MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

LORDI

2008.11.06UPDATE

LORDI

Member:Mr.Lordi(Vo.) / Kita(Dr)

Interviewer:MAY-E & ムラオカ

-今回の取材はマスクを外しているので撮影も禁止ですが、地元の国民的な英雄バンドであるあなた方は人の前に出る機会も多いでしょう。その時も素顔は絶対に出さないのですか?

Mr.Lordi:そうだよ。バンドとして公の場に出るときは絶対にマスクを外さないんだ。もちろん買い物にでかけるときは外しているけどね(笑)

-バンドの広報担当はここにいるMr.LordiとKitaの二人なのですか?

Mr.Lordi:広報担当が誰かと聞かれれば、メンバー全員というのが答えになるなぁ。それぞれみんな人間性が違うから誰を広報担当するかは敢えて決めないようにしているんだ。例えばベースのOxはあまりしゃべらないが、逆に僕はよくしゃべる人間だ。Kitaはその中間くらいかな。

-メインソングライターはMr.Lordiになるのですか?

Mr.Lordi:曲はメンバー全員が書いているよ。僕がアルバムに収録されている楽曲の大半を書いたからといって他のメンバーが曲を書いていないわけではないのさ。新作「Deadache」については、制作の段階で僕が50曲近くを書いて、他のメンバーは合わせて10曲くらいを書いている。その中から収録曲を選んでいくわけだから、必然的に僕が書いた曲が多くなるってわけだ。例えばKISSはそれぞれのメンバーに割り振られた分の楽曲しか作らないけれど、僕らはそれぞれ同じだけのチャンスを持っているんだよ。

-マスクも衣装も全てMr.Lordiがデザインしていますよね。モチーフはどうやって選んでくるのですか?

Mr.Lordi:僕はモンスターが大好きで、昔からモンスターの絵を描いたり像を作ったりしていたから、モンスターを作るということは僕の体に染みついているものなんだよ。今はもうそれぞれのメンバーのキャラクターが確立されているから、制作前はどんな方向性になるのかを気にして皆それぞれ自分のキャラクターに沿ったアイデアを僕に言ってくるし、僕もその意見を尊重してマスクを作りあげるようにしている。例えばKitaの場合は<昔のサムライと宇宙外のエイリアンを混ぜたもの>という要望だったから、昔のサムライの写真を探してくるところからはじめたよ。サムライをベースに、そこに僕らのアイデアを肉づけをしていくんだ。そうやって皆の意見を取り入れた上で、僕が足りない部分を補っていく、という感じかな。

-なるほど。Kitaはなぜ日本のサムライをモチーフに選んだのですか?

Kita:そうだな、俺は日本は素晴らしい国だと思うし、とても好きな国だ。特に日本のサムライという存在には長い間魅かれていたんだよ。生き様とか、すごくクールだから。今回のマスクはプレデターのようなエイリアンの戦士を作りたいと思っていたから、エイリアンにサムライのコスチュームをつけたら面白いんじゃないかとひらめいたんだ。うまくいったと思うよ。Amen(Gt)はエジプトのミイラをテーマとしていて、Ox(Ba)はギリシャ神話に出てくるケンタウルス、そして俺が日本のサムライだ。ちょうど世界各地をカバー出来ているのもいいよね。

-そのマスクや衣装の制作にはどのくらいの期間がかかるんでしょうか?

Mr.Lordi:それはもうとてつもなく長い期間をかけているよ!それぞれのメンバーの要望を聞くところからはじまって、構成を決めて、スケッチをして、アイデアを温めて・・・そうして次にマスクの原型を作っていく。粘土をこねて、モルトで形をつけて、プラスターを貼って、ラテックスをくっつけて、そして色づけをしていくんだ。ここまで出来たら次は衣装と合わせてみる。衣装を仮縫いして、仮縫いが終わったらそれぞれのメンバーのところに持っていって、サイズが合うかどうかを確認して・・・もうとにかくこのプロセスはとてつもなく時間がかかるんだよ。メンバー全員の衣装を今年の3月から衣装を作り始めていたんだけど、Awa(Key/女性)の衣装に関しては昨年の夏から制作に取り掛かっていたしね!その頃の僕と僕の妻はこの衣装に取り掛かりっきりさ。毎日18時間くらい働いても、衣装が完成するまでに2ヵ月半から3ヵ月はかかったね。さらに今回はスケジュールがタイトなことも辛かったよ。プロモーション写真を撮る日程が既に決まっていて、さらに絶対にその撮影日を延期出来ない状況でもあったんだ。その撮影に間に合わせるため本当に必死だったよ。撮影の当日にしても、撮影が始まる予定の時間が午前9時だったというのに、実際に撮影が始まったのは午後の9時だったんだ。カメラマンがとっくにスタンバイしているのに、僕は撮影の当日まで衣装に手を入れていたんだよ(笑)それだけ時間がかかるってことさ。

-それは大変ですね。Awaは唯一の女性メンバーですが、もっとキュートなマスクにして!というような要望はないのでしょうか?

Mr.Lordi:いや、それは今までなかったな。Awaは今のマスクにとても満足してくれているみたいだよ。今回のAwaのマスクは、今までよりもっと邪悪で醜い仕上がりになっているんだ。ファンの人達には新しいマスクの写真をサイトで見るなり「オーマイガー!Awaがブルドックみたいになっちゃっているわ!ひどく醜くなってしまって、これじゃあおばあさんみたいよ~!」なんてことを言われたんだけど、それは僕らの狙い通りなのさ!前回のAwaのマスクはシワだらけのゾンビではあったけれど、まだ少し若さが残っていたんだよね。今回はその若さもなくなるくらいに醜い仕上がりだ。女の子のマスクで、あれより醜いものは他にないだろう?(笑)

Kita:だけどAwaは昨年の夏に「もっと可愛いものがよかったなぁ」って残念がっていなかったっけ(笑)

Mr.Lordi:あぁ!そうだ、そんなこともあったね。あれは昨年の夏、ちょうど日本に来る前にAwaのマスクが壊れそうになっていたから急いで新しいマスクを作ってきたものなんだよ。その出来たばかりの新しいマスクが当初のマスクよりももう少し醜い仕上がりになってしまって、それを初めて見たAwaはちょっと嫌そうな反応ではあったな。だけど今の彼女は「ねぇ、もっと怖く出来るんじゃないの?」なんて言ってくるほどだよ(笑)今の彼女はとことん怖いところまでいってやるって、やる気になっているよ。