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INTERVIEW

waterweed

2017.04.10UPDATE

2017年04月号掲載

waterweed

Member:Tomohiro Ohga(Ba/Vo) Hiroshi Sakamoto(Gt/Cho) Shigeo Matsubara(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-Hiroshiさんはどうですか?

Hiroshi:今回はさらに自分たちなりのキャッチーさは深まったと思います。パッと聴いて、すぐに伝わる曲が多いですからね。

Ohga:ただ、ライヴでどう響くのか、まだ自分たちでもわからないところがあるんですよ。それも楽しみですね。

-では、今作の歌詞を通して伝えたいことは?

Ohga:ヘイトな曲もあるし、希望に満ち溢れた曲もあるし、前作を出したあとにあった出来事や、俺の考え方をそのまま綴ってます。わりとポジティヴな内容が多いように思いました。ネガティヴなことも書いてますけど。

-全体的にポジティヴになったのはなぜですか?

Ohga:そこまで怒ることがなくなったというか。昔はムカつくことばかりで、そういう歌詞をたくさん書いてましたからね。今はこのふたりとやり始めて、6~7年ぐらい経つんですけど、まだバンドをやらせてもらえる環境や、ライヴを観に来てくれるお客さんに対しても感謝の気持ちが強くて。それは若いころにはわからなかったことですからね。そのなかで裏切られたり、ムカつく奴がいたら、スラスラスラーッと1分ぐらいで歌詞が書けちゃうんですけどね。

-はははは。今作は人に向けた歌詞が多いですよね。個人的に「July 31」(Track.8)にはグッと来ました。曲名がずばりTony Sly(NO USE FOR A NAME)の命日ですからね。

Ohga:時期はだいぶ遅くなりましたけどね。いつかTonyのことを書きたいと思って、どの曲にそのテーマを使おうかと考えてました。で、やっとそういう曲ができたから。俺たちなりにNO USE FOR A NAMEにインスパイアされた曲ですね。

-「July 31」は歌で始まり、エモさも全開ですもんね。NO USE FOR A NAMEもフェイバリット・バンドのひとつ?

Ohga:大好きです!

Hiroshi:初めて音源を聴いたときのことをまだ覚えてますもん。かっこよすぎて、衝撃的でした。

Ohga:俺は初めて聴いたのは1stアルバム(1990年リリースの『Incognito』)で、"これがNO USE FOR A NAMEなのか!"って。

-初期はかなり荒々しいですからね。

Ohga:"なんや、これダサ"って(笑)。俺にはようわからんなって。それから遠ざかったけど......やっぱり『Hard Rock Bottom』(2002年リリースの7thアルバム)ですかね。

-あぁ、名盤ですね。

Ohga:それ聴いたら、"あれ? 全然違うやん"って。だけど、冷蔵庫のジャケ(1995年リリースの4thアルバム『Leche Con Carne』)が一番好きですね......でも『Making Friends』(1997年リリースの5thアルバム)もいいし、全部好きやなぁ、Tonyの歌は。

FAT WRECK CHORDSの25周年のドキュメンタリー映画"A FAT WRECK:ア・ファット・レック"は観ました?

Ohga:あっ、まだ観てないんですよ。

-レーベルメイトがTony Slyの才能を絶賛しているので、ぜひ観てください。

Ohga:絶対、観に行きます。Tonyと喋ってみたかったですね。ライヴを観たことがあるだけで、対バンもないですからね。

-あと、"俺が歌ったところで君の空腹は満たされない/でも君を笑顔にすることは出来ると思うんだ"(Track.11「Will」の日本語訳)の歌詞に、今waterweedは何のために音楽をやっているかというモチベーションが垣間見えるなと。

Ohga:それは熊本の友達に向けて書いた曲ですね。まぁ、自分の思いを音楽に乗せることしかできないんで、聴いて元気になってもらえたらいいなと。やっぱり感謝や恩を返していきたい人がいっぱいいるし、これから出会う人のためにも頑張っていきたいです。