DISC REVIEW
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前作でバンドに新たな風を吹き込んだ元BORN OF OSIRISのギタリスト Jason Richardsonが脱退。トリプル・ギターを擁するというバンドのスタンスを崩さず、そのまま新ギタリストを迎え制作された4thアルバムが完成した。のっけから暴虐のブラストビートが刻まれたかと思えば容赦なくブレイクダウンへと突入するTrack.1、3本のギターを活かした重厚なリフと不穏なメロディが光るTrack.3など、"デスコア・シーンにCHELSEA GRINあり"と改めて主張するべく放たれる楽曲の数々は、1ミリの妥協もない。そして迎えるラスト2曲では彼ら流の"感動"が用意されていた。シンセを大胆にフィーチャーして終焉への序章を華麗に彩るTrack.10から、厳かなクワイアを前面に押し出したTrack.11で壮大且つアグレッシヴに幕が閉じられる様は、新たなステージへと突入したバンドの決意表明が見て取れる。この充実の1枚、聴き逃しは厳禁だ。 今谷 重治