INTERVIEW
TONIGHT ALIVE
2012.06.25UPDATE
Member:Jenna McDougall (Vo), Whakaio Taahi (Gt)
Interviewer:山口 智男
-じゃあ、逆にJennaは?
J:どうぞ。好きに何でも言ってちょうだい(笑)。
W:そうだな。Jennaはバンドの中心。いつもクリエイティヴなことを考えてるよ。彼女がいないと、このバンドは成立しない。最後の1人、Mattはバンドの屋台骨だね。凄腕ドラマーとして、バンドを支えるだけではなく、演奏面以外でもバンドのバックボーンとしてメンバー全員をガチッとまとめてるんだ。
J:Mattとは高校の時から一緒なんだけど、全然変わってないわ。子供の心を忘れてないと言うか、いまだにやんちゃ坊主なのよね(笑)。
-メンバー全員が音楽にものすごく真剣に取り組んでいることが伝わってきましたけど、このバンドを始めた頃と現在を比べると、みんな人間としてすいぶん成長したんじゃないですか?
W:もちろん、100%ね。結成してから3年ちょっと経ったけど、その間に俺たちは大人になったし、曲作りの方法や音楽に対する取り組み方もずいぶん変わったよ。
J:バンドを始めた頃は、やりたいことはいっぱいあったけど、それをどうやって形にしたらいいかがわからなかった。だから、とりあえず曲をたくさん作ってみたけど、でも、満足できる曲はそんなに作れなかった。それがやっと、この間リリースした『What Are You So Scared Of?』で、自分たちがやりたいことを形にすることができた。あのアルバムを作ることで、私たちはそれまで、いろいろな方向に散らばっていたアイディアを1つにまとめることができたのよ。
-結成3年ちょっとでオーストラリアを飛び出して、アメリカ、イギリス、そして日本と世界中で演奏できるようになった現在の状況は、バンドにとって1つの成功と言ってもいいと思うんですけど、そういう成功をどんなふうに受け止めていますか?
W:Jennaは20歳になったばかりで、他のメンバーも21歳と、俺たちはまだ若いんだけど、その若さで世界に出ていって、いろいろな国でプレイできるのは幸せなことだと思うよ。俺には、これ以外の人生は考えられないからね、言うことはない。満足してるよ。
J:将来的にはオーストラリアが世界に誇れるようなバンドになれたらもっとうれしいけどね。
-そういう自分たちはラッキーだったと思う? それとも、めちゃめちゃ努力してきたんだから、当然の結果だと思う?
W:ある意味、こうなって当然だとは思うけどね。だって、世界に出ていくために俺たちはずっと前から努力してきたからね。オーストラリアには、ろくに働きもしない若い連中もけっこういるけど、俺たちは毎日、休むことなく楽曲作りやライヴに打ち込んできた。もちろん、それは自分たちのライフワークだから、仕事だと思ったことも、つらいと感じたこともないけどね。ただ、その一方では、いろいろなチャンスをもらえたことも確かだからね。そういう意味では、俺たちはラッキーだったんじゃないかな。
-ところで、バンドに女の子が一人いると、いろいろ気を遣うこともあるんじゃないですか?
W:もちろん、毎日たいへんだよ!(笑)
J:ホントに!?
W:いや、それはウソだけどね。女の子が1人いるってことで言えば、男とは違う考え方や視点をバンドに持ち込んでくれるから、それはとても素晴らしいことだと思うよ。でも、男とか女とかってことではなくて、俺たちは人間として尊敬しあってるし、メンバーそれぞれに同じようにバンドに貢献してるからね。気を遣うなんてことはないよ。
J:このバンドは全員が対等の立場なのよ。
-いや。もちろん、それはそうだと思うんですけど、たとえば、ライヴが終った直後なんて、汗びっしょりになったTシャツを脱いで裸になりたいと思うものじゃないですか。でも、そこに女の子がいると、なかなかそういうこともできないのかなって(笑)。
J:別にWhakaioたちが裸になったからって、もう見慣れちゃってるから私は全然かまわないけど(笑)。そもそも、オーストラリアって夏はすごく暑いから、男の人たちはみんなそこら中で裸になるのよね。
W:そうそう、さっきも渋谷の町を歩いてるとき、あんまり暑いからシャツを脱ごうとしたら、“ちょっと、そこの君!”ってお巡りさんに怒られちゃったよ(笑)。
-すでに新曲を作りはじめているそうですね?
W:『What Are You So Scared Of?』をリリースするちょっと前から作ってるから、もう1年ぐらいになるね。さっき言ったように、いろいろなところに散らばっていたアイディアを1つにまとめることができたのが、『What Are You So Scared Of?』だったわけだけど、それよりもさらにタイトになっていると言うか、自分達のやりたいことがはっきりと見えるような曲が作れてるよ。
J:ダークな曲は、さらにダークになり、ポップな曲はよりポップになってるわね。だから次のアルバムは私たちが持ってる両極端な部分がこれまで以上にはっきりとアピールできる作品になると思う。
W:EPも含め、もう3枚の作品をリリースしてるからね。曲作りもスムーズにできるようになったし、やりたいことをシンプルな形ではっきりと形にする自信はあるよ。