INTERVIEW
Risky Melody
2023.10.03UPDATE
2023年10月号掲載
Member:ALICE(Vo) Asumi(Gt) HaRU(Ba) ayae(Dr) AYA(Key)
Interviewer:杉江 由紀
何度でも生まれ変わってきているのがRisky Melodyなんです
-しかしながら、なんでも「Reflection」はタイトル・チューンではあるものの、今作のリード・チューンではないのだそうですね。
ALICE:わかりにくくてすみません(笑)。リード曲は「PHOENIX」のほうなんですよ。
-今作には強い存在感を持った楽曲がたくさん収録されていて、印象としては半ばベスト盤にも近いニュアンスも感じるほどですが、その中にあって「PHOENIX」をリード曲として選ぶことになった決め手とはなんだったのでしょうか。
ALICE:私たちにとって、今年一番と言っていい渾身の1曲が「PHOENIX」だからです。サウンド的にも、歌詞的にも、ここには今の私たちからみんなに伝えたいメッセージを詰め込んであるんですよ。今9周年を迎えたRisky Melodyの、ソウルが最も強くこもってる曲ですね。
-音像としては今作中で最もヘヴィ且つアグレッシヴな質感になっていますね。
AYA:7月に川崎CLUB CITTA'でやった"Risky Melody 9th Anniversary ONE-MAN LIVE~君と僕となら越えていける 2023~"で初披露したんですけど、あのときに今年のRisky Melodyのテーマは"PHOENIX"ですっていうことも発表したんですよ。しかも、あの日ライヴでやったときのバチッと決まった感が私たちの中ですごく強かったんです。
HaRU:その感覚、わかる! お客さんたちの反応とかもすごかったですもんね。みんな初めて聴いた曲のはずなのに、全然そんな感じがしないほど熱いリアクションだったんです。
ALICE:「PHOENIX」はRisky Melodyの歩んできたここまでの9年間と、来年10周年でメジャー・デビューする私たちの今、そして未来がすべて表現されてる曲なんですよね。詞のイメージについては、手塚治虫さんの"火の鳥"からインスパイアを受けたところがありました。
-この詞には"生まれ変わるよ"というフレーズが出てきます。ここはあえてうかがいますが、今ここでRisky Melodyが生まれ変わる必要性とはどのようなところにあったのでしょうね。そのまま翔び続けていく、という選択肢はなかったことになりますか。
ALICE:いや、そのままというわけにはいかなかったです。この詞では過去と現在と未来について書いてるって言いましたけど、何しろの過去の私たちは何度か死にかけたこともありましたから(苦笑)。
-そういえば、コロナ禍ではホームにしてきたライヴハウスが消滅の危機にさらされる事態に陥ったこともあったそうですものね。
ALICE:なんかもう、気持ちだけで"負けないぞ!"とかじゃ片づかない問題がこれまでにはたくさんあったんですよ。いくつもの死線をくぐり抜けてきての今があるので、生まれ変わると言っても"メジャーに行くから変わっちゃうのか"みたいにはあんまり思われたくないですね。だって、何度でも生まれ変わってきているのがRisky Melodyなんですから。もし殺されたとしても死なねーぞ、みたいな(笑)。この曲の詞で"もう終わらない愛を もう壊せない夢を"と歌ってるのは、そういう覚悟の気持ちなんです。当然、ここで歌っていることは「Reflection」にも繋がってますし、夢は終わらないよと歌っている最後の「Endless Dream」にも繋がるわけです。
-このアルバム『Reflection』そのものも、Risky Melodyの過去と現在と未来を繋ぐ重要アイテムになっているのですね。
ALICE:きっと、このアルバムは全11曲を全部聴いていくと最後には"ワンマンを1本観たな"くらいのボリューム感を感じてもらえる作品になっていると思います。
-それと同時に、実際にRisky Melodyのライヴを観たいなという気持ちにもなっていただけそうですよね。10月からは年末まで続く"Risky Melody New Album Release Tour「Reflection」"が始まるそうですが、みまさま各地ではいかなる空間を生み出していきたいと思っていらっしゃいますか。
AYA:ツアーとしては去年の夏("VOLCANO TOUR")以来になりますが、まず『Reflection』を出すと決まった段階から、そのあとには結構な本数のツアーをやろうという話をバンド内ではしていたので、今回のツアー・スケジュールはかなり詰め込んだ感じになっているんですよ。
HaRU:2ヶ月でやる本数じゃないかもしれませんね(笑)。
AYA:でも、私たちとしては今までお世話になってきた箱だったり、縁のある土地、そういうところを回れるだけ回りたかったので、この2年ぶりの音源『Reflection』を持って、各地で私たちのことを待ってくれている人たちに"ありがとう"と"これからもRisky Melodyをよろしくお願いします"の気持ちを、ライヴという形で精一杯伝えてきたいなと思っています。
ayae:今回の『Reflection』は本当に自分たちからしても自信作になっているので、もちろんすでにRisky Melodyのことを知ってくださっている方たちにも聴いていただきたいですし、新しくRisky Melodyの音楽を知っていただく方たちにもお届けしたい作品なんですよね。そして、それに伴ったツアーも短い期間に本数を詰め込んだ内容になっていますが、ここから『Reflection』の曲たちをライヴでやっていくのが今からとても楽しみです。ぜひ、アルバムを聴いて気になったという方は各会場へ遊びに来てください。
Asumi:中には久しぶりに行く土地もありますし、今回は私の地元である仙台も含めて6本のワンマンがやれるので、ここまでずっとガールズ・バンドとしては日本一って言えるくらいのライヴ本数をたくさん重ねてきたRisky Melodyの姿や、『Reflection』の曲たちを、このツアーでは各地のいろんな方たちに届けたいです。
HaRU:ツアーの中でワンマンを6本もやるっていうのは、今までやったことがないんです。私たちにとってはそのこと自体も新しい挑戦ですし、実はコロナ禍でのツアーでライヴが直前キャンセルになっちゃった土地でも、今回改めてライヴをやることが決まっているんですよ。
ALICE:大阪のワンマン([VOLCANO TOUR FINAL ONE-MAN LIVE "OSAKA"])とかね。あれもしんどかったー(苦笑)。
HaRU:ライヴ自体はやれたけど、ファンの方の中には"コロナにかかっちゃって来られない"という方もいましたしね。そういう意味で、当時はどうしても不完全燃焼だっただけに、今回のツアーではそのリベンジも果たしたいと思ってます。今回はマスクも必須ではないですし、みんなで思いっきり楽しみましょう!
ALICE:これまでの9年間と、今の私たちの気持ち、そしてここから未来に向けた想いを託した『Reflection』を完成させることができたとき、自分たちでも成長を感じられたし、今が大切なんだなという思いもより強くなったんですよね。今を大事にしていけば、自然とたくさんの素敵な想い出ができるじゃないですか。だから、今回のツアーでも今と全力で向き合いながら1本ずつのライヴを大切にしていって、みんなと最高に楽しい想い出を作りながら、来年のRisky Melody 10周年とメジャー・デビューに繋げていきたいと思ってます。「Reflection」で"共に進もう"って歌っている通り、ここからもみんなと私たちで一緒に歩いていきましょう!