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INTERVIEW

OF MICE & MEN

2015.11.17UPDATE

2015年11月号掲載

OF MICE & MEN

メンバー:Austin Carlile(Vo)

インタビュアー:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-3rdアルバム『Restoring Force』の日本盤リリースおめでとうございます。世界的には去年1月にリリースされたものですので、今のタイミングでおめでとうと言われても戸惑いますよね(笑)。

たしかにね。でも俺たちが蒔いた種の芽の出方が国によって違うのは面白いと思うよ。インターネットのおかげでいろんなものがアクセスしやすくなったから、まだ俺たちの商品の実物CDがないところのファンでも俺たちと感想をシェアしやすくなっている。だから海外に行ってショーをやることもできるんだ。新しいファンの前でプレイするときの楽しみは格別だね。何しろティーンエイジャーのころからの夢が現実になっているんだから。

-今作はUSビルボード・チャート4位、USインディー・チャートにおいては首位という素晴らしい結果を叩き出しましたね。作品に相応しい評価を得られたのではないでしょうか?

ありがとう! あのアルバムにはものすごく力を入れたし、過去のアルバムからの大きなステップだったと思う。メンバー同士やファンに対する信頼感も大いに強まったね。音楽そのものに関しては聴いてもらえればわかると思うけど、あのアルバムの成功は5~6年間ノンストップで世界中をツアーしてきたことが根っこにあるんだ。1日200ドルのショーのために自分たちで車を運転して......ほら、アメリカって広大だから、移動するのもものすごい距離なんだよ。15時間自分たちでバンを運転して、自分たちで機材を下ろして......そういう地道な活動がようやく報われ始めている気がする。今までの努力が形になりつつあるんだ。

-作品を出すごとに会場のスケールや共演するバンドがよりビッグになっています。バンドの成長を如実に感じますが、自分たちではその実感はありますか?

もちろん! 『Restoring Force』と『Restoring Force: Full Circle』がOF MICE & MENにもたらしてくれた今までとの違いは本当に大きいよ。ラジオ・シングルからロック系ラジオ局でかかる曲まで、あんなに多くの人に届くとは思わなかった。スタジオでの努力がそういう形で報われるのも嬉しいし、LINKIN PARKやMETALLICA、SLIPKNOT、そういったバンドと一緒にツアーに出られるようになった。KORNのメンバーやLINKIN PARKのメンバーと一緒に歌ったりね。OF MICE & MENは進化と成長を続けているんだ、アートはみんなそうあるべきだとは思うけど。その中でも音楽は感情の表れだし、リアルだと思う。それからあのアルバムについて言えば、アルバムの内容が前作『The Flood』(2011年リリースの2ndアルバム)からがらっと変わったのも良かったね。同じものを2度出すのは嫌だし。俺だって、俺の好きなバンドだったとしても同じようなアルバムを2度出されるのは嫌だからね(笑)。アルバムを作ることの醍醐味は実験することなんだ。それまでとは違うことを試してみるんだ。俺たちにとってラッキーだったのは、俺たちがOF MICE & MENを始めたころ、俺たちはどこに行きたいのか自分たちでもわかっていなかった。"よし、これを始めよう"くらいの感じだったんだ。その後の状況については感謝しているけど、同時に成長もしたい。だけど自分たちが理解していないものになることはできないんだ。

-OF MICE & MENは2012年まではメンバーの入れ替わりが激しいバンドでしたが、それ以降不動の5人で活動しています。今現在バンド内の雰囲気は非常にいい状況なのではないでしょうか?

その通りだよ。OF MICE & MENは1回もショーをやらないうちからレコード会社と契約があったんだ。3~5曲もできないうちにね。MySpaceに1曲だけアップしたらそれがすごく評判が良くて、そこから契約を結ぶことになったんだ。でも......どんなバンドにもメンバー・チェンジはつきものだし、どんなバンドも自分たちのグルーヴ探しをしないといけない。俺たちの場合は初めから"ビジネス"の世界がついていた。それはいいことだけど、バンドとしての成長と同時進行だったんだよね。どんなグループでもそういうことはあり得ることだけど、大抵は舞台裏で行われるんだ。活動を続けて、2012年にAaron Pauley(Ba/Vo)が入ってくれたおかげでバンドとしてすべてがぴたっと合ったんだ。音楽的にもツアーの規模的にも、やっといろんなことが順調に動くようになった。

-今回の『Restoring Force』がこのメンバーでの最初の作品ですよね。語弊があるかも知れませんが、ある意味バンドが生まれ変わったアルバムなのでしょうか。

まったくその通りだね。だから"Restoring Force: Full Circle"(直訳:復元力によって一巡して元の位置に戻ること)というタイトルにしたんだ。バンドとしてひとつの円になったような気がしているからね。『Restoring Force』は文字通り復元力だった。俺たちをツアーさせ続けてくれたんだ。そして『(Restoring Force:)Full Circle』でひとつの円にまとまったんだ。タイトルはそういうところから来ているよ。今は何もかもがしっくりいっているから、"これだ!"という実感がある。OF MICE & MENの旧メンバーや、スタジオで俺たちに関わってくれた人たちにはリスペクトの気持ちでいっぱいだ。でも今の俺たちこそが、OF MICE & MENのあるべき状態なんだと思うんだよね。『Restoring Force』によって初めてひとつのバンドになれたような気がするんだ。自分たちのなりたい形でね。と言うのも、それまでの俺たちは自分たちのあるべき姿を模索し続けていたんだ。カネとレーベルとマネージメントのことばかり気にしていた。"アルバムを作りなさい。こちらが定めた期日までに仕上げなさい。あなたたちの好みはともかく、こちらが決めた曲をリリースしなさい。あとはツアー、ツアー、ツアー、ツアー、ツアー"という感じでね。それの繰り返しで、時間の余裕もなかった。2ndアルバムのころに"もっと時間が欲しいのに......"と思ったのを憶えているよ。名前は挙げないけど、バンドのために働いてくれていた人のひとりに"No"と一蹴された。"Noだって? これは俺のアートなのに、俺の曲なのに"と思ったよ。でも俺たちはツアーに出続けて、カネを生み出し続けなければならなかった。最終的には"これが俺たちのやりたいことだから、俺たちは(ツアーに出ないで)スタジオに入る"と言った。これからは俺たちのペースでやらせてもらうよってね。