INTERVIEW
"50+1 New Year Rock Festival 2023-2024"
2023.12.15UPDATE
2023年12月号掲載
-昨年の"NYRF"の様子についても聞かせてください。
HIRØ:僕は"47th NEW YEARS WORLD ROCK FESTIVAL 2019-2020"の裕也さん追悼イベントからプロデュースをやらせていただいていたんですが、そのタイミングでフジテレビでの放送が終わったんですね。だけどやっと、去年はTOKYO MXで放送していただくことができて。今年もTOKYO MXで放送してくれるということで、3年かけて地上波を取り戻せたことも嬉しかったんです。ただ、地上波だと考査があるので"◯分◯秒のところで、中指を立ててるのがマズいんですけど"なんて言われて、"誰だろう?"と考えたんだけど、みんなやってる可能性があったり(笑)。J-REXXXが"タマキンの硬いヤツは"(2014年配信リリースの「最近の若いやつは」)と歌ってたんですが、ロックに理解がある方が"これはマズいですけど、僕がなんとかしますから"と言ってくれて。局内にも"また共犯者が見つかったぞ"と思って、嬉しくなりました。
-テレビ放映もですが、有観客に戻るまでも時間がかかりました。
HIRØ:ただ、あのままスムーズにやれてたら"47+1(無観客生配信LIVE「47+1 新生 New Year Rock Festival」)"でも"47+2"でもなかったので。パンデミックのなかでイレギュラーなことをできたから、去年に繋がる滑走路もできたのかな? と思っていて。
-みんなで闘い抜いたことで、共闘者意識みたいなものも生まれましたよね。
HIRØ:本当に。じゃなかったら、長渕 剛さんは出ないですからね。あの時期に、"コロナと闘う"って曲を様々なアーティストたちが創って。それを"NYRF"で鳴らしたいという理由があって、みんな出てくれましたから。
-裕也さんが生前おっしゃっていた、"今ロックがヤレること!?"というのを試された気もしますね。
瓜田:僕はあのとき"純士、ステージに来れる?"って言われたからステージに行ったら、長渕さんが歌ってて(笑)。
HIRØ:あれは長渕さん直々に"瓜田君なんかも出るんだね。ステージに呼ぼうよ"と言われて、声を掛けたんだよ。
瓜田:長渕さんのオーラがすごすぎて、湾岸の羊~Sheep living on the edge~のREDZ(Vo/Gt)さんも"さっき、長渕さんに「頑張ってね」って肩を叩かれてから、肩が熱くて動かない"と言ってて(笑)。その前情報があったからすごくビビったけど、すごく光栄でした。
HIRØ:長渕さんはすごくカッコ良くて。会場入りする前に裕也さんのお墓参りをして、"これから「NYRF」のステージに上がります"とご挨拶とご報告をしてくださったんです、本当にすごい方だなと感動しました。
Zeebra:裕也さんが亡くなってから、俺はHIRØ君のことをできるだけサポートするみたいな感じで関わっていて。去年は主催者側の視点もあるなかで、"よくここまですごいことをやったなぁ"とずっと思ってました。メンツもすごかったと思うし、ここに呼ばれる人はちょっと特殊なので、それがパフォーマンスに表れてるなというのをすごく感じて。みんなやり方も武器も違うけど強ぇなという、猛者の集まりといった感じで。フェスっていう視点で考えると、数字がどうとか、今流行ってる人は誰だとか、そういうことがメインになりがちだと思うんですけど、"NYRF"はそういうイベントじゃないと思うし、アーティストそれぞれが持ってる強さを存分に発揮できるイベントだと思うので、そこがいいなと思いました。
-普段は交わらない猛者同士が、ガチンコでぶつかり合える場になっていると。
Zeebra:あと、昔は一番奥に裕也さんの部屋があって、出演者が順番でご挨拶にうかがってという、ピリッとした緊張感があって。HIRØ君はそういうタイプじゃないから今はそういう感じじゃないけど、ひとりひとりが醸し出して生まれる全体の空気感として、そういうのがあればいいなとは思いますね。
HIRØ:俺が最初に"NYRF"に出始めた頃はまさにそうで、裕也さんもいるけど、安岡力也がいて、ジョー山中がいて、桑名正博がいて。あのファミリー感というのがすごいカッコ良かったですし、緊張感がありましたからね。
Zeebra:それを自分たちが受け継げるということはとても幸せだし、だからこそあの場所を大切にしなきゃいけないなと思うし。
HIRØ:いつも最後に力也さんが三本締めをやってたんだけど、力也さんが病気で倒れられてからは俺がやるようになって。俺たちの世代でもそれを受け継ごうと思って、去年は一番元気良かったの誰かな? と考えたとき、J-REXXXがすごかったなと思って、"最後はJ-REXXX君が三本締めを"って言ったらしっかり締めてくれてね?
J-REXXX:すごくプレッシャーでしたけど、すごく光栄でした。
-そして、今も世界では戦争が続いていたり、ロックを通じて伝えていかなきゃいけないメッセージがたくさんあると思うんですが、今年の"NYRF"で伝えたいこと、届けたいことはなんでしょうか?
HIRØ:伝えたいことは"愛"です。"NYRF"を観に来ていただいた人を愛して、来てくれた人は僕らを愛していただいて、お互いに愛し合う。やっぱり愛ですよ。それしかないですよね。"戦争反対"と今までたくさんの人が歌ってきたし、これからも歌い続けるんでしょうけど、一番大事なのはやっぱり愛し合うことですよ。
Zeebra:俺たちがやってる音楽が好きな人は、その音楽やジャンルを愛してたり、アーティストを愛してたりするわけで、愛することを知ってるはずなんです。だから、その愛を別のほうに向けたら、もっと世の中が良くなると思うし。
瓜田:俺なんて、新宿の落ちこぼれ代表みたいな感じで生きてきたけど、妻や仲間や諸先輩方といった、愛で照らしてくれる人たちがいて、なんとか生きてこれたんで。俺も伝えたいのは、やっぱり愛ですよね。
-"NYRF"の意思やレガシーを受け継ぎながら、個のぶつかり合いを見せて、愛を届けると。今年の"NYRF"でやるべきことが明確に見えてきましたね。
HIRØ:そうですね。"47+1"のときにピース・マークのバックドロップを作って掲げているので、それに泥を塗るわけにはいかないですから。みんな男の子だからヤンチャだし、揉めたりガチャガチャすることもあるんでしょうけど、自分たちが平和にできなかったら世界中が平和になるわけがなくて。愛に溢れた"NYRF"にしたいし、そうなると思います。大丈夫、怖い人たちがこれだけ"愛だ"って言ってるんですから(笑)。
-では、最後に今年の"NYRF"に向けての意気込みを聞かせてください。
呂布:2023年もいろいろあったんで、1年をしっかり締めくくりつつ、いい2024年を迎えられるように、景気づけになればいいなと。いい塩梅で緊張感も持ちつつ、年越しのお祭りという気持ちがあったほうがいいと思うので。楽しい日になればいいなと思ってます。
瓜田:俺は瓜田夫婦として参加させてもらってるんですが、毎年直前まで夫婦喧嘩が絶えなくて。いつもHIRØさんに"嫁と喧嘩してて、今年は無理かもしれない"と言ってて、今年もどうなるかわからないので、意気込みどころではないんですけど、最悪ひとりででもステージに立って盛り上げます。嫁のパートはどうしたらいいか考えます(笑)。
J-REXXX:自分は亜無亜危異大先輩のステージを見て、あの年齢であのエネルギーでやってるのが本当にすごいなと思ったので、僕も亜無亜危異に負けないヴァイブスで頑張って、みんなを楽しませて笑顔にして、いい2024年の始まりにしたいと思います。今年はなんの規制もないので、声出して楽しんでください。
Zeebra:本当に新たなスタートだと思いますし、場所が渋谷ストリームホールということで、最近は"フリースタイルティーチャー"の収録をやっていたり、家から歩いてもいけなくもない距離なので、自分的にもすごく慣れ親しんでる会場で、アットホームなヴァイブスでやれそうな気もしますし。新しい歴史のスタートとして、清々しい気持ちでやれるんじゃないか? と思ってるんで、みなさんも我々と一緒に年越しをしてほしいと思います。
-では、最後にHIRØさんお願いいたします。
HIRØ:今年は渋谷での開催なので、すごく来やすいと思いますし、渋谷ではいろんなパーティーをやってると思うので、こっちに来てあっちに行ったり、自分のスタイルで楽しんでほしいと思っていて。"NYRF"はひとつのジャンルじゃないので、どの時間帯に来ても面白いと思うし、欲を言えば頭からケツまで楽しんでほしいですし、楽しんでもらえる内容を考えてますので、ご期待ください。"NYRF"!! ロックで年越し!!
EVENT INFORMATION
"50+1 New Year Rock Festival 2023-2024"
12月31日(日)渋谷ストリームホール
OPEN 18:00 / START 19:00
出演:瓜田夫婦 / KYONO / キングギドラ / J-REXXX / 暴動クラブ / MOUNTAIN MAN / 呂布カルマ / RUEED / RAY YAMANAKA a.k.a. ZERO / 湾岸の羊~Sheep living on the edge~ ※出演アーティスト順次発表
Co-producer:Zeebra
Executive Producer:HIRØ
[チケット]
前売 ¥6,900 / 当日 ¥8,000(税込)
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