DISC REVIEW
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2016年末、Austin Carlile(Vo)が病気療養により再度脱退するというアクシデントに見舞われるも、Aaron Pauley(Vo/Ba)がフロントマンを兼任する形で新たなスタートを切った、通算5枚目となる最新作。ニューメタル化が顕著だった前作『COLD WORLD』(2016年)については、"若干こなれていない"というのが私個人の評価ではあったが、本作は軌道修正を図ったのか、アグレッシヴなリフにヘヴィなリズム、スクリームと美メロを使いこなすAaronの歌唱を前面に押し出した作風となっており、一定のジャンルにとらわれるでもない、本来の持ち味を取り戻した印象である。Austinのヴォーカルはカリスマ性もあり、彼の不在に対しての物足りなさはあるにせよ、もともとはJAMIE'S ELSEWHEREで見事なヴォーカルを披露していたAaronを知っている身としては、本作のようなサウンドは大いに歓迎したい。 井上 光一