DISC REVIEW
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25年以上のキャリアの中で、その歩みを止めることなくコンスタントに作品をリリースし続けている、稀有な存在である独メタルコアの雄、CALIBAN。彼等は早い段階でクリーン・パートを導入する等、音楽性の変化を恐れないタイプのバンドとしても知られているが、従来のアグレッシヴなリフと、エモーショナルなメロディを柱とするメタルコアを基盤として、デスコアに肉薄するブルータリティ、エレクトロ的要素やニューメタルコア風のアプローチまで、彼等らしい折衷主義は本作でも健在だ。新ベーシスト、Iain Duncanが担うエモいクリーン・ヴォーカルも上手く機能しており、従来のファンはもとよりモダンなメタルコア好きなら必聴の1枚と断言しよう。 井上 光一