DISC REVIEW
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ソロ活動では実験的なサウンドの作品も発表しているSerj Tankianだが、本EP収録曲のいくつかはSYSTEM OF A DOWNの初期またはそれ以前に書かれたのだという。それゆえSerj独自の音楽性も見られつつ、SOADのファンにとっても親和性の高い作品となっている。インダストリアルなテイストもある攻撃的ナンバーのTrack.1に始まり、アコースティックなイントロから衝動的なヴォーカルを聴かせるTrack.5等、濃密な楽曲を収録。Track.2では100年以上前のアルメニア人虐殺をテーマに、今なお世界で起きているジェノサイドへ目を向けることを訴え掛けている。音楽的にも人間的にも、Serjの根幹が垣間見える内容だ。 菅谷 透