DISC REVIEW
-
言わずと知れたデス・メタルの帝王 CANNIBAL CORPSEの、4年ぶり15作目となる最新作。ギタリスト Pat O'Brienが2018年に逮捕されたあと、ツアーのサポートを務めていたErik Rutan(HATE ETERNAL/ex-MORBID ANGEL etc.)が正式に加わって以降初のアルバムだが、Erikは過去作のプロデュースを手掛けていたこともあり、早くも抜群の相性の良さを見せている。基本的なスタイルは大きく変わらないものの、攻撃的で性急なビートや、さらに無機的でテクニカルになったリフ・ワークでより残忍に攻め立てる、洗練された苛烈な仕上がりだ。Erikが作曲したTrack.10の徹底的な無慈悲さは、まさにアルバムのハイライトと言える。 菅谷 透