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INTERVIEW

over print 山脇孝志 × Heather Baron-Gracie(PALE WAVES) 対談

2023.09.19UPDATE

2023年09月号掲載

over print 山脇孝志 × Heather Baron-Gracie(PALE WAVES) 対談

今最も勢いのある日本国内発のストリート・ブランド、over print。USパンク・ロックに造詣が深く、パンク・ロック・シーンとの縁の深いアメリカのストリート・ブランドもルーツにある同ブランド代表の山脇孝志氏の対談企画に、今回はPALE WAVESのフロントウーマン Heather Baron-Gracieが登場した。UK出身ながら同じくUSポップ・パンクの影響も受けており、ファッション・アイコンでもある彼女と音楽はもちろん、日本のファッションについて語る。

over print:山脇 孝志(代表)
PALE WAVES:Heather Baron-Gracie(Vo/Gt)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
Translator:原口 美穂 Photographer:濱谷 幸江

-山脇さんの音楽のルーツに、ポップ・パンクとかパンク・ロックがあるんですが、HeatherさんもUK出身ながらアメリカの音楽の影響が大きいですよね。お互いすごく趣味が合いそうです。お互いのルーツや好きなバンド、音楽についてぜひ語っていただきたいなと思います。

Heather:私にとってバンドはみんなそうだったけど、そういった音楽に囲まれて、聴きながら育ってきたの。PARAMOREは特に大好きで、Hayley Williams(Vo)は素晴らしいフロントウーマンで、ベスト・ヴォーカリストのひとりでもあると思う。バンド自体もずっと長く活動し続けているけれど、本当に素晴らしい。Avril Lavigneの最初の2枚のアルバムにも特に影響を受けていて、あのアルバムは自分の今の楽曲を作ってくれた、そんなアルバムだと考えてるわ。BLINK-182も好きだし、あの時代の音楽というのは自分たちにとって大きくて、いっぱい影響を受けたと思う。特にライティングだったり、レコーディングだったり、そういう面でも未だに影響を受けていると思うわ。

山脇:今話に挙がっていたバンドのCDは全部持っていますね。

Heather:いいテイストね。

山脇:サンキュー。PARAMOREは高校生のときの携帯の着信音にしてましたし、BLINK-182は最後の来日が2004年で、そのとき観に行ってそれ以降日本に来なかったので、今年10月のラスベガスのGREEN DAYとのフェスを観に行きます。

Heather:ふたつのアイコニックなバンドのショーだからすごくいいものが観られそうね。日本はすごくいい国だから、BLINK-182はもっと来るべきね。

山脇:来てほしいですね。

-ちなみに山脇さんとPALE WAVESの出会いはどのようなものだったのでしょうか。

山脇:2018年に大阪の"SUMMER SONIC"をお客さんとして観に行って、そのときにPALE WAVESを知りましたね。

Heather:"SUMMER SONIC"って素晴らしいフェスティバルだと思っているし、いくらでも呼ばれる限りはぜひプレイしたいと思えるフェスティバルね。

-2018年の"SUMMER SONIC"が初来日ですよね。

Heather:そうだと思う。

山脇:実はその"サマソニ(SUMMER SONIC)"に行ったとき、自転車で行ったんですよ。そうしたら思った以上に遠くて、夏の暑いときに1時間半ずっと自転車漕いでて(笑)。到着して初めて観れたのがPALE WAVESでした。僕は汗だくで気絶しそうだったんですけど、めっちゃ爽やかな音楽ですごく思い出に残ってますね。

-山脇さんはPALE WAVESのどのようなところに魅力を感じていますか?

山脇:僕はポップ・パンクが好きなので、まずそういった音楽性的な部分と、爽やかなところやエモーショナルなところも好きですね。あとは個人的にTHE KILLERSやMY CHEMICAL ROMANCE、THE SMASHING PUMPKINSとか、ロマンチックな側面のあるロックも好きだったりするので、そういうオーラを感じられる点も好きです。

Heather:これは私たちにとっても目標なんだけど、コントラストを大事にしていて。さっき言ってくれたようにサウンドは爽やかだったりするんだけど、歌詞や、ヴォーカルの感じや、メロディで感情的なものを表現して、そこですごくいいコントラストを作り出すようにしているの。ハッピーな要素と悲しい要素をどっちも含めたような、そんな音楽を作ることを目指してるわ。

-たしかMY CHEMICAL ROMANCEも好きと過去のインタビューでおっしゃっていましたね。

Heather:私の知っている周りの人は全員好きよ。

-先ほど山脇さんも2018年の"サマソニ"でPALE WAVESを観たという話も出ましたが、"サマソニ"はそれこそ明日の出演で3回目になりますし、去年もツアー("PALE WAVES JAPAN TOUR 2022")で日本に来ていますし、2019年にも単独公演("PALE WAVES JAPAN TOUR 2019")で来日されていますね。たくさん海外のバンドがいる中でも、日本に来る回数がトップ・ランクだと思いますが、日本に特別な思い入れを持ってくれてるのかなと思ったのですが、いかがですか?

Heather:毎回日本に来て感動させられるの。ファンのみんなも本当に忠実というか、自分たちを本当に大好きでいてくれて、それがどんどん広がっていくのをすごく感じることができる。毎回素晴らしいショーをさせてもらえるし、特に前回のショーなんかも本当に特別素晴らしかったわ。やっぱりファンのみんなもそうだし、自分たちと日本の絆がどんどん広がっているなって毎回感じることができるの。あともうひとつはプレゼントをいっぱい貰えるから(笑)。そこもお気に入りよ。

-過去にはTHE NOVEMBERSの小林祐介(Vo/Gt)さんと対談していますが、日本のアーティストを聴くことはありますか。

Heather:音楽ももちろんチェックしたほうがいいとはわかっているんだけど、どうしても私は日本のファッションのほうに惹かれちゃって。本当に日本のファッションはイギリスのファッションよりも魅力的なの。例えばプリーツスカートなんかもそうだし、自分の好きなものと近くて。街を歩いていても、日本のみんなってすごくおしゃれで、常に何かのためにドレス・アップしているような、そこが素晴らしいと思う。日本の音楽も聴かないといけないのはわかっているけれど、どうしても先にファッションの魅力を感じちゃう。