DISC REVIEW
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目から鱗である。"イッカンノオワリは2巻の始まり"という膝を打つしかない歌詞フレーズを含む表題曲は、キラびやかでアゲなアッパーチューン。バンド・サウンドとしてのアグレッシヴさはありつつも、メロ展開はキャッチーであり、言葉選びのセンスもイマドキ感満載だが、それでいて込められているメッセージそのものは至って真面目なのだ。全力をバンドに費やす自分たちのことを、あえてホスト業界の構図になぞらえた「盤グルマッチング」(A-TYPEのみ)での露悪的に見えて実は誠実さを滲ませた表現手法もなかなか趣深い。そして、コロナ禍では封印していた楽曲をさらに強化して新録したライヴ・チューン「ABUSOLUTE.共鳴-α-」(B-TYPEのみ)はシンガロング必至曲。今作を聴いたうえで9月25日はグラビティとZepp Haneda(TOKYO)で遊ぼう。 杉江 由紀