DISC REVIEW
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オリジナルはやはりオリジナルだ。今回も前作に引き続きNEW FOUND GLORYのChadをプロデューサーに迎えたA DAY TO REMEMBERの4thアルバムを聴きこめば聴きこむほど、オリジナルという言葉の意味を改めて思い知らされる。ハードでへヴィなサウンドとポップでキャッチーなノリをここまでうまく融合させられるものなのか、と、曲を楽しむよりもただただ感心してしまった。それほど良くできていて、聴いていると、フロアでシンガロングしているキッズ達、という絵が自然と思い浮かぶ。どのトラックも何ともハッピーな気分にさせてくれる。これまでの作品や築いてきたADTRのサウンドはここら辺でもう進化する方向性は無いと思っていたが、全くの間違いだった。正直、謝りたいぐらいの気持ちだ。これまでの方向性からブレることなく、奇をてらうこともなく、正攻法でちゃんと進化した今作は、これまでのADTRファンはもちろん、「キャッチーな売れセンでしょ?」とちょっとADTRに対して斜に構えている人にこそ一度聴いてみてもらいたい。 米沢 彰