MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

GUNIX

2021.03.22UPDATE

2021年03月号掲載

GUNIX

Member:アミ(Vo) K-BOM(Vo/Prog) Arly(Gt) Matsubai(Ba) とよてつ(Dr)

Interviewer:山口 智男

昨年8月、ラウド・シーンに突如現れた男女ツイン・ヴォーカルの5人組、GUNIX。活動開始からわずか2ヶ月半で1stフル・アルバム『WIRED』をリリースしたその彼らが、そこから4ヶ月、今度はそれぞれに2曲ずつ収録した『DARKNET』『CLEARNET』という2作品を連続配信リリース! しかも、新たな方向性を提示した4曲のあとには、さらなるリリースが控えているという。メンバー全員に新曲の手応えを訊いた。


この5人で作ったら間違いなくいいものになるんで、なんぼでもできるという自信はあります


-1stフル・アルバム『WIRED』(2020年10月)のリリースから4ヶ月。2月17日に配信リリースした『DARKNET』から、畳み掛けるように3月31日に『CLEARNET』を配信リリースして、これまでの勢いをさらに加速させようと考えているようですね。

K-BOM:コロナ禍で日本中、いや、世界中でいろいろなバンドの活動が止まっちゃっているからこそ、逆張りというか、ありえないスピードでリリースしていこうと考えてます。フル・アルバムから4ヶ月でリリースって、今、あんまりないじゃないですか。そこを狙ったところはありますね。どれだけスピード感を出せるか、常に考えているんです。この5人で作ったら間違いなくいいものになるんで、なんぼでもできるという自信はありますね。

-このタイミングでみなさん、機材を一新したそうですね。スケールアップしたからこその一新なのか、スケーアップしたいからこその一新なのか。いずれにせよ、バンドのスケールアップをアピールしようというのも今回の2ヶ月連続リリースのテーマのひとつなんじゃないかと想像したのですが。

Matsubai:これまでそれぞれに使ってきた機材もいいものだし、安いものではないんですけど、今、作っている曲に合わせたという感じですね。ただ、やっぱりいいものはいいので、今回の一新で、全員の音がすごく良くなったとは思います。

-出したい音や、やりたい曲の幅が広がってきたわけですね?

Matsubai:そうですね。『WIRED』をリリースしてから、全然違う方向性の曲も作っているんです。そういう曲だったら、どういうエフェクター、プラグイン、インターフェイスがいいのか、もっと考えていかないと。ライヴでやるとなったら、音の聴こえ方も変わってきますからね。もっともっと追求していかなきゃいけないと思っています。

-『DARKNET』と『CLEARNET』。2作品のタイトルからは、相対するテーマを持った2部作にも感じられますが。

K-BOM:『WIRED』のときと同じように今回も僕がなんとなく立てたコンセプトをメンバー会議で提案したんですけど、みんなでわいわい言ってたら、Arlyが"DARKNETってどうですか?"って。検索にひっかからないとか、裏取引とか、そういう意味で使われる言葉なんですけど、コンセプトとして面白いんじゃないかと思って、"反対に検索にひっかかる健全なやつはないの?"って聞いたら、"CLEARNETっていうのがありますよ"って。それは面白いとなって、そこから曲作りが始まりました。

Arly:すでに作り始めていた2曲が暗めで、激しめだったんですよ。

-それが『DARKNET』収録の「U.F.O」と「OVERKILL」?

K-BOM:そうです。「OVERKILL」はとよてつが"こういう曲をやりたい"とアイディアを持ってきて、なるほど、こういうのやりたいのかってところから作りました。

とよてつ:バンド・サウンドとヒップホップのトラップを混ぜた曲をやりたかったんです。最近バンド・シーンでも流行っているじゃないですか。かっこいいと思っていたんですよ。

K-BOM:アミちゃんみたいなかわいい歌声のヴォーカリストに「OVERKILL」のような極悪な曲をどう歌わせるか結構考えましたけど(笑)。

アミ:はははは(笑)。

K-BOM:うまいこといったと思います。

-では、その2曲がまずあって、それに対する『CLEARNET』の2曲を作っていったという流れだったんですね?

K-BOM:GUNIXはいくつかタイアップをやらせてもらっているんですけど、その中で、この曲はリリースせずに取っておかないといけないという大人の話が出てくるじゃないですか(笑)。実は『CLEARNET』に入れるつもりだった曲が、その大人の事情で使えなくなっちゃったんです。それでArlyが1曲、急遽頑張って作ってくれた曲が「FINAL PLAYER」になりました。そういう面白いエピソードがあるんです。

Matsubai:だから、最初の予定とは曲が変わっているんです。

-計4曲なので、せっかくですから1曲ずつどんなふうに作っていったのか聞かせてください。「U.F.O」は、GUNIXの新しいライヴ・アンセムになりそうですね。

K-BOM:『WIRED』をリリースしてから、GUNIXの音楽性をさらに濃く、強くしていかないといかんなと思ったんですけど、そこに立ち返ったときにミクスチャー・サウンドが僕らの一番の武器だろうというところで作りました。古くならないように新しいサウンドを取り入れつつ、よくわからないけど、面白いと思える曲になった気がします。

-新しいミクスチャー・サウンドを作るうえで、具体的にどんなことをしたんですか?

Matsubai:パートそれぞれで見たら定番のことをやっているんですけど、逆に今、やっているバンドが少ないというところが狙い目というか。ミクスチャーというジャンルが結構幅広いなかで、最近のバンドはもうちょっと古いところのミクスチャー――LIMP BIZKITみたいな本当に生っぽい感じを追求していると思うんですけど、今回の「U.F.O」はミクスチャーというよりも、僕の中ではデジタル・ハードコアという印象があります。だから、キッズからしたら新鮮なんじゃないかと。

アミ:私は他の曲と比べて、歌う部分が少ないので、気が楽でした(笑)。

-少ないとはいえ、アミさんのヴォーカルが曲の開ける感じを担っていますよね?

アミ:おいしいですよね。しんどくないのに。だからこの曲、好きです(笑)。

-メッセージとしては、GUNIXと新しい世界を作ろう。乗り遅れるな、とリスナーを煽っているように聞こえますが。

K-BOM:僕ら、侵略という意味の"INVADE"というイベントをずっとやっているんですけど、それと同じでこのシーンに侵略してきたGUNIXという意味で、謎の飛行物体が日本中を攻撃しにきたぞというイメージなんです。