DISC REVIEW
-
エレクトロニックなサウンドやオーケストラをまだ、若干使っているとは言え、まず伝えなきゃいけないのは、このアルバムが完全にロック路線だということだ。それはAC/DC、DEF LEPPARD、NICKELBACKなどを手がけてきたRobert John "Mutt" Langeというちょっと意外にも思えるプロデューサーの人選からもうかがえる。無論、人類を支配しようとする"ドローンズ"なる闇の力と人類の死闘を描いたロック・オペラということで、ドラマを物語るさまざまな演出やプログレ風の展開が随所に加えられている。しかし、MUSE史上、最もハードロック/ヘヴィ・メタル色濃いアルバムとして楽しむべきだろう。彼らを小難しいUKロック・バンドと思っているラウドロック・ファンにこそ聴いて欲しい。 山口 智男