INTERVIEW
魔訶不思議変革者 -デスデス-
2024.09.11UPDATE
2024年09月号掲載
Member:藍夢 霙 NANAI 月姫 澪乃 依杯 おをい なまけ・もの 不二子 天嶺 まお
Interviewer:宮﨑 大樹
デスデスのデモを聴くだけで幸せになります 一曲一曲をいただくたびに、心が飛んで行くんです
-二つ名は"カオスマスター"なんですよね。
おをい:"カオス"は"混沌"という意味じゃないですか。メンバーが個性豊かで混沌としている中で、それをまとめるマスター、指揮を執るという意味で"カオスマスター"と言われています。でも、最近は"本当はあなたがカオスなんじゃないの?"って言われます(笑)。
霙:混沌を極めとるから"カオスマスター"(笑)。
-どんなところにカオスを感じるんですか?
不二子:突然大声で歌い始めたりするところとか(笑)。
霙:しっかりしていると見せかけて、悪ノリをふっかけて一番ノリノリで付いてくるのは確実におをいです(笑)。
-皆さんの普段の様子はどんな感じなんですか?
霙:みんなめっちゃ仲がいいです!
おをい:それはある。お互いにリスペクトがあると思います。
NANAI:あと、全員が全員ストイックだよね。
霙:うん。意外と体育会系。
おをい:みんな"もっとやれる"みたいな気持ちを持っています。レッスン終わりには毎回反省会をしているんですけど、そのときもみんな"ここはこういうふうにしたほうがいいんじゃないか"とか、逆に"ここは良かったね"とか、ガツガツ言ってくれるんです。向上心はすごく高いグループなんじゃないかと。
霙:みんなで高め合える関係性で、なおかつ仲がいいからすごくいいグループなんじゃないかと思っています。
-体制面で言うと、サウンド・チームは夕闇に誘いし漆黒の天使達の小柳さん、a crowd of rebellionの丸山 漠さんと、ラウドロック・シーンの実力者が揃っていますね。
おをい:僕は夕闇さんのYouTubeを観ていましたし、リベリオンさんのコピーを先輩がやっていて、一緒に曲を聴いていたので、最初にお2人が関わってくださることを聞いたときには"えっ? 嘘じゃないよね?"と思いましたね。
霙:私は新潟がめっちゃ好きで、新潟出身のバンドを好きになることが多いんです。それで、聖地巡礼じゃないですけど新潟に足を運ぶことが多くて、そういうときにリベリオンさんのワンマンに行ったり、"ミリオンロック(百万石音楽祭~ミリオンロックフェスティバル~)"とかでライヴを観たりしてきました。夕闇さんも野音のワンマン("めっちゃ外 〜卒業〜")に行ったりしています。いろんなロックのジャンルを聴いて、その中で気になったバンドをとにかく生で観に行く、みたいなことをするのが好きなんです。なので、デスデスのデモを聴くだけで幸せになります。リベリオンさんって活休しているじゃないですか。それでシュンとしていたんですけど、まさか自分が携わるところで漠さんの魂が宿った音楽を聴けるとは思いませんでした。歌詞も小柳さんらしい感じで、盛り上がれるけど意味もあるんです。ラップのところとかは小柳さん節が効いていて、そういうところを感じるたびに、一曲一曲をいただくたびに、心が飛んで行きます。
-そんなサウンド・チームと共に作り上げた、1st EP『初めまして、デスデスです。』がリリースされました。
不二子:感動です。ずっと聴いています。今でもドキドキしていますね。
おをい:いろんな方がSNSで感想を書いてくださっていて、それを片っ端から見ています。
NANAI:"ここはサークルできそう"とかね。
霙:そうそう! そこで煽るから楽しみにしていてね! と(笑)。楽曲を聴いて、モッシュ、ダイブ、サークルしたいみたいな感想を書いてくださる方がめちゃくちゃいて、もう"安心してください"という感じです(笑)。回るべきところはしっかり回ってもらって、ハーコー(ハードコア・モッシュ)とかも好きにやっていだけるような、自由なフロアを作っていきたいです。
-このシーンってグループによってライヴのレギュレーションが違いますけど、デスデスはわりと自由に?
霙:今のところは自由ですね。3人くらい骨折したらちょっと考えると思います(笑)。
-(笑)EPの1曲目は「超寝てない」です。
NANAI:曲の展開がすごすぎて、何曲も聴いているような気持ちになる曲です。
霙:後ろに入っている細々とした音とか、ドラムのリズムとかが、よくあるアイドル・ソングには絶対にない入り方を確実にしていて。デモを聴いた瞬間から"ここで回るのかな"、"ここで人が飛ぶのかな"と想像していました。
おをい:歌詞は"寝てないからこそ見られる夢がある"みたいなテーマなんです。デスデスのオーディションは、みんな夢を見ながら集まってきたと思うので、始まりの曲として自分の気持ちが乗るというか、テンションが上がった記憶があります。
-"超 超 超 超 寝てない"というところはライヴで盛り上がりそうですね。
不二子:そこはまおと不二子で一緒に歌っているんですけど、ゆくゆくはお客さんにも一緒に踊って、一緒に歌ってほしいなと思っています。
-この曲で霙さんが歌っているハイトーンのパートがすごいですよね。裏声でビブラートを効かせていて。癖が強いと言えばそうなんですけど、個性として輝いていて、なかなか聴いたことのない歌い方です。
霙:自分で聴いてみても、聴いたことがない歌い方だなと思いました(笑)。ビブラートは癖というか、気付いたら出ちゃうんです。
-でも、きれいなビブラートですよ。
霙:ありがとうございます。声楽をやっていて良かったです。
-この曲はミュージック・ビデオも制作されていますよね。
NANAI:ベッドで目をパチパチ決まるシーンが大好き。
不二子:分かる!
霙:前日はみんな緊張とワクワクで寝られていなくて、本当に"超寝てない"撮影だったのでそこにも注目してぜひ観ていただきたいです。
-EPの2曲目は「現実逃避★ギャラクシー」です。
澪乃:皆さんお仕事とかいろいろ疲れていると思うんですけど、この曲を聴きながら現実逃避してほしいなという曲ですね。
もの:"現実逃避"って言葉だけを聞くとちょっとマイナスな印象もあると思うんですけど、1回現実逃避をしてまた前を向いて頑張る、そのための現実逃避だったら思いっきり現実逃避しちゃおう、みたいな曲だと解釈していて。ライヴでは"聴いているときだけは全て忘れて!"、"みんなで一緒に現実逃避してまた次から頑張ろう!"と思いながら煽りとかをやっています。
-皆さん曲の理解力というか、ちゃんと咀嚼しようとしているのが素晴らしいですね。3曲目の「ナンダ・カンダ・サンバ~夏夏夏~」についてはいかがですか?
まお:今回の曲の中では最後のほうに届いたんですけど、今までのとは違う"踊るよ! 沸くよ!"みたいな感じのアップテンポな曲ですごく好きです。"夏"を連呼したり、"踊れ"って歌ったり、分かりやすい歌詞なので、気軽に楽しんでもらいたいです。
NANAI:"ナンダ・カンダ・サンバ"って全員が1人ずつ言うパートがあって、そこでみんなの個性が出ていて、聴いていて面白いなと思います。夏曲なので今のうちにみんなには暴れてほしいです。
霙:冬に歌って温めてもいいね(笑)。
-そして最後の「DARK HERO」はサビのメロディがいいですよね。他の曲が"沸くぞ!"という印象の中で、この曲はいわゆるエモさに振っている印象で。ダーク・ヒーローという皆さんのコンセプトにも重なる曲なので、グループにとって特別な曲になるのかなと。
おをい:そうですね。ライヴ映像を観ると、みんなが感情を込めて歌っているのがすごく伝わってきています。
霙:私たちのグループのコンセプトを咀嚼して書いていただいているような歌詞なので、歌うときに感情を込めやすいんです。ゆくゆくは、自分たちのコンセプトがこういうのですって言う前にみんなに伝わるくらいの曲になりたい。
NANAI:私たちの名刺になるような1曲ですね。
-これからさらに新曲も増えていくと思うので、今後も楽しみです。
まお:EPに入っていない曲もコンセプトが面白いよね。
おをい:いろんな曲があるからジェットコースターみたいな感じ。
霙:激しい曲がたくさんあるので、ライヴを観に来てくれた方は1時間に2リットルぐらいの汗をかいて、5キロぐらい体重が減っていると思います(笑)。
-最後に、デスデスとしての目標があれば聞かせてください。
NANAI:私たちはアイドル・フェスとかを目指しているわけではないんです。自分たちが目指しているところはもっと大きいところ。武道館とか、幕張とか、ドームとかを目指しているので、そこに向けていろんなアーティストさんの曲を聴いたりして成長しながら活動していきたいですね。
おをい:いろんなジャンルが好きな方に、アーティストとして認めていただけたらなという気持ちでやっていきます!