DISC REVIEW
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BugLugが2年ぶりに世に放つシングルは、バンドの新章の幕開けを告げるに相応しい1枚。ヴォーカル、楽器隊共に最初から最後まで全力で飛ばしていく曲が多かった彼らだが、表題曲「ひとりごと。」ではリリックを主役として聴かせるために、音数を極限まで絞り、情熱と冷静さのバランス、および緩急の表現を繊細にサウンドへ落とし込んでいる。また、一聖がコロナ禍での活動の中で募った感情をポエトリー・リーディング風に吐き出すなど、活動開始から12年を超えて初めての挑戦も。カップリングとして収録されている「MaMa」のシンプルさも実に潔いし、これまでもライヴで披露されてきた「ハラキリ」(※通常盤収録)も今作で初音源化。5人の今の想いが一貫して感じられる、象徴的な作品となった。 内堀 文佳