INTERVIEW
Fo'xTails × ALL OFF
2016.12.13UPDATE
2016年12月号掲載
Fo'xTails:takao(Vo) 鳴風(Gt)
ALL OFF:so-hey(Vo) Yukio(Gt)
インタビュアー:荒金 良介 Photo by 川村 隼也
-この2バンドはラウドだけではなく、いろんなジャンルを取り込んでいる点でも共通してますよね。
takao:もともとメロディがしっかりしている音楽が好きですね。例えば、ONE OK ROCKは演奏もかっこいいけど、歌やメロディがすごく活きているのがいいなと思います。
鳴風:歌を活かしたい、という気持ちは俺らの根本にもあるんですよ。それでさらに"音楽はこんなに楽しいんだよ"ということを伝えたくて。プレイヤー的にはいろんなことをしたいですからね。
takao:俺もメンバーに出会って、いろんなことができると思ったんですよ。ギター・ソロも最初は興味がなかったけど、メンバーのソロを聴いてかっこいいなと。
so-hey:俺はある日、BLINK-182のセルフ・タイトル作(2003年リリースの5thアルバム)を聴いたときにすごく衝撃を受けて。ずっと同じスタイルでやってきたのに、その作品は全部違うスタイルの曲が入っていたんですよ。すげぇ意欲的なアルバムだなって。一生に1枚こんな作品が作れたら、悔いはないだろうなって思ったんです。同じことをやっても成長できないし、自分の範疇にはないものもいっぱい取り入れて、作品で挑戦し続けたいんですよ。そう考えていたら、取り返しがつかないくらい広がりました。
-はははは。
Yukio:俺も海外の作品が好きで、普段はEDM調の曲や、R&Bもよく聴くんですよ。バンドとEDMの組み合わせは面白いけど、僕もメロディがきれいな音楽が好きですね。洋楽は歌詞がわからないけど、メロディがいいだけでアガるじゃないですか。だから、メロディの良さは大事ですね。あと、タイアップをやったことで音楽性が広がったんですよ。日本の音楽も聴くようになりました。いい意味で無視できないし、アニメって日本の文化ですからね。日本のバンドで誰がどういうことをやっているかは知っておくべきだなと。
takao:俺らはJ-ROCKから入ってるんで、そういう意味では逆かもしれない。今は洋楽の要素を取り入れたいと思ってるんですよ。最近はSET IT OFFの2ndアルバム『Duality』(2014年リリース)にハマッてます。そのアルバムは1曲1曲全部違うけど、メロディはちゃんと立ってるし。あと、アニソンを作るようになって、いろいろと考えることが増えました。
-例えばどんなことですか?
takao:アニメを観る人は老若男女だと思うんですよ。それによる歌詞の変化が大きくて、もう少し響くようにわかりやすく歌詞を書くときもあれば、逆にわかりにくい歌詞を書くこともあります。より聴いてくれる相手のことを思って、どうしたら伝えられるかを考えるようになりました。
鳴風:俺は特に変わってないですね。好きなことをどれだけできるかって感じで。
takao:鳴風はそれでいいのかなと。鳴風の場合は寄せてしまうと面白くなくなるから。
鳴風:毎回ボツりますからね。
一同:ははははは(笑)。
takao:もうひとりのギターのテラは器用にやるんですよ。というか、本人がアニメ好きだから、テーマがあった方が曲を書くのが早くて。
Yukio:Fo'xTailsの曲はクレジットが細かく分かれているから、それが面白くて。鳴風君とテラ君が作る曲はまたテイストが違うから、それが強みなのかなと。
鳴風:takaoが歌えば結果、だいたいFo'xTailsとして出せるんですよ。音楽、ジャンルを広げられるのはtakaoのおかげだなと。
takao:今回のアルバムも最初は幅を狭めようと思ったけど、"takaoの声だったら、どんな曲でも勝負できる"とメンバーに言われて、その言葉を信じたんです。
お互い緻密に感じるところが違うんだろうね。そこもリスペクトし合えているんだろうな(takao)
-ALL OFFはFo'xTailsの新作を聴いて、どんな感想を持ちました?
Yukio:思ったより攻めてるなと。タイアップの曲もあるけど、小さくまとまらずに自然体でやってるところがいいですね。ロックをやりたいんだなと思ったし、今後も一緒にやっていきたいですね。
takao:特に鳴風の曲は攻め攻めのものが多いですね(笑)。
鳴風:ギタリストに勇気を与えなきゃいけないから。ギターはかっこいい楽器だよって。
so-hey:タイアップ以外でも、どんだけ本物感を出せるかは意識したのかなと。あと、俺らの新作より緻密に作られてる(笑)。技量のある人たちが作った作品だなって思いました。それは俺らにできないことだから、すごいなと。
鳴風:ALL OFFの曲もすげぇ練ってると思いましたよ。
takao:そう! 「Burn To Ashes」もめっちゃ緻密だなと。
so-hey:コードはほぼループで、楽器やメロディで変化をつけてるから。お互い緻密に感じるところが違うんだろうね。そこもリスペクトし合えているんだろうな。
takao:「In Shadows」は自分たちの新作のリード曲「INCEPTION」と共通点を感じましたから。根本はお互いにロック好きだし、アニメのタイアップもやっているので、これからも一緒に闘っていきたいですね。