DISC REVIEW
-
名実ともにアメリカン・メタルの代表格となった、5FDPの8thアルバム。メンバーの依存症治療やドラマーの交代などの困難を乗り越え、全員が音楽に集中した状況で作り上げられたという今作は、伝家の宝刀と言うべきグルーヴや、スクリームと歌メロの対比に磨きをかけつつ、これまで以上にヘヴィ且つタイトな雰囲気で、バンドの新章を告げるような作品に。オーケストレーションを絡めたリフが荘厳なTrack.1、2や、キャッチーでエモーショナルな歌メロが胸を打つTrack.7、攻撃的なナンバーのTrack.10、12と、聴き応えも十分。本編を締めくくる叙情的なバラードのTrack.13も素晴らしいが、ファンなら思わずニヤリとしてしまう、5FDP節全開なボートラのTrack.15も必聴だ。 菅谷 透