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INTERVIEW

FIVE FINGER DEATH PUNCH

2013.08.19UPDATE

2013年08月号掲載

FIVE FINGER DEATH PUNCH

Member:Zoltan Bathory (Gt)

Interviewer:米沢 彰

-まずは4thアルバム『The Wrong Side Of Heaven And The Righteous Side Of Hell, Volume 1』の完成おめでとうございます。完成してみての率直な感想を教えて下さい。

すごくほっとしている。多分今までの中で1番楽に制作できたアルバムだと思う。スタジオに入った時点で既に完璧だったように思えたぐらいだった。ツアー中にいくつかの曲を作っていて、素材もあったし曲作りをずっと続けていたから、2部作になってしまったんだ。どんどんいい感じの曲が出来ていて、とても創造性があるような気がしたよ。

-メタル・ゴッドRob Halfordが参加したトラック「Lift Me Up」がアルバムの幕開けとなりますが、今回Robが参加するに至った経緯を教えて頂けますか?

そうなんだよ(笑)! 信じられないことなんだ。Robはメタルの父とも言われているような存在で俺たちは昔からJUDAS PRIESTのファンでもあった。この曲はすでに完成していて、みんなで聴き直していたら、誰かが"これってオールド・スクールのJUDAS PRIESTの雰囲気があるね"って発言して、このアイディアが浮かんだんだ。前にRob Halfordがテレビのインタビューで"好きなバンドはFIVE FINGER DEATH PUNCH"って言っていたのを思い出して、だったら彼にアプローチしてみようって話になった。メタル・ゴッドに頼めるかどうかも分らなかったけどダメもとでマネジメントに連絡してもらったんだ。驚いたことに、彼は曲を聴いてから俺たちに電話をかけてきて"この曲が気に入ったから参加したい"と言ってくれて、実際俺たちがレコーディングしているラスべガスまで飛行機で来てくれたんだ。

-Robとのレコーディングはどうでしたか?

彼がスタジオにいるなんて信じられなかったし、雷が自分の上に落ちても俺は生きていけると思うくらいパワーをもらった。数日だけスタジオで一緒だったけど、楽しくて素晴らしい経験になった。俺たちは彼の音楽を聴いて育ったのに、俺たちのアルバムで歌うなんて、想像を絶することだよ!

-その他にもMax Cavalera(SOULFLY)、Jamey Jasta(HATEBREED)、更には異ジャンルからラップ界のTech N9neまでも参加していますが、それぞれどういった経緯で一緒にやることになったのでしょうか?

Rob Halfordにアプローチして楽しかったから、仲のいいMaxやJameyにも参加してもらおうって話し合った。IN THIS MOMENTのMaria Brinkにも参加してもらったんだ。Tech N9neはメタル・ファンなので快く引き受けてくれた。コラボレーションをやって、ボーナス・トラックとして入れようと決めた。あまりにも楽しかったので、この先もコラボしようと思っているよ。

-彼らとのレコーディング中の逸話などがありましたら教えて下さい。

MariaとTech N9neはスタジオに来てくれた。Maxはツアー中だったからツアー先のアリゾナでレコーディングして、ファイルを送ってくれたんだ。Jameyはヨーロッパに発つ前だったから、フロリダでレコーディングしてくれた。みんな忙しくしているから、どんな形であれ参加してくれたことにとても意味があるんだよ。本当に楽しかったよ。シンガーの声って独特で大事な"楽器"だよね。そんな人たちがコラボしてくれるなんてピアノとか、ギターとかと全く違うしテイストを添えてくれるんだ。

-DOWNLOAD FESTIVALやMAYHEM FESTIVALなど、いまやあなた方は世界中のメタル、ラウド・フェスの常連になっていますが、それら巨大フェスで新曲を既に披露していますか?オーディエンスの反応はいかがでしたか?

「Lift Me Up」はシングルで出ていて、チャートでも4位にまで上がってきているし既に認知されているから披露したよ。リリースが近づいて来ているから、もう1曲加えるかもしれないけど、レパートリーは5作品あるし演奏する曲ならいっぱいある。あまり知らない曲を演奏するよりは知っている方が盛り上がるよね。

-本国アメリカでは、これまでの3枚全てでゴールド・ディスクを獲得してきましたが、今作の制作に当たって、そのことがプレッシャーになることはありましたか?

サクセスは計算できないものだから、好きなことをしてFFDPらしい音や作品を作るだけで良いと思う。もちろん自分たちのことを厳しく批評して、もっと良いものを作る努力は常にしている。1stアルバムは扉を開いてくれるもので、世界が認めるか、嫌われるかのどちらかなんだ。2ndアルバムは1stアルバムがうまく行ったのは偶然じゃないって証明するものなんだ。3rdアルバムになると、人はまだ何か伝えることがあるのかと思われる。そして、4枚目で本当に理解されるんだ。ここでは商業的になれないし、ヘヴィにもなれないけど、同じことをすると飽きられる。俺たちが今回2部作にしてラッキーだったのは、同じ音を保ちつつ、その中で実験する曲も入れられることだ。2部作ということで保証にもなる。24曲もあるから変化をつけることもできるし、典型的なFFDPの曲もできる。これがあったから、プレッシャーから自由になれたのかもしれない。