DISC REVIEW
-
一部の熱心なファンを除けば、日本ではほぼ無名の存在ながら、2011年発表の3rdアルバム『Until We Have Faces』が全米2位を記録するほど絶大な人気を誇るナッシュビルのヘヴィ・ロック・バンド、REDによる5作目のアルバム。日本とアメリカにおける知名度、人気の格差は彼らの音楽がキリスト教文化を背景にしていることによるところも少なくないと思うが、そんな背景を抜きにしてもメタルとオーケストラ・サウンドの融合にゴシックやプログレの要素も加えたサウンドはユニークという意味でかなりのインパクト。ヘヴィ&ダークかつドラマチック&メロディアスなロックが好きなら聴いたほうがいい。突き抜けるような爽快感はないが、逆に謎めいた深遠な世界に浸るような感覚を味わいたいなら、ぜひ! 山口 智男