DISC REVIEW
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響きわたる銃声と、闇を裂くサイレンの音。スリリングなインスト「Mardelas the THIRD」から始まり、哀愁漂うメタル・サウンドで綴られる「Epilogue」で幕を閉じるまでの間、今作は聴き手側の心をきっと揺さぶり続けることだろう。リード・チューン「World vs Honor -仁義なき世界-」では7弦ギターが初導入されており、艶っぽくムーディな「On The Lam」では蛇石マリナの蠱惑的な歌声をしみじみ堪能できる。かと思えば刺激的な歌詞とアグレッシヴな音像が融合する「Deception」ではMardelasならではの攻撃力が発揮されており、音楽的にも注目すべき点が多いのは間違いないが、歌詞による人間ドラマの在り方や、その中で各メンバーの担っているキャラクター設定も実に興味深い。隙なき大傑作! 杉江 由紀