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INTERVIEW

INITIAL'L

2019.07.25UPDATE

2019年08月号掲載

INITIAL'L

Member:悠希(Vo) サトシ(Gt) ZERO(Gt) 緋遊(Ba) 一朗(Dr)

Interviewer:藤谷 千明

-バンド・サウンドはシンプルになっている感もあります。

緋遊:シンプルなほうが、上に鳴っているシンセも映えるんで。ベースは今回もシンプルです。EDMとバンド・サウンドの兼ね合いは、INITIAL'Lが始まってからずっと課題だったので。

ZERO:例えば、生のベースを入れるのであれば、シンセの低い音とベースの低い音ってそもそもの質が違うから、それのバランスをどうとるのか、あるいはそもそも音を入れないのか、そこは大変ですね。EDMを作る場合、ローの質一発で押し出し具合は全然変わるので、そこは大事です。

緋遊:ZEROとも、よくリハーサル中に"音の混ざりが悪い"と話し合ってましたね。今回はすんなり決まったんですけど。

ZERO:ベースは最初の段階でいい感じでしたね。

緋遊:レコーディング前から自分の中でイメージがあって、それを音にしたらOKみたいな感じで以前に比べたらだいぶ楽でしたね。成長しているのかな。

一朗:俺は、あんまり"自分がこうしたい"がないんですよね。そこで我を出してもグチャッとしちゃうし。メンバーやイイジマさん、テックの人が求めている音が一番。それを自分がどう意識して叩くかってことくらいしか考えてないですね。

-曲としての完成度を優先すると。

一朗:例えば、『VISION』(2017年リリースに2ndシングル)は、ほぼ全部に生のドラムが入ってましたが、今回は半々ですね。サビだけ生音みたいな曲もあります。入ったら曲の雰囲気変わっちゃうし、今までのINITIAL'Lのままになってしまう。ライヴはまたライヴで考えたらいいや、今月末にはワンマン(7月30日に渋谷Star loungeで開催の"『東京ホライズン』発売記念ワンマン ~ Beyond the Horizon ~")も控えているからアレンジをみんなで考えようかなと。

『INITIALIZE』のインタビュー(※2018年9月号掲載)でもサトシさんは、変わり続けるバンドに対して、自分の持ち味であるロックなギターという戦いだとおっしゃっていました。

サトシ:それは今回もありました。難しかったですね。極端な話、ギター・ソロって、適当に弾いていても、曲のコード進行が変わってたらカッコよく聴こえるものなんですよ。それが、今回みたいに同じコード進行だと難しくて。それを音の重ね方でなんとかした感じですね。

ZERO:今回はすごくトリッキーだよね。

サトシ:あと、今回ギター・ソロの音がデカいよね!

悠希:主張していこう(笑)。

ZERO:ソロなんでね(笑)。

サトシ:それと、シングルの表題曲とカップリング曲のアプローチの仕方が変わるように、毎回意識しています。表題曲は、MVもあるし、耳に入ることが多いので、そこでは、できるだけ"サトシ"というギタリストのイメージに忠実でないといけないと考えていて、気を使ってるんですよ(笑)。

一朗:それを聞いたこっちが気を使うよ!

ZERO:でも、サトシの適応能力はパねぇと思いますよ。いろんなジャンルに対して自分のロックをぶつけることができる。柔軟なんでしょうね。

サトシ:ねじこんでるから(笑)。

ZERO:逆に固いのかな? いい意味で(笑)。

-「S.O.S」のAメロのラップ・パートは別人のようですね。

悠希:これはイイジマさんからも"もっと悪そうな感じで"とリクエストがあって、何回もトライしました。もともと僕の中に持ち合わせてないような声だったので、僕の中の"ワル"を出しましたね! それに、ヴォーカル自体に普段はあまりかけない歪みもかかっていますし。この曲はライヴまでにしっかり練習して"ワル"にならないと!

ZERO:やっぱりバイクで信号無視とかするくらい悪くならないと!(※悠希は先日バイクを購入したばかり)

一朗:そのくらい悪くないとね!

悠希:いやいや、僕すごく真面目だからね?

-悪くなるのはステージの上だけにしてください(笑)。

ZERO:この曲のアレンジはシンプルになりすぎちゃって大変だったんですよ。迫力に欠けてしまうのでどうしようかなぁと。最後の音弄りのときに派手にするのが大変でした。

緋遊:ここまでリフ押しなのは、久しぶりだよね。Aメロも最初は"ベース入れるのかな?"くらいだったのに、リハで"スラップ入れちゃえば?"って決まることもあったし。そういう思いついたら変えていくような流れも面白かった。

サトシ:他にも僕らの変な声が合間に入れるとかで、オリジナリティを出していった感じだね。この曲がライヴでいい感じに馴染んできたら、今後生まれる曲ももっとバリエーションが増えて、いろいろな楽しみ方ができるようになるんじゃないかな。