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INTERVIEW

FABLED NUMBER

2020.01.15UPDATE

FABLED NUMBER

メンバー:N'Eita(Vo/Gt)

インタビュアー:杉江 由紀

-ちなみに、「Symphonies Of The Dawn」もそうですし、他の楽曲についてもなのですが、楽曲の持つ攻撃力と緊張感を高める効果を狙ったからなのでしょうか......今作では全般的に歌のキーが以前よりも上がっていませんか?

そうなんですよ、上がってます。今回チューニングが全部Cなんですね。ギターのCで開放する音を気持ちよく鳴らしたいっていうところからそうなったんです。当初は"こんなん歌われへんなぁ。ちょっと無理やろ"って戸惑ったし、今までだったら、キーに関しては僕の都合に合わせて調整をしてもらったケースもありましたけど、さすがに今回はもう"目指したいサウンドが明確にある以上そんなことは言ってられん!"っていうことで潔く覚悟を決めましたね(笑)。

-その点、弦楽器隊はいいですよね。チューニングと運指を変える必要はあるかもしれませんが、歌は完全にご自身の声帯に限界まで頑張ってもらうしかないですものね。

いやもう今回はほんま頑張りました(笑)。その甲斐あって突き抜けるような勢いは出せたなと思いますよ。シャウトも今まではタブーにしてて、"俺たちはやらない!"っていう謎のこだわりがあったんですけど、今回は曲によって2ビートのものもあるし、キーも上がったしで、ようやく解禁しました。このことに関しても、俺たちだけで作ってたらタブーが破られることはたぶんなかったでしょうね。"FABLED NUMBERとはこうあるべきなんだ!"ってヘ変に凝り固まっていたところをSxun君が"そういうのはもうやめない?"って打破してくれたんですよ。今になって思えばそういうのも別にそこまで大事なタブーでもなかったよなって感じます(苦笑)。

-自縄自縛の状態から解放されたのだとしたら、とても素晴らしいことですね。

キーだけじゃなく、今回はテンポもトップが220までいってるんですよ。というか、ほとんどの曲が200台を超えてきてるんですね。僕らからしたらそのことも最初はすごく新鮮で"マジか、そこ超えるんだ!"って思ってたのが、だんだん作ってくうちに"あぁ、200超えても普通なんやな"っていう感覚になっていきました。俺らはファストコアではないにしても、やっぱりラウド・バンドではあるわけですしね。逆に、今までだってこういう要素があっても良かったんじゃ? って感じたくらいです。

-その最速チューンというのは2曲目の「After A Storm Comes A Calm」のことですか?

はい。これはギター・リフで最初から攻めてくっていうところで、インパクトのある曲になってます。曲を主に作ってるTaiちゃんがベーシストなのもあって、今まではここまでギターが主張するような曲ってなかったし、やっぱりベーシストが考えるギター・フレーズと、ギタリストが考えるギター・フレーズって違うんですよ。そこにシンセの音もさらにプラスしていくことで、今までになかったバンド感がこの曲では出たんじゃないかと思いますね。

-バンド感が増したのと同時に、この曲ではFABLED NUMBERとしては珍しく、ギター・ソロが入っているのも大きな特徴のひとつではありませんか?

これまではわざとそれも入れてなかったんですけど、たぶんTaiちゃんとしても、いつかギター・ソロを入れてみたい気持ちはちょっとあったんでしょうね。レコーディングのとき、"いいやん、これ!"って楽しそうでした(笑)。あとはこういうゴリゴリなのはもちろんやけど、今回のミニ・アルバムではたとえミドル・テンポでも"激しくやろうぜ!"っていうモードでやれたのもすごく良かったです。

-なお、サウンドのあり方がそれだけ変わってきたせいもあるのか、歌詞についても今作では作風の変化が見られますね。

起承転結とかナシに、1曲がひとつの感情で完結するような歌詞が増えました。テーマ的には「Symphonies Of The Dawn」は闇の中から光を見つけていく感じの詞ですね。2曲目の「After A Storm Comes A Calm」に至っては"自分はこの人生、どうしたらいいいんや"っていうことしか歌ってない(苦笑)。3曲目の「B.T.B」に関しても曲はメタルかっていうくらいハードやけど、言葉としてはとにかく暗い感情が渦巻いてるし。「No Control」なんかはラヴ・ソングで、もうその人のことだけを歌ってるんですよ。そういう意味ではかなり素直な書き方をしてるっていうことなんでしょうね。今の自分たちのあがいてる状況とかも、それはそれで表現してしまおうっていう吹っ切れた感じは結構ありました。「The Sundown」なんかもすごくシンプルで、とにかくみんなに向けて"騒いでくれ!"っていう内容です(笑)。

-音の面でも、詞の面でも、実に的が絞られた仕上がりになった印象ですよ。

なんなら前は、"別にみんなは僕たちにこのことを歌ってほしいとは思ってないやろな"っていうことまで、わざわざ歌ってたこともありましたからね。

-それはいったいなぜだったのですか?

いろんなことを書ける、いろんなことを歌える、いろんなことを表現できるっていうのが、いいことなんちゃうかなって当時は思ってたんでしょうね。それにたぶんFABLED NUMBERに対していわゆる"応援してるぜ!"みたいな歌とか、めっちゃ明るい歌とか、そんなんを作ってほしいと思っている人って果たしているんかな? って考えるとそんなにいないと思うんですよ。FABLED NUMBERのことを好きになってくれる人たちっていうのは、どっかしら尖ってたり、どっかしら偏ってたりするはずなんで、今回は歌詞もたくさんの人たちが共感できるようなものをみたいなことは考えず、自分たちらしく好きなようにマニアックにいこうぜっていう姿勢で書いてます。

-それから5曲目の「I Should Be Going」については、作曲をN'TaichiさんとSxunさんの二者にて手掛けられたそうですが、成り立ちが成り立ちだけにこの曲の中にもしっかりと新しい風が吹いていますね。

この曲、僕めっちゃ好きですよ。このアルバムの中では歌いやすかった曲だし(笑)。この曲もギターが生きてるし、Sxun君が入ってきてくれてることで、"こういう道もあるんやな"っていうことがわかりやすくなって、うまく曲に反映されましたね。Taiちゃんとしても、改めて自分ひとりだったらこういう仕上がりにはなってなかったっていう気持ちになったみたいです(笑)。

-かくして、今作の最後を締めくくるのは「All Living Things」です。なんでもこの曲も最後までリード候補として競っていたのだとか。

これもね、うちのメンバーみんなが気に入ってる曲なんです。最後に持ってきた理由は、「B.T.B」みたいなバンド史上初っていうくらいの粋まで尖った曲もあった中で、 ようやくここでちょっとした安心感っていうんですかね。ドラマチックなイメージもありつつ、今までのFABLED NUMBERの色を漂わせたところもあるので、しっくり終われるかなって思ったからです。「B.T.B」とか最高にカッコいいけど、あれで終わるのはさすがにねぇ(苦笑)。「All Living Things」はガヤのコーラスをみんなで録ってるんですけど、スタジオで歌いながら全員が"これめちゃくちゃ気持ちええな!"って盛り上がりました。自分もこれはすごくアッパーに歌えて楽しかったです。今後のライヴでもいい空気感を作ってくれる曲になっていってくれる気がします。

-そもそもこの作品は、"もっとアグレッシヴなライヴをやりたい"という意識のもとで、作り始めたものだったそうですし、その願い通りに、今作の曲たちはどの曲もいい役割を果たしていってくれることになりそうですね。

もともとエレクトロは嫌いとか、あんま激しいのは無理とかっていう人たちにまで強要する気は別にないですけどね(笑)。その代わり、こういう音が好きっていう人は、絶対に満足してもらえるようなライヴになっていくと思いますよ。そこからマニアックだけど好きとか、マニアックだから好きっていう人たちがどんどん集まってくれるようになると、シーンとしてはひとつの動きを作っていくことができるんじゃないかなと考えてます。最近は感覚として、ライヴをやってて"あ、これは来てるな!"っていう感覚をすごく感じますし。それでも、まだ今だと新曲は「Symphonies Of The Dawn」しかやってないので、今後ここに入ってる曲たちを全部やっていくことになるこれからは、狙い通り、よりアグレッシヴになっていくでしょうね。

-最後になりますが、今作に"ELEXGAME"というタイトルを冠した理由についても教えてください。

これは"ELE"がエレクトロを意味してて、それ掛ける"GAME"っていう意味です。語感としては"エクストリームゲーム"と重ねたところもありますね。2020年のFABLED NUMBERはとにかくこのゲームをみんなで楽しんでいきますよ。第2章に入った俺らは、超ゴリゴリにいきます!