MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

LOST

2011.04.07UPDATE

2011年04月号掲載

LOST

Member:HIROKI(Vo) TAG(Dr)

Interviewer:ムラオカ

-先ほどおっしゃっていたその次のステップっていうのは、レーベル契約を指しているのでしょうか?

T:それも含めてですね。活動規模自体をもっとでかくしたいなっていうところもあります。こんなこと言ったら夢もなにもないですけど、僕たちは音楽だけではご飯を食べれない段階なので……。実際そうなんですよ。だから仕事もしないといけないじゃないですか。それを並行してやっていくってなると、どうしても活動自体に縛りが出てきたり、あとは音楽に集中する生活っていうのが出来ないんで、別にメジャーだろうがインディーズだろうがどっちでもいいんですけど、音楽により集中できる環境を作れるようになりたかったんですね。ライヴだったり作曲だったりって時間をかければかけるほど、絶対良くなるものなんで、それに集中したいっていう気持ちがすごくありましたね。それにはまだ届いてないですけど、そうなる可能性があるかないかって言ったらある方に進めたと思います。そういう意味で、ステップアップできたかなって思ってます。

H:すごいいい転機でしたね。いろんなことを考える時間も増えて。増えたっていうか内容も濃いことを考えるようになったし、ライヴも、曲作りもいろんなことに対して意識も変わってきたし、そっからまた成長できたんじゃないかなって思ってます。

-TAGさんは御自身でZESTONE RECORDSをやってますよね。そこからリリースはしないであえてBELLWOOD RECORDSに行ったというのは、プレイヤーとして集中したかったと?

T:そうですね。実際ドラマーとして、集中できるっていうのは結構ありがたい話ですね。楽になったとは別に思わないですけど、その分集中できましたね。

-前作が海外レコーディングだったじゃないですか、今回は国内レコーディングだったのでしょうか?

T:はい。

-おそらく初めての制作チームだったと思うんですけど順調にいきましたか?

T:そうですね。結構密に打ち合わせも出来たんで、事前のプリプロの段階から、エンジニアの方がすごい献身的な方で、すごい親身になってくださいました。今回初のドラムテックさんがついて、ドラムのチューニングは、僕一切してないんで、“ラッキー”って思いました(笑)。

H:エンジニアさんとの意思の疎通がめっちゃ大事やっていうのが分かりましたね。伝えたいことがやっぱ伝わるじゃないですか。向こうも真剣に考えていろいろアドバイスくれたり要求してくれるんで、一緒に作れた感が強いですよね。
LOSTの5人プラス、エンジニアさんとそのスタッフというチームで短期間でガッていけたんが、僕は凄く楽しかったですし、結果良い出来になったんじゃないかって思ってます。

T:本レックのエンジニアさんもすごい協力してくれましたし、プリプロの段階で色々アドバイスしてくれた地元の川崎さんという方がいるんですけど、本当にその方も自分のことのように真剣に取り組んでくれたんで、すごい有り難かったですね。早く売れて恩返しがしたいです(笑)。

-結構こういうスクリーモ系やメタルコア系のジャンルってメジャーを中心に活躍しているエンジニアさんからすると、今まで携わったことがなくて、実際理想のサウンドに近づけるのは難しいと聞いたことがあります。お金かければいいってもんじゃないなみたいなという……。

T:そういう話しは至る所で聞きますし、実際そうなのかもしれないですね。制作する最初の段階の話の中では、“そうだよね~洋楽っぽい音にしたいんだよね、うんうん”って言ってくれるんですけど、いざ始まるとどうしても自分が居心地が良いところに、自分が得意なこと、自分の分かる方に行ってしまうんでしょうね。僕たちがやったのは、日本で録るって決まった時点で、日本で録る良さっていうのと、僕たちが求めてる海外の所謂こういったジャンル、特徴的なサウンドっていうのをうまく融合させたいなって思っていました。なんていうんですかね……外人に無理やり着物を着せる感じにはしたくなくて、似合うものを着た方がいいというか……。言いたいこと分かりますか(笑)。

-大丈夫です(笑)。

T:上手くお互いの良いところを生かせればと思ってやりましたね。僕たちも海外で経験したレコーディング技術だったり、手法っていうのをエンジニアさんに伝えて、“こんな風に録ったんですけど”とか“EQ(イコライザー)はこの辺付きました”とか。そういう議論も出来たんで、“え~でもそんなん嫌だな”とか言いながらも、最後の方にはエンジニアさんも“なんかだんだん言いたいこと分かってきたよ”とか言ってくださったりしたので、決して険悪な雰囲気にならなかったのが、良いものを作れた何よりの証拠なんだと思います。お互いが歩み寄れた感じですね。だから理想のサウンドがあれば、国内でも録れると思います。

-Track.1「Cheers To The Blossom」、Track.4「Silver Flame」の日本語詞の導入の仕方が面白いですね?メインは英語でサビが日本語になるというのは他に類を見ないパターンですね。

T:おっしゃった通りです。そういう感覚ですね。海外の人が日本のバンドを聴いたときに、サビだけが英語なので理解できるみたいな感じです。サビだけでも分かれば、大体こんなことを歌ってるんだろうなっていう風に想像してもらえるでしょうし。J-POPでサビが英語が入ってくるぐらいの感じで、日本語が入ってきたら面白いんじゃないかなと考えてみました。

H:伝わりやすいですからね。僕ら日本語入れてる曲に関しては、伝えやすいというか、伝えたいという想いはやっぱりあるんで、音楽やってて。

T:そこはすごい重視してるんですよね。英語で歌ってたとしても、日本語で歌ってたとしても、意味のない言葉を適当に並べてるんじゃなくて、具体的にその曲のイメージがあって、伝えたいことがあって……受け取り方は自由なんですけど。だから英語にしても別に難しいことは言ってないし、日本語入れてるのはとにかく伝わって欲しいという気持ちの表れでもあるよね。でも日本語にすることで、変に伝わりすぎる恥ずかしさみたいなものもありますね。歌詞として“I Love You”は言えるけど、“愛してる”はちょっとキツイなという。そういうところってどうしてもあったりするので、日本語の入れ方としては、ヒントっていうか、その言葉が聞こえるだけで、前後の英単語もイメージが沸きやすいとか……そういうことを意識していますね。

H:聴いている人の想像力をかき立てるっていうか膨らませれたらいいなと思うし。

T:挿絵みたいな感じです。ちょっと助けるみたいな。