DISC REVIEW
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フィンランドが生んだ、文字どおり"モンスター"な5人組が送る、21世紀型ショック・ロックの世界! 前作『Monstereophonic』(2016年)では長尺曲などの新たな一面を見せていたが、本作はソリッドなギター・リフに泣きのソロ、聴いているだけで嬉しくなってしまう80'sフレーバー満載のシンセサイザー、極めてタイトなリズム隊、中心人物であるMr. Lordiのしゃがれたヴォーカルが織り成す、徹頭徹尾LORDIな楽曲群で占められている。悪趣味なアートワーク、猟奇趣味丸出しの歌詞にギョッとする向きもあるだろうが、とにかく強烈にキャッチーであり、芸達者なメンバーが本気で取り組んでいるからこそ、純然たる一級のエンターテイメントとして楽しめるのだ。メロディ・センスの素晴らしさが際立つ快作。 井上 光一