒り、絶望みたいな人間のダークな面に関する歌詞だね。そこは今までのWHITECHAPELと変わらないんだけど、今回は、ヴォーカルのPhil Bozemanが彼自身の考えや経験を元に色んな切り口でそれぞれの曲のテーマを歌詞にしているんだ。

-あなたがたは作品を制作する毎にプロデューサーを変えていますね。メタル系のバンドは何枚も同じプロデューサーを使い続ける場合が多いですが、あなたがたはなぜ作品ごとに毎回プロデューサーを変えているのでしょうか?

毎回アルバムの素材のサウンドが違うんだ。だからそれに合わせてプロデューサーを変えると、その特徴が特に際立って良いんだよね。どのアルバムも同じサウンドじゃ面白くないだろ?俺たちはそれぞれのアルバムに個性を持たせたいから、毎回そのサウンドの特徴に合わせてプロデューサーやレコーディングの仕方、ミックスを変えているんだ。

-今回起用したプロデューサーであるMark Lewisはいかがでしたか?また彼を起用した判断材料を教えてください。

Markは『A New Era Of Corruption』の時にJason Suecofと一緒に作業をしていたんだ。俺たちは彼を人間的に凄く気に入っていたし、プロデューサーとしての腕も優れているから彼にお願いすることにしたんだよ。レコーディングはドラムをフロリダ州のオーディオ・ハマー・スタジオで録って、テネシーに戻り、Markが車で来て俺の家でギターとベースとヴォーカルを録ったんだ。