DISC REVIEW
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"DOWNLOAD JAPAN 2020"出演が決定したJEW。彼らの約3年ぶりになるアルバムが到着した。表題にはデビュー25周年を迎えたバンドの生き様が刻まれているような気がしてならない。なぜなら、バンドも生き物だから。「Sweetness」(4thアルバム『Bleed American』収録)が夏の時代だったとするならば、今は秋という季節を駆け抜けていると言えるかもしれない。実験的な試みで曲調の幅を広げた前作『Integrity Blues』を経て、今作はシンプル・イズ・ベストのバンド・サウンドへと回帰した印象だ。必要なものはここに全部あると言わんばかりの潔い音色に、"らしさ"を感じずにはいられない。エッジを効かせた演奏に胸が熱くなる一方、哀愁を帯びたメロディが胸に沁み入る。これぞJEW! と快哉を叫びたくなる作品で、相変わらずクオリティが高い。ファンの期待を裏切らない出来映えだ。 荒金 良介