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INTERVIEW

ovEnola

2023.09.28UPDATE

2023年09月号掲載

ovEnola

Member:kneeya(Vo) anzai(Gt) akc(Gt)

ex-Sailing Before The Windのkneeya(Vo)を中心に結成されたovEnola。2016年の立ち上げからメンバー・チェンジを経て、現在3人体制で活動する彼らのニューEP『UNDERWATER』が9月27日にリリースされた。ニューメタルコア、インダストリアル・メタル、デス・メタルなどの要素を持ったサウンドに加え、"クトゥルフ神話"と"サイバーパンク"というコンセプトを据えた本作に迫るべくメール・インタビューを実施した。

-激ロック初登場ということで、グループ結成の経緯を教えてください。

kneeya:ヴォーカルのkneeyaです。よろしくお願いいたします。Sailing Before The Windを2014年に脱退後、自分たちの理想の音楽を追求したいと、2016年に古くからの友人であったYuto(2022年脱退)とovEnolaを立ち上げました。何度かのメンバー・チェンジを経て、今のメンバーに落ち着きました。

-おひとりずつの自己紹介もお願いします。

anzai:anzaiです。ギター担当です。2019年に加入しました。

akc:akcです。ギター担当です。今年1月にovEnolaに加入しました。よろしくお願いします。

-ovEnolaの音楽性について教えてください。

kneeya:10代の頃に特に好きで聴いていたニューメタルをモダンに昇華した音楽を意識しています。よく言われるニューメタルコアにインダストリアル・メタルやデス・メタルなどの要素を組み合わせた楽曲を制作しています。

anzai:ベタですが音楽から映像を連想できるような曲やライヴを提供できたらいいな、と思っています。そのうえで、ライヴを観てわけわかんなくなってもらえたらなおいいと思っています。

akc:少し前までリスナーだった視点で言うと、ソリッド且つ厭世的なメタルを貫きつつ、容赦なく圧倒的ヘヴィネスを執行するライヴでの爆発力が凄まじいです。

-特に影響を受けたアーティストを教えてください。

kneeya:原点はSLIPKNOTです。怒りをそのままぶつけながらも不気味さや気持ち悪さも感じるセルフタイトル・アルバム(1999年)に衝撃を受けました。最近ではニューメタルコアやデスコア、インダストリアル・メタルのバンドに影響を受けています。バンドで言うと、SWORN IN、VCTMS、3TEETH、FROMJOYなどです。

anzai:一番好きなギタリストはSUGIZOです。バンドとして作曲面など個人的に影響を受けていると言えるのはSLIPKNOT、KORN、EMPEROR、THE DEVIL WEARS PRADA、 KILLSWITCH ENGAGEですかね。

akc:もちろんSLIPKNOT と、自分を表すのはELLEGARDENとSTORY OF THE YEARです。

-ニューEP『UNDERWATER』の完成おめでとうございます。今の心境はいかがですか?

kneeya:実は昨年末にリリースする予定で制作を進めていましたので、正直なところやっとリリースできるという安堵の気持ちが大きいです。結果として、より内容にこだわることができたので良かったと思っています。現在も並行して次回作の制作を進めていますが、まずは『UNDERWATER』をみなさんに楽しんでいただければ幸いです。

anzai:作曲した当時やろうと思っていたことはできたと思います。関係各所の協力もあり、楽曲、音源だけでなくアートワークやMV含めてEPに関わるものすべてイメージに限りなく近い形で実現できた感触があります。

-『UNDERWATER』のテーマやコンセプトを教えてください。

kneeya:バンドの基本コンセプトは、ニューメタルの不穏さ、不気味さに、インダストリアル・メタル由来のシンセ・サウンドによる無機質さの掛け算であると考えています。今回の『UNDERWATER』では、それを"クトゥルフ神話"と"サイバーパンク"に照らし合わせました。今まで明確なコンセプトをもって制作したことはなかったですが、今回は歌詞やジャケット、MVに至るまでわかりやすく表現しました。

anzai:今回自分が書いた曲はスペース・ホラーのような理解の及ばない存在に対する畏怖や恐怖がテーマになっているので、自然とクトゥルフとの親和性もありました。今作に向けた作曲を始めた当初はあまりクトゥルフを意識していませんでしたが、うまくハマったと思います。

-『UNDERWATER』の制作にあたって作曲で意識した点や、制作で苦労したポイントはありますか?

kneeya:先述の通り、今回は初めて明確なコンセプトを持って制作しました。世界観を表現することに重きを置いたため、作曲に関してはライヴを一切意識せずに制作しました。なかなか食い合わせの悪いふたつのテーマをうまいバランスで掛け合わせることには苦労しました。「Abominated」と「Old Ones」に関してはすでにライヴで披露していますが、他の楽曲がライヴでどのような反応になるか楽しみです。

anzai:先ほど述べたことの裏返しですが、自身が映像など音楽以外から得たインスピレーションや初期衝動感を楽曲に反映できているかは意識しました。

-制作にあたり背景となった作品やイメージがあれば教えてください。

kneeya:バンド結成時からコンセプトとして影響を受けている"BioShock"シリーズ(ゲーム)、"Bloodborne"(ゲーム)、"Alien"シリーズ(映画)、そして今作のタイトルの引用元である"Underwater"(2020年/映画)などからインスピレーションを受け、イメージをまとめました。人智を超えた存在と、人智の行き着く近未来をイメージしています。

anzai:上に同じく。個人的には"遊星からの物体X"(映画)や"呪詛"(映画)、"返校"(映画/ゲーム)あたりも入っているかもしれません。

-EPの3曲目「Abominated」と6曲目「Old Ones」にはMVもあります、この2曲のMVについて思い出や見どころをそれぞれ教えてください。

kneeya:「Abominated」は不条理への反抗をテーマに歌詞を書きました。今作の雰囲気をKazuma Akichika(TMSB)さんと、カメラマンの松田 茜さんに自分たちの理解以上の表現をしていただきました。ドラムには過去メンバーのharukiにサポートしてもらい、アグレッションの高い映像となったうえ、楽しく撮影できたので大変満足しております。「Old Ones」は"古きものたち"というクトゥルフ神話からの要素が強い楽曲です。未知への恐怖や探究心という人間の原始的な感情をZUHO(OZIGIRI/Abort Mastication)さんにうまいバランスで表現していただきました。全体を通してそれを感じていただけると思います。

akc:「Abominated」の撮影では8月の灼熱完全密閉倉庫で熾烈な人外ムーヴをかまして1テイクで軽い熱中症になったのがいい思い出(笑)。

anzai:どちらも素晴らしいクリエイターに楽曲の世界観が広がるような映像を作ってもらえたと思います。ぜひ暗い部屋でひとりで観てほしいです。

-現体制で改めてライヴをしてみたい場所はありますか? 具体的な場所や、音楽シーンでも構いません。

kneeya:ありがたいことに"大きいステージが映えると思う"といったご意見をいただくことが増えてきたので、文字通り大きいステージでライヴをしてみたいですね(笑)。

anzai:国内でライヴしたことのない都市や、なかなか厳しい部分もありますが海外にいきたいです!

akc:野外のロック/メタル・フェスで夜中の2時にライヴやりたいですね!

-ライヴやツアー、リリースなど、予定されている活動はありますか?

kneeya:9月27日にEP『UNDERWATER』をリリースします。それに伴い10月15日にSHINJUKU ANTIKNOCKにてリリース・イベント([ovEnola presents. "ovEnola - UNDERWATER EP Release Party"])を行います。2024年にはリリース・ツアーと銘打って何ヶ所か回る予定です。

akc:ぜひチェックよろしくお願いします!

anzai:リリース・ツアーではovEnola初上陸の土地も予定しているので楽しみです。追加でライヴのお誘いもお待ちしています!

-今後の展望や目標とする場所はありますか?

kneeya:様々な手法を用いて、より世界観を表現したワンマン・イベントなどを企画したりしたいですね。

akc:イベントのメンツの中で異分子的な不穏なポジション(劇薬?)。

anzai:VJや照明アーティストと一緒にライヴができたらと思ってます。

-最後に激ロック読者にメッセージをお願いします。

kneeya:みんなが不安になるといいな。

akc:ここまで読んでいただき、心底、有難ッした!

anzai:全世界の悪童共の"心"に火をつけて周るのでぜひ音源とイベントのチェックお願いします!

RELEASE INFORMATION

ovEnola
NEW EP
『UNDERWATER』
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¥1,650(税込)
[ovEnola]
NOW ON SALE!!

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