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INTERVIEW

SPARK SPEAKER

2017.12.04UPDATE

2017年12月号掲載

SPARK SPEAKER

Member:三瀬 ふう子 杉原 由規奈 朝日向 星羅 木山 しずか

Interviewer:荒金 良介

-今回のレコーディングはどうでした?

杉原:スムーズでしたね。ただ、「SHOOTING STAR」は最初全然歌えなくて、苦戦しました。これまで夢をなかなか掴めなくて、何度も諦めようと思ったから、その想いを歌詞に込めているんですよ。大事な曲ですね。

朝日向:私も「SHOOTING STAR」は歌ってて感情的になる曲ですね。

木山:ふたりの歌を聴いていると、曲ごとにいろんな面が見えてきて。星羅は最初の方と最後の方にレコーディングした曲だと、声の表情も違う気がして。

朝日向:たしかに、「共鳴ストリート」は加入してすぐに録った曲なんですけど、「SHOOTING STAR」は路上ライヴを経験したあとだから、自分も熱い気持ちで歌っているので、そこが違うのかなと。

-「Go my way!」の"転び叫び続けても(中略)何度も進み続けるよ"の歌詞もスパスピらしいなと。地べたを這いつくばっても、私たちは突き進みます! という内容で。

杉原:率直すぎるというか、みんなが笑えないぐらいの歌詞だから(笑)。スタッフさんから"もう少し規模を大きくした歌詞にすれば?"とアドバイスを貰うんですけど。

木山:"自分たちのことすぎない?"と言われるくらいなんです。でも自分たちの気持ちを大事にしたいから、そこはスルーして(笑)。

-「共鳴ストリート」は路上ライヴをやり始めたあとにできた曲ですか?

杉原:そうですね。「Go my way!」のデモを1,000枚完売することを目標に路上ライヴを始めたのがきっかけですからね。

木山:だから、この曲は「Go my way!」の続き感はあるよね?

杉原:そうだね。路上で思った言葉や気持ちを歌詞にしました。歌っても通りすぎる人が多いなかで、立ち止まってくれる人もいるし、いろんな人と気持ちがひとつになればいいなと思って書きました。

-「Go my way!」は自分に向けたものですが、「共鳴ストリート」は"あなた"に向けた歌詞になってますよね?

木山:寒いなかで観てくれる人たちもいるし、同じ音、同じ気温、同じ風を感じてるわけで、自分たちのファンに向けたところはありますね。

-バンドが音源を出して、ツアーを繰り返して、2、3枚目の作品であなたに向けた歌詞が出てくることはよくあるんですが。スパスピの場合はすでにそういう楽曲がデビュー作に入っているという。

木山:ははははは(笑)、そうですね。

-アルバム名にもなっていいる"KYO-MEI"という言葉にはどんな想いを込めて?

木山:ひとりが発したものが、2つ、3つ、4つと徐々に広がっていく。路上ライヴはまさにそうで、誰かが止まったら、もうひとりの人が止まってくれたりして、共鳴の連鎖が起きたりするから。そういう共鳴を繰り返して、どんどんスパスピを知ってほしいし、この音楽で背中を押される人が増えてくれたらいいなと。

-あと、今作は掛け声的なコーラスも多く入ってますよね。

木山:音源も大事だけど、ライヴに勝てるものはないから。そこでしかやれないことがたくさんあるので、音源にもライヴの要素を入れたくて。スパスピは闇や陰のある曲が多いけど、「Spark of Light」はパーッと明るい曲だから、陽の部分が一番出ているなと。

三瀬:星羅の歌い方がめちゃくちゃかわいいんだよね。

朝日向:自分でも誰の声? と思っちゃうくらいだから。

-「Spark of Light」の"give it away"という歌詞は、RED HOT CHILI PEPPERSの「Give It Away」のオマージュですか?

木山:そうです(笑)。ライヴでやると、外国人の顔が変わるんですよ。

杉原:そう、スパスピは外国のお客さんも多くて。路上ライヴの影響なのか、主催ライヴをやったときもフロアにオーストラリア、ポーランド、ドイツ、韓国、香港とか、もうグローバルで。

-それはすごいですね!

木山:出会いの場が路上なので......海外ではアイドルが路上ライヴすることはあまりないだろうし、そこで好きになってくれる人が多いのかなと。だから、メンバー全員が英語を話せるようになりたくて。

-なるほど。では、スパスピの今後の夢を聞かせてもらえますか?

木山:みんなの日常に寄り添う音楽をやりたくて。夜、ひとりで帰るときに、例えばELLEGARDENの「スターフィッシュ」を聴くとか――

-名曲ですよね。

木山:いい曲ですよね。ああいうエモさをアイドルでやりたくて。小さい会場、大きな会場とか関係なく、お客さんに寄り添うライヴをやりたいなと。

三瀬:私たちとお客さんの境界がなくなって、ひとつの大きなエネルギーが生まれたらいいなと思います。私とあなたの境界がなくなるパフォーマンスをやりたいですね。

朝日向:アイドルだけど、ちゃんと歌を伝えて、その人を励ませる存在になりたいですね。

杉原:メンバーひとりひとりのキャラが濃いので、その化学反応で、みんなと共鳴して、どんどん上にのぼっていけたらいいなと。