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INTERVIEW

Mardelas

2018.05.11UPDATE

2018年05月号掲載

Mardelas

メンバー:蛇石 マリナ(Vo) 及川 樹京(Gt) 本石 久幸(Ba) 弓田“HOT”秀明(Dr)

インタビュアー:杉江 由紀

愛憎と欲望が渦巻く街、新宿歌舞伎町。アジアの中でも随一の規模を誇る猥雑な大歓楽街を舞台に、このたびMardelasの4人が圧倒的な力量をもって描き出しているもの。それは、スリリングでいて奥深い味わいを持った、ヘヴィで色濃いオトナのヒューマン・ドラマそのものだ。新ベーシスト 本石久幸を迎えての3rdフル・アルバム『Mardelas Ⅲ』で、Mardelasは綿密に練られた劇的任侠系ストーリーを、説得力と熱のこもったサウンドをもって存分に聴かせてくれているのである。魅惑の極妻未亡人、華麗なるNo.1ホスト、腕利きの殺し屋、オカマ・バー経営者。訳アリすぎる4人の男女が織り成してゆく、この仁義なき物語の行方やいかに......!


この4人が揃ったとき、私が描きたいドラマに必要なキャラクターが全員揃った


-Mardelasにとって約2年ぶりのアルバムとなる『Mardelas Ⅲ』は、ずいぶんとコンセプチュアルな作品に仕上がっておりますね。

蛇石:最初のアルバム(2015年リリース『Mardelas Ⅰ』)が名刺代わりの直球な1枚だったとすると、2枚目(2016年リリースの2ndフル・アルバム『Mardelas Ⅱ』)はそこからMardelasの幅を広げてみたところがあった作品だったんですね。そこで確かな手応えが得られたこともあり、今回の3枚目ではここまでにやってきたことをさらに迷いなく、より突き詰めながらもっと振り切ってみよう! というところから制作を始めたんですよ。

-この『Mardelas Ⅲ』については、アウトロー系Vシネや人気ゲーム・タイトル"龍が如く"などを思わせる独特な雰囲気が漂うアーティスト写真からして実に特徴的ですし、歌詞も一貫して任侠ドラマ的要素を孕んだストーリーとして描かれています。また、各メンバーの存在が物語の中に出てくるキャラクターとして成立している点も非常に斬新です。このアイディアは、いったいどこから生まれたものだったのでしょう?

蛇石:もともとはこのストーリーありきの話で、私の中には脚本のようなものが、曲や詞を作る前に土台としてはすでにあったんですね。それだけに、今回のアルバムを作っていくうえでは各メンバーにもこの世界観の中の住人になってほしかったんですよ。キャラ設定というものは、そこでより明確なものになりました。あとはやはり、今回の場合ベーシストとして新しく本石が入ったことも要因としてはかなり大きかったです。彼が正式加入するとなった段階で、この見た目や雰囲気に対して"これはイケる!"と感じたんですよ(笑)。本石も含めたこの4人が揃ったとき、私が描きたいドラマに必要なキャラクターが全員揃ったなという感覚がすごくあったんです。

-ではここで、個々のメンバーさんがアルバム『Mardelas Ⅲ』の中で担う役どころについて、少しひもといて参りたいと思います。まず、主人公である蛇石さんは最愛の夫を暗殺された極妻未亡人であり、復讐に向け歌舞伎町の高級バーにて情報収集にいそしんでいる女性であるのだとか。

蛇石:基本的に、以前から私は強い女性のイメージを表に出していたところがあったと思うんですけれども、今回はそこに"歌舞伎町の高級バーにいる極妻未亡人"というキャラ設定をプラスすることで、今までにはなかった和装をすることになりました(笑)。また、私の亡き夫である蛇石蓮太郎は私たち4人を結びつけるキーマンでもあり、樹京の働くホストクラブ、弓田の営むバーはいずれも蛇石家の管轄するビル内に位置しているということになっているんですね。しかも、殺し屋である本石は蛇石蓮太郎に雇われていたことがある身であり、過去には樹京の母が何者かによって殺害された一件についても深い関わりを持つ人物という設定になっています。

-だとすると、加入早々でいきなり殺し屋というキャラ設定を与えられたときに、本石さんが果たしてどのようなことを感じられたのかが気になります。さらに、本石さんがMardelas に参加されることになった経緯もぜひ教えてください。

本石:昔、僕は樹京君と同じバンドで一緒に活動していたことがあるんですよ。当初は、Mardelasから前のベーシストが抜けた段階で彼から"誰かいい人はいないか?"というふうに紹介というか、仲介を頼まれていたんですけど(笑)。しばらく経ってもまだ決まっていなかったようなので、"じゃあ、ここは俺がやってみようかな?"ということで話をしてみたら、ベーシスト不在な状態でもすでにいろいろと先々のスケジュールが決まっていっている状態だったので、"これはやっぱり、やるしかないか!"ということで加入することに決めました。あとはまぁ、この"殺しを生業とする寡黙な男"というキャラ設定に関しては"否めないかな"というところもありました。

-本石さんは、そんなに普段から殺気を漂わせている方なのですか!?

本石:いやいや、全然! 普段は陽気なもんですよ(笑)。

蛇石:お酒が入るとね。飲み出すまでは、わりと寡黙じゃない?

本石:そうかなぁ。そう見えているとしても、中身は至って陽気です。でも、今回のアルバムのコンセプトや自分に与えられた役割を聞いたときには、正直ちょっとニヤリとしましたね。これは面白いことになりそうだな、と思って(笑)。

-そうなると、本石さんとしては"殺しを生業とする寡黙な男"という物語的な前提があることや、『Mardelas Ⅲ』に収録されている楽曲たちがいずれも強いドラマ性を持ったものであることは、今回のレコーディングをしていくうえでの音作りやプレイにおけるニュアンス出しなどの面で、何かしらの影響を及ぼした点があったのでしょうか?

本石:自分のキャラクター自体がプレイに影響したというのはあまりなかったですけど、それぞれの曲の持ち味やストーリー性を生かすうえでどんなベース・ラインが最も相応しいか、という点はたしかに考えましたね。