DISC REVIEW
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北九州発の3人組によるメジャー・デビュー作はロック好きなら絶対に聴いてほしい強力作に仕上がった。THE SLUT BANKS、首振りDolls、Droogの合体バンドの地獄ヘルズを経て、首振り単体となる今作はバンドが持つ個性やアクの強さはもちろん、情景が浮かぶ曲調まで取り揃え、作品トータルで楽しめる1枚と言っていい。歌謡性のあるメロディ、70~80年代のキャッチーなパンク/ガレージやハード・ロックの要素を消化し、オリジナリティ溢れる楽曲がずらりと並んだ。女性目線で綴った「境界線」、セクシーなメロディで迫る「浮氣夜」、ストーリー性豊かに聴かせる「煙突の街」、地元小倉の先輩バンド、Johnny5のカバー「ロックンロール」(ライヴ調)などキャラ立った曲調に引き込まれる。出色のでき映えだ。 荒金 良介