INTERVIEW
EVANESCENCE
2011.10.07UPDATE
2011年10月号掲載
Member:Amy Lee(Vo)
Interviewer:ムラオカ Translator : Yuga
-制作当初は2010年の夏から秋にリリース予定とのことでしたが、約1年リリースが伸びてしまったのはこのプロデューサーの交代劇が主な要因でしょうか?
ただ単に終わってなかっただけよ。良いものを作る為に必要なすべての時間をかかるだけ費やすことが重要だと考えているし、インスピレーションはスケジュールされてるわけでもないの。スタジオに入ってから計画を変更しなければいけなかったのは簡単ではなかったけれど、でも絶対に正しい選択だったわ。その後にアルバムの中で一番良い曲や重い曲を書くことができたもの。
-今作で初めてアルバム・クレジットに名前が掲載されたドラマーのWill Hunt、ギターのTroy McLawhorn、ベースのTim McCordの3人を紹介してもらえますか?
最後のツアーのメンバーと同じチームで今回のアルバムを作れたことがとても嬉しいわ。Terryは2003年からバンドにいるし、Timは2006年から、そしてWillとTroyは2007年から。このラインナップは確実に今までで最強のチームだし、アルバムを作るのには夢のようなメンバーよ。でも来年はWillとTroyにとって初めての日本ツアーなの。だからとても楽しみにしているわ!
-アルバム・ジャケットは未見なのですが、どのようなものになっているのでしょうか?
そうね、私は今までの両方のアルバム・ジャケットに出ているし、今回はセルフ・タイトルだから、もっと“Evanescence”という言葉の持つミステリアスな雰囲気を表現しようと思ったの。この単語は“かすみのように消える”という意味だから、今回のアートワークは光とかすみがテーマよ。
-「Never Go Back」は東日本大震災のショックを受けて書いた曲と聞いていたので、聴く前は鎮魂曲的なゴシックな曲調を予想していたのですが、実際には悲しくも激しい曲調になっていますね。この曲について詳しく教えてください。
この曲の作曲に関しては、本当にバンド全体がコラボレーションしていたわ。制作の前段階で今まで作った曲に取り組みながら新しいガレージ・バンド・スタイルの曲を書いていたとき、この「Never Go Back」のアイデアを思いついたの。それとほぼ同時に、地震と津波が日本を襲ってそれを私たちはニュースやインターネットで見たのよ。本当に心を動かされて、日本の直面している喪失に心がリンクしたわ。だからそれについての曲を書いたの。誰かを失い、その人を探し、見つけることを心に決めること。そう、この感情はただ悲しいだけでなく、アグレッシヴで自暴自棄なものよ。不信感やパニックのことを書いたの、そのあとに来る悲しみを受け入れる気持ちではなくね。
-以前にはハイチ地震のチャリティーとしてデジタル配信で「Together Again」をリリースしていますね。あなたは世界で起こっている自然災害に対して、また被災者に対して気にかけていらっしゃるようですが、あなたにそういう思いを抱かせるきっかけとなったことがありましたら教えてください。
私はただ傷ついている人々を気にかけているだけよ。私たちの音楽のいいところのひとつは、私と世界の傷ついている人々を繋いでくれること。ファンのみんなが辛い時間を私たちの音楽と共に乗り越えられたと言ってくれる時すごく嬉しいの。私たちの音楽だけが彼らの苦しみを理解してくれているように感じた、と言ってもらえた時とかね。私たちの音楽が私にしてくれることと同じよ、癒してくれるの。人生の辛い部分を、痛みを分かち合い、自分と関連づけて、そこから成長することで、良いものに変えてくれるのよ。
-あなたは日本にも何度か来日しておりますが、日本に対しては特別な思い入れを持っているのでしょうか?
日本に訪れるのは大好きよ!世界中のどこにも同じような場所はないわ。ファンのみんなはいつもとてもよくしてくれるの。心のこもった手紙やプレゼントを持って来てくれて、来日することをとても特別なものだと感じさせてくれるわ。日本のファッションや食べ物、おもちゃやマンガも大好きよ!宮崎駿は私のお気に入りの監督の1人よ。それに私の小さい頃の好きな番組はみんな日本のものだったわ、サンリオの映画や番組とかね。だから東京に行く時はいつもKiddy Landに行ってたくさんお買い物するの!
-アルバムをリリース後は、ツアーやフェス出演など活発にライヴを行っていくのでしょうか?来日する予定はありますか?
大きな世界ツアーの準備をしていて、今までよりももっと大きいものにするつもりよ。日本には来年の1月か2月に行きたいと思っているけれど、もしかしたら他のアジアの国にも行けるかもしれない。10月2日にリオでツアーを開始して、アメリカとヨーロッパを秋にツアーするわ。
-それでは最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
みんなに会えるのが待ちきれないわ!私たちにとって素晴らしいファンでいてくれて、それに私たちのことを忘れないでいてくれてありがとう!